先週、
「来週はコロナ新規感染者が3万人を超えるぞ！」
と予言。
実際は、2万9518人。
思ったほど増加しなかったのは、自治体が自主的に実施した外出禁止令のお陰。
ワクチン接種の影響も？
一回目の接種を終えた人が22％、2回目に至っては6.8％。（*1）
ワクチン接種の効果が出るには、まだ接種率が低すぎます。
その一方で病院の重傷者用ベットは、埋まりつつあります。
日本の10倍を超える重傷者用ベットを持つドイツでも、
「バタバタと死人が出る」
まで、そう長続きするものではない。（*2）
今週の土曜日（4月24日）からは、全国共通のコロナ規制
“Bundesnotbremse”
が施行されます。
これがワクチン接種が進捗するまでの間、効果を発揮するのを期待するばかり。
というシャットダウンの前夜、DAXは瞬間ながら、7週連続で過去最高値を更新しました！
この記事の目次
DAX 7週連続で最高値更新 & 修正の始まりか？
月曜日、株式市場がオープンすると一気に過去最高値を更新、15500まで上り詰めました！
もっともその後、舵を南に切っています。
ここが高値の限界で、
「修正」
が始まったのか。
それとも、
「利益確定の売り」
なのか、現時点ではまだはっきりしません。
修正なら最低10％、下落します。
日経なら2万7000あたりまで。
最悪の場合、20％まで下落するので、2万4000まで。（*3）
大体、3週間で落ち着きます。
大事なのはそれまで、
「じっと我慢の子」
なのに私は毎回、フライング。
利益確定の売りなら、1週間で落ち着きます。
買い損ねを案じて、ついつい、早めに買ってしまいます。
その後、2週間くらい超～ブル～。
ドイツのDAX、水曜日、木曜日とリカバリーラリーを展開したので、まだはっきりしない。
日経を見る限りは、修正の始まりなんだけどね～。
という動くに動けない段階で、注目を浴びた銘柄を幾つか紹介します。
SAP ドイツ期待のIT企業
フォルクスヴァーゲンに抜かれるまで、
「ドイツで最も価値のある会社」
の座に君臨していたのが、SAP
「ザップ」
ではなく、
「エス アーペー」
と読みます。
ドイツが誇る貴重なIT企業です。
70年代、IBMで働いていた従業員が、
「こんなプログラムを開発してはどうだろう。」
と上司に提案。
「お前の仕事は提案をすることじゃない。」
と、全く相手にされなかったんです。
そこで同僚と一緒に辞職、創設した会社がSAP。
創業者3人は億万長者に。
会社創設時からしばらく、社員に（まだ安かった）株を無料配布してたんです。
その株を保有していた社員は、同様に億万長者。
創業者の中核が、ホップ氏。
氏は、
「創業者が会社に長居して、会社を潰すのを見てきた。」
と、まだ50代で早々に引退。
その資産をバイオケミカル会社に投資。
その会社がCurevacで、今、コロナワクチンを開発している会社です。
ライバル オラクル vs. SAP
SAPのライバルが、【米】オラクルです。
そのオラクルの創設史が面白い。
「ネットを利用して電話できるプログラムを開発した。」
と、当時のトップ企業に売り込むんですが、
「オラクル？知らない。要らない。」
と、完全無視。
そこで創設したのがオラクルです。
創設者は億万長者になりました。
そのオラクルとSAP、ライバルです。
“Erzfeind”（宿命の敵）と言った方が正解か？
お互いに、
「プログラムをコピーした！」
と非難、頻繁に裁判闘争してます。
SAP グーグルをオラクルから奪う！
今週、SAPに朗報が。
あのグーグルがSAPの会計ソフトを納入することが決定！
ちなみにグーグルはこれまでオラクルのソフトを使用。
“die Rache ist süß.”（復讐は甘い。）
と言いますが、かなり甘かったと思います。
このニュースに株価、一気に高騰！
SAPは配当金が滅茶苦茶安いので、私は昔、一度投資したことがあるだけ。
ちなみに当時の株価は31～33ユーロ。
まだ持っていれば4倍だったね！
SAP 社員は超高給取り
SAPのプログラムは複雑。
玄人でもそう簡単に使いこなせるものじゃない。
