ドイツの達人になる 規則、法律 電気、ガス

Abschlag額の値上げ通知 払わなきゃ駄目?

投稿日:2022年11月18日 更新日:

ドイツに住んでいる皆さんが今、体験しているのが、

「Abschlag額の値上げ通知」

だ。

「まだ貰っていませんよ。」

というアナタはこれからのお楽しみ~。

この手紙をもらって大方の日本人は、

「払わなきゃ駄目なの?」

と思っている。

もっともドイツ人でも、似たり寄ったりです。

そこでドイツの達人がアドバイスいたします。

Abschlagとは?

「そもそも”Abschalg”が何のことなのかわらない。」

という方のために、言葉の説明から始めよう。

“Abschlag”とは毎月納める電気・ガスや水道代金です。

質問
日本と同じじゃない?

 

うんにゃあ。

ドイツでは毎月、電気や水道の使用メーターを読み取る

「時間の無駄」

はしません。

年に一回だけです。

この為、毎月の正確な電気・ガスや水道の使用量は未定。

そこで

「多分、このくらいだろう。」

と想定して、毎月の電気・ガスや水道代金の支払額を決めます。

これを”Abschlag”と言います。

利点と欠点

この

「ドイツ式」

の利点は、人件費を最低限に抑えられること。

タダでも高い電気・ガスや水道料金。

これに高い人件費まで上乗せされたら、たまらんです。

ちなみに年一回の読み取り作業、80ユーロもかかるんですよ!

メーター読むだけで!

その一方で

「ドイツ式」

の欠点は、支払額が不正確な点。

そこで春先に

「年末調整」

があり、実際の消費量を計測して使った電気・ガス料金を算出。

足らなければ追加の支払いがあり、払い過ぎだとお金が戻ってきます。

が、今回のように電気・ガス価格が2月末から急上昇すると、”Abschlag”は見当はずれの額となっています。

勿論、来年の年末調整を待って、実際の消費量を計測して使った電気・ガス料金を算出する方法も有り。

が、これをすると追加支払い額は、4桁に上ります。

これが家族なら、来年の春先には世紀末です。

だから大家が、あるいは電力会社が毎月支払う”Abschlag”の額を値上げを通知しているわけです。

Abschlag額の値上げ通知 払わなきゃ駄目?

Abschlag額の値上げ通知 払わなきゃ駄目?

では、肝心の

「Abschlag額の値上げ通知 払わなきゃ駄目?」

という点ですが。

実は民法に、

「年末調整の後に、Abschlag額の変更を出来る。」

と書かれています。

この為、厳密に言えば、

「年末調整前の、Abschlag額の変更は違法。」

ということになります。

これを理由にAbschlag額の変更を拒否を通知して、今後も同じAbschlag額を払うことは可。

が、来年はものすごい追加請求額がやってきます。

この為、ドイツ人は少なからず、このAbschlag額の変更に応じています。

電気&ガス料金 連結制

欧州では電気&ガス料金は連結制です。

ガス代金が上がれば、電気代も上がります。

逆もしかり。

もっとも下がったことは記憶にない、、。

質問
何が言いたいの?

 

10月からは”Gasumlage”が導入されます。

加えてガス会社が客に提供しているガス価格も、今後、市場価格に適合されています。

すなわち!

ガス代金の本当の値上げはこれから!

そしてガス料金があがれば、電気料金も上がります。

自宅に届いたAbschlag額の変更を見て、

「なんだこのくらいなら」

と思っていたら、甘い!

本当の驚きは年末調整でやったきます。

来年からのAbschlag額に備えて、貯金を忘れずに!

“Gasumlage”廃止

と書いたんですが、”Gasumlage”廃止になりました。

その代わり、12月のガス代金は国のオゴリ。

加えて3月からはガス価格ブレーキ法案が導入され、ガス価格が下がる見込みです。

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執筆者:

nishi

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