投資 雨にも負けず

FRB テーパリング加速 サンタラリーもう終わり?

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統計上は12月15日~1月末まで、株価の最も上昇する時期です。

ちょうどクリスマスの時期にあたるので、

「サンタラリー」

「クリスマスラリー」

あるいは、

「年末ラリー」

などと呼ばれます。

呼び方は違っても、どれも同じ意味。

今年はFRBの金利政策発表が12月15日。

この発表に2021年サンタラリーがかかってる!

FRB テーパリング加速

利上げは株価(上昇)の天敵です。

「FRBが急な金利政策変更を発表するかもしれない。」

との懸念からDAXは、5日連続で下げました。

利上げ懸念でDAXご機嫌斜め

先週のオミクロンショックからの回復で獲得した上げ幅も、

ほぼ消化。

これ以上下げると、200日平均線を割っちゃう!

12月15日に反発しないと、今年のサンタラリーは(始まる前に)終わり。

サンタラリー開始?

12月15日(水曜日)、FRBは金利政策を発表しました。

その内容は、

  • テーパリング(国債の買い入れの縮小)を150億ドルから300億ドルに加速
  • 2022年度は3回の利上げ(を計画。)

というもの。

(ほぼ)市場の予想通りでした。

「未確定要素がなくなり、これで株価があがる?」

と思いきや、DAXは

FRB テーパリング加速

元気のない0.15%のプラス。

それまで好調に上昇気流に乗っていたのに、16時にガックリ。

質問
その原因は?

 

FRBの金融政策発表への不安です。

く~。

「一体、どうすりゃいい?」

と思ってたらその後、上昇に転じました!

かろうじて6営業日ぶりの黒字。

翌木曜日、

「サンタラリーの始まり」

にふさわしく、上昇して1.8%も上昇して始まったDAX。

午後になって勢いがなくなりました。

質問
その原因は?

 

ドイツの株式市況が午後になって、下げる理由はただひとつ!

米国の先物が下げているのが原因です。

おまけに金利政策の発表後、上昇するはずの金利が下がってる!

質問
その心は?

 

本来なら金利があがる告示でも、金利が下がる兆候は、経済停滞の証だそうです。

そうかと思えば、金利上昇に敏感なナスダックは、木曜日に2.5%も下げました。

金利が下がっているのに!

これ、おかしくない?

サンタラリー風前の灯!

という環境で注目を浴びた銘柄を紹介します。

S & T ショートアタックに遭う!

オーストリアの会社、 S & T が有名なショートセラーの攻撃に遭いました。

S & Tはリンツに本社を置く、IT関連の会社です。

参照 : S & T

 

具体的に何をしているか、私も知りません。

ホームページには、

「急成長を遂げる多国籍IT企業です。」

とあります。

ショートセラーは、会社の業績の信憑性を疑っています。

この有名なショートセラーは会社の何処かに小さな

「瑕疵」

を見つけると、これを誇張して

「ボロクソ」

に言います。

このため、

「非難は事実無根」

というわけではなく、小さな事実も含まれているのがミソ。

この有名ショートセラーの攻撃を受けて株価は、

S & T ショートアタック!

一時、30%を超える下落幅。

ここで気になるのは、翌日リカバリーするのか?

金曜日の市場の反応をあとで、挙げておきます。

反発!

金曜日、S&Tの株は反発しました!

反発!

まだ午前中だけど、全体的に売りムードの中、善戦。

30%も下落すると、大概の場合は反発するよね~。

で、その反発を狙って買いを入れると、肩透かし。

さらに落ちて、ひ~。

それが人生。

ダイムラー トラック上場

100年前、ダイムラーとベンツが合併して、ダイムラーベンツが誕生。

今回、その過程を元に戻し、

  • メルセデス ベンツ自動車
  • ダイムラー トラック

の二社に分化。

先週金曜日にダイムラートラックが上場されました。

ダイムラートラックは販売台数で、

「世界一のトラック製造会社」

なんですよ~。

株価はこの1週間で、

ダイムラー トラック上場

「嘘!」

のような上昇。

アナリストが軒並み、

「安いから買い!」

とお勧めを出したのが原因です。

次回、DAXの入れ替えでは上場される事、ほぼ間違いなし!

Software AG 身売りに失敗!