そこでSAPの技術者を派遣、導入の手助けを行います。
この社員が超～高給取り。
1時間の出張で、400ユーロくらい請求されます。
ジムで知り合ったドイツ人が、まさにそのSAPの技術者。
毎日、コブレンツからデュッセルドルフまで出張、仕事の終わりにジムに通っていたので、知り合いました。
あなたがITの専門家なら、是非、履歴書を送って仕事を探してみましょう。
日本より給料いいし、年間（本当に取れる）有給は28日！
チップ（半導体）不足で株価急騰 ASML
チップ不足により、ドイツの車メーカーも続々と、生産ラインをストップ。
お陰で株価は伸び悩み。
フルクスヴァーゲンの株、はっきり下降に転じました。
売ってて良かった～。
修正がくれば、200ユーロ近くまで落ちます。
今から狙っているので、
「フライング」
しない事を祈るばかり。
一方、チップ不足で喜びの叫びをあげているのが、チップ製造施設の提供先。
とりわけオランダのASML。
年始、
「今年は業績が10％くらい伸びそうだ。」
と投資家の興味をそそりました。
先日、
「今年は業績が30％くらい伸びそうだ。」
と、投資家を狂喜させました。
株価が急騰したのは言うまでもなく、1年チャートを見ると、
ほぼ倍になってます。
今年中はチップ不足が続くので、業績は安泰。
でもKGV（株価を1株当たりの利益で割ったもの）が、61と高過ぎ。
フルクスヴァーゲンの株はたったの13。
修正で400くらいまで落ちれば、投資対象？
世界唯一 EUV テクノロジー
ASMLがこんなに業績を改善できた理由は、世界で唯一のEUV テクノロジーのお陰です。
同社の機械を使うと、7ナノメーターでチップの製造が可能になります。
そしてこのEUV テクノロジーを支配しているのは、ASMLだけ。
その貴重な同社の機械は、1台2700億ユーロ！！
今年はこの高価な機械を40台販売する予想。
ニコン 将来性なし
EUV テクノロジーの一世代前は、DUV テクロジー。
このDUV テクロジーでもASMLは世界最大手。
かなり水をあけられてから、ニコンが続きます。
今後、中国、台湾、米国、日本のチップメーカーは、EUV テクノロジーへ乗り換えていきます。
すると心配なのがニコンの業績。
伝統のカメラ事業でも、
「ミラーレスカメラ」
の導入を
「嫌だ！」
と先送り。
他社、それともあのオリンパスにさえ追い越され、まさに家計は火の車。
名古屋では日本センター廃止。日本、米国でも工場閉鎖。
半導体事業が下火になるのは時間の問題。
なのに株価は回復基調。
私だったら、ニコン株をすぐ売って、ASMLに変えるね！
ドイツの医療機器メーカー、カール ツアイス
そのASMLと一緒にEUV テクノロジーを開発したのが、ドイツの医療機器メーカー、カール ツアイス。
そう、コロナ禍で医療機器が馬鹿売れ。
さらにはEUVテクノロジーに欠かせない半導体関連機器がバカ売れで３、笑いが止まらない会社です。
株価はかってない高度に到達！
KGVが100を超えてる！
配当金は医療関連企業だけあって、雀の涙、65セント。
高くあがった株価が落ち始めると、半端ないので、怖くて手が出せないっ！
修正を狙って、短期決戦なら有り。
修正に備えよう！
今回の株価落下が、
「利益確定の売り」
で、来週から上昇に転じても、修正がいずれ来るのは確実。
とりわけ5月は
「株価が安くなる月」
として有名。
今から修正の際に購入する銘柄を選んでおきましょう。
狙い目は、修正が来る前は株価が上昇していた銘柄。
株価低迷の理由が、
「競争相手にシェアを取られてる。」
だと、株価はなかなか回復しない。
でも、イケイケどんどん銘柄なら、修正が終わると上昇も早いっ！
注釈 – DAX 7週連続で最高値更新 & 修正の始まりか？
*1
政府が配布しないで、「緊急時用」として500万本のワクチンを備蓄していることが判明。「すぐに接種に回せ！」と、医師会からの非難が高まっています。
*2
赤字は人口呼吸器に接続されている重傷者で、（統計上）半数は死亡している。
*3
大方のケースでその間の何処かで落ち着きます。
