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エアバスの悪夢 A400M & A320 Neo + 収賄スキャンダル

投稿日:2018年4月16日 更新日:

Airbus a400M
エアバスの悪夢 A400M & Co

フランスで開催されていた航空メッセを訪問した日本の記者は、「かってないベストセラー」という題目でエアバス社のA320 Neoをべた褒めしていたが、現実はちょっと異なる。まずはこれまでのおさらいから。A320 Neoのエンジンを製造するPratt & Whitney社は航空燃料を節約する画期的なエンジンを開発した筈だったが、トラブルに告ぐトラブルで納期が大幅に遅れた。

A320 Neo

お陰でエアバスの組立工場では、エンジンなしのA320が所狭しと並んでいる。そしてやっと届いたエンジンは、離陸する前に数分間エンジンを駆動して温めてから飛ばないと、破損することがわかった。離陸後にエンジンが破損しては大惨事になると、カター航空はエアバスが組み立てた飛行機の納入を拒否した。

この判断は正しかった。その後、エアバスはこの飛行機で3万フィート以上の高度に上昇しないように、注意勧告を出すことを余儀なくされた。さもないとエンジンが破損する恐れがあるという。しかしこの高度では燃料の消費が高く、新型機の長所である省燃費は宝の持ち腐れになる。そして最後にはこの航空エンジンの使用許可が取り消された。

参照元 : Süddeutsche Zeitung

エンジンが駆動中に破損する恐れがあると、航空運輸局が判断したためだ。こうしてエアバスのベストセラーは、今やナイトメアー(悪夢)に変わった。エアバスの工事現場はそれだけではない。

収賄スキャンダル

次は収賄スキャンダル。オーストリアへオイロファイターを納入する際、政治家に賄賂を払ってこの契約を取ったという。お陰でオーストリア政府に納入されたのはドイツ空軍で使用済みの中古で、これを高い価格で買わされてしまった。

オーストリア政府は収賄があったとしてエアバスを告訴、すでに納入されたオイロファイター15機を購入価格で引き取るように要求している。この一件はエアバス自身がロンドンで自社を収賄で告発したことから真実味を増し、社長の関与も噂されている。

参照元 : Süddeutsche Zeitung

A380

次の工事現場はエアバスの誇りである世界最大の旅客機、A380だ。就航してからすでに10年以上経っているが、エアバスが技術力を結集して作っただけのことはあり、乗客には素晴らしく快適だ。問題はその値段と消費する燃料の多さ。4億ドルもする航空機を購入して、黒字で運営できる航空会社は多くない。

航空会社にとって800を超える座席有の航空機を納入するにはリスクが高すぎる。それよりも300座席程度の燃費のいい航空機を納入、飛行機を満席にして飛ばすほうが効率がいい。お陰で毎年注文数は減少、2017年に納入されたのはたったの15機。

開発費用を考えると、赤字事業だ。エアバス社はA380の製造中止を検討していたが、このでかい航空機を導入して黒字にできる数少ない航空会社のエミレーツから20機の大量受注をゲット、これで今後数年は製造を続けることが可能になった。しかし他の航空会社から続きの注文が来ない限り、5年後には製造中止になる可能性が高い。

参照元 : Handelsblatt

A400M

しかし何といってもエアバス社の最大の頭痛の種は、軍事輸送機のA400Mだ。エンジンから配線、機体の剛性まで、すべての面で問題を抱えており、買い手に約束した通りのスペック(性能)で、(何度も延長した)期日までに納入することができていない。ドイツ空軍では2020年までに配備が完了するはずだったが、これが少なくとも6年間は遅れることになった。

取引先の各国空軍にとってこれは致命的な問題で、輸送機がないと軍を展開できない。国防にも関する由々しき事態のため、エアバスの契約違反を理由に契約から辞退すると脅した。膨大な開発費をつぎ込んだ飛行機が納入される前にキャンセルされては、会社の経営が傾きかねない。

エアバス社は契約違反金を払うことで納期の延期にこぎつけたが、ドイツ政府だけで2700万ユーロもの罰金を払った。エアバス社は欠陥はすべて把握しているのでもう大丈夫と約束したが、そして2018年2月になるとこの輸送機の翼に錆びとひび割れが見つかってしまった

参照元 : RP Online

一体、いつになったら約束されたスペックで、輸送機を納入できるのだろう。日本の自衛隊が米国から輸送機を購入したのは正解だった。

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執筆者:

nishi

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