ドイツに住んでいる皆さんが今、体験しているのが、
「Abschlag額の値上げ通知」
だ。
「まだ貰っていませんよ。」
というアナタはこれからのお楽しみ~。
この手紙をもらって大方の日本人は、
「払わなきゃ駄目なの?」
と思っている。
もっともドイツ人でも、似たり寄ったりです。
そこでドイツの達人がアドバイスいたします。
この記事の目次
Abschlagとは?
「そもそも”Abschalg”が何のことなのかわらない。」
という方のために、言葉の説明から始めよう。
“Abschlag”とは毎月納める電気・ガスや水道代金です。
うんにゃあ。
ドイツでは毎月、電気や水道の使用メーターを読み取る
「時間の無駄」
はしません。
年に一回だけです。
この為、毎月の正確な電気・ガスや水道の使用量は未定。
そこで
「多分、このくらいだろう。」
と想定して、毎月の電気・ガスや水道代金の支払額を決めます。
これを”Abschlag”と言います。
利点と欠点
この
「ドイツ式」
の利点は、人件費を最低限に抑えられること。
タダでも高い電気・ガスや水道料金。
これに高い人件費まで上乗せされたら、たまらんです。
ちなみに年一回の読み取り作業、80ユーロもかかるんですよ!
メーター読むだけで!
その一方で
「ドイツ式」
の欠点は、支払額が不正確な点。
そこで春先に
「年末調整」
があり、実際の消費量を計測して使った電気・ガス料金を算出。
足らなければ追加の支払いがあり、払い過ぎだとお金が戻ってきます。
が、今回のように電気・ガス価格が2月末から急上昇すると、”Abschlag”は見当はずれの額となっています。
勿論、来年の年末調整を待って、実際の消費量を計測して使った電気・ガス料金を算出する方法も有り。
が、これをすると追加支払い額は、4桁に上ります。
これが家族なら、来年の春先には世紀末です。
だから大家が、あるいは電力会社が毎月支払う”Abschlag”の額を値上げを通知しているわけです。
Abschlag額の値上げ通知 払わなきゃ駄目?
では、肝心の
「Abschlag額の値上げ通知 払わなきゃ駄目?」
という点ですが。
実は民法に、
「年末調整の後に、Abschlag額の変更を出来る。」
と書かれています。
この為、厳密に言えば、
「年末調整前の、Abschlag額の変更は違法。」
ということになります。
これを理由にAbschlag額の変更を拒否を通知して、今後も同じAbschlag額を払うことは可。
が、来年はものすごい追加請求額がやってきます。
この為、ドイツ人は少なからず、このAbschlag額の変更に応じています。
電気&ガス料金 連結制
欧州では電気&ガス料金は連結制です。
ガス代金が上がれば、電気代も上がります。
逆もしかり。
もっとも下がったことは記憶にない、、。
10月からは”Gasumlage”が導入されます。
加えてガス会社が客に提供しているガス価格も、今後、市場価格に適合されています。
すなわち!
ガス代金の本当の値上げはこれから!
そしてガス料金があがれば、電気料金も上がります。
自宅に届いたAbschlag額の変更を見て、
「なんだこのくらいなら」
と思っていたら、甘い!
本当の驚きは年末調整でやったきます。
来年からのAbschlag額に備えて、貯金を忘れずに!
“Gasumlage”廃止
と書いたんですが、”Gasumlage”廃止になりました。
その代わり、12月のガス代金は国のオゴリ。
加えて3月からはガス価格ブレーキ法案が導入され、ガス価格が下がる見込みです。