先月末、

「会社の売却も考えている。」

と声明を出したSoftware AG。

 

株価は一時、急上昇。

てっきり、

「買いたい。」

というオファーがあるのかと思ったら、なかったんです。

そこで身売りの代わりに、

「社債を売った。」

と告示されると、石のように落ちた株価。

Software AG 身売りに失敗!

なんで

「身受け先」

も確定していないのに、身売りを発表したのか?

会社のマネージメントの能力を疑います。

こういう株には手を出さない方がいい。

モーフォジス 骨腫瘍治療薬の開発成功?

コロナワクチンで一躍脚光を浴びたバイオケミカル。

しかし日本のバイオケミカル会社同様に、脚光を浴びる会社はほんの一握り。

残りは敗者ばかり、、。

ドイツで有名なバイオケミカル会社の、モーフォジス。

 

本社はミュンヘン近郊。

一時はビオンテックの成功で株価上昇するも、その後、株価は右肩下がり。

今週、

「骨腫瘍治療薬の開発が順調に進んでいる。」

と告示。

しかし株価は、一瞬あがっただけ。

この半年で株価は、

モーフォジス 骨腫瘍治療薬の開発成功?

半額以下に。

11月に、

「そろそろ底値かな?」

と思って調べたことがあるんですが、買わなくてよかった~。

赤字の会社なので、利上げ懸念で今後、ますます売られそうです。

ThysenKrupp 世界最大の水素製造装置設置を受注!

脱二酸化炭素で欠かせない水素。

天然ガスなどから得る灰色水素ではなく、再生エネルギーで得るグリーンな水素が死活問題です。

その技術を世界でいち早く、

「工業生産レベル」

まで熟成させたThyssenKrupp。

サウジアラビアから世界最大の水素製造装置の設置を受注!

 

なんと20メガワットの

「発電量」

に相当します。

質問
多いの?

 

東京電力の発電能力が50メガワットです。

そんな大量の水素はサウジだけでは消費できないので、輸出用です。

オイルで金を設けて、将来は水素を輸出しようというわけです。

ThyssenKruppの株価はこの一ヶ月で、

ThyssenKruppの株価

8%下げてます。

個人的にはお買い時なんですが、今はちと時期が悪い?

日本政府の見当違いの政策

福島原発事故の後、日本政府は、

「日本の原発事業を海外に売り込め!」

と政府が旗売り。

福島原発事故の悲惨さを

「嫌」

というほどニュースで見た外国は、

“Nein, Danke”

と日本製の原子力発電に興味を見せず。

政府の旗振りに乗った日立と東芝は大赤字を出して、一基も売れずに撤退。

次に政府は、

「日本の火力発電事業を海外に売り込め!」

と旗売り。

しかし世界はとっくに脱石炭発電。

日本政府の見当違いの政策で、日本にはグリーンな水素を得る技術がない!

一方、ドイツでは政府が補助金を出して、

「脱二酸化炭素事業」

を後押し。

ThyssenKruppも政府の補助金をもらって、新技術を開発。

ドイツ企業が

「おいしい仕事を受注」

していくのを、日本企業は指をくわえてみているだけ。

日本政府がコレを見て、

「しまった!先を越された!」

と気が付くかと思えば、

「アンモニアで環境対策」

と、全く違う方向に旗振りしてる始末。

そして日本のアンモニア発電には、

「誰も」

興味を見せてない。

何故、毎回、誤った政策ばかり出すの?

保守的な日本人の思考

日本企業はEV(電気自動車)へのシフトも、完全に寝過ごしました。

何故だと思います?

それは日本人はと~っても保守的で、

「今の体制でうまく行ってる。何故、変える必要がある。」

と、方向転換を嫌うから。

方向転換をするのは、トヨタの電気自動車攻勢のように、

「もう先送りできない。」

と崖っぷちに追い込まれてから。

 

その頃にはテスラやBYDなどに大きく水をあけられて、主導権(スタンダード)を奪われています。

サンタラリーもう終わり?

金曜日のアジアの株式市場を見る限り、

「サンタラリー」

はまだ未到達。

来週はもうクリスマス。

それまでに株価が回復しない限り、サンタラリーは(始まる前に)終わりかもしれません。

4~5年に一回、たまにこういうことがあります。

私の知る限り、そんな年は1月末から大荒れになった記憶が。

超~心配。

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執筆者:

nishi

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