
“KNDS”(独仏軍需合弁会社)の上場が決まった。
これに先立ち、
「好ましくない株主による株式取得」
を妨げるため、ドイツ政府は40%の株式を取得して大株主になる。
今、軍需産業は
「AI関連事業」
に次ぐ特需景気の真っただ中。
あなたも株主になってみます?
この記事の目次
KNDS とは
もっとも
という方がほとんどだろうから、軽く説明。
ドイツの
“Hauptkampfpanzer”(主力戦車)
を製造しているのは
“Krauss Maffei-Wegmann”
です。
名前からお分かりの通り
- クラオス社
- マファイ社
- ヴェークマン社
が合併してできた会社です。
日本の東京三菱UFJと同じ原理です。
ちょっとだけ
「難しい事」
を言うと、1999年にクラオスーマファイ社が
「軍需は儲からん!」
とヴェークマン社に売却して、
“KMW”
が誕生しました。
これだけでも複雑なのに、”KMW”は2014年におフランスの国営軍需産業
“Nexter”
と合併。
名前は
“”KMW-Nexter”
ではなく
“KNDS”
となりました。
ちょっとだけ
「難しい事」
を言うと、この独仏軍需合併会社は当初、
“Kant”
という名前でした。
2005年に
「哲学者の名前は軍需産業に不向き!」
だったので、
“KNDS”
となりました。
省略しない正式名称は
“KMW+Nexter Defense Systems N.V.”
です。
独仏主力戦車同盟
と聞けば、
と聞きたくなりますよね?
欧州各国の軍事費を合わせると、米国には及ばないが、
「ほぼ中国並み」
の軍事費をねん出しています。
が、その軍事力は小人並み。
それは各国が独自の武器を製造しているから。
これを統合すれば
- 生産台数が上がり
- 単価が安くなり
- 世界市場での競争力が増し
- ひいては欧州の軍事力が増す
といい事ずくめ!
そこで
「目指せ!第二のエアバス!」
と、まずは主力戦車部門で欧州で主力戦車を製造している二社が合併したんです。
問題はここから。
組織上は合併しましたが、会社の経営はこれまでと同じ。
”KMW”はレオパルト戦車を、
“Nexter”社はレクレア戦車を製造。
そう合併とはいいつつも、
「前と何も変わっていない。」
のが現実でした。
KNDS なんで上場するん?
しかし!
プーチンの戦争により時期主力戦車の必要性がアップ。
ロシアの
“T-14 Artama”
主力戦車はレオパルト戦車より優れているといわれています。
これが大量生産されると分が悪い。
そこで
「”T-14 Artama”と互角に戦える時期主力戦車の開発」
が急務になります。
その任務を任されたのが、まさにこの目的で合併していたKNDSでした。
が、ロシアと違い、国からの
「開発補助金」
などはない。
そこで
“KNDS”
は
「果たして採用されるかどうかわからない時期主力戦車」
を自費で開発しなくちゃならない。
これに膨大な金がかかります。
そこで今回、上場という話になったわけです。
ドイツ政府 KNDS 大株主に
本当は株価が
「イケイケどんどん!」
だった2025年、KNDSは上昇したかったんです。
なにせ、
「先を越された」
万年赤字のテユッセン・クルップ社が上昇した海軍御用達の”TKMS”工廠の株価は、

半年でほぼ90%上昇しましたから。
(今はイラン戦争の停戦交渉で株価は落ち目です。)
が、ドイツ政府が
「このましくない大株主の登場を防ぐ措置」
が存在しない段階での上場に反対。
というのも売却された
「クラウスーマファイ社」
の持ち主は、中国の国営企業なんです。
その影響力を行使されたら国防情報は中国に
「筒抜け」
です。
日本で言えば中国の国営企業
“huawei”
が三菱重工の大株主になるようなもの。
そこで
「完璧な防衛措置」
を講じていたんです。
結果、ドイツ政府が40%の株式を所有することが決定。
フランス政府も40%の株を所有するので、
「当初」
市場に出回るのは10%程度。
こうして株価を釣り上げ、高騰したらさらに市場に放出するわけです。
そすれば中国の影響力は限定的。
上場は2026年の6~7月を予定してます。
上場後、株価の高騰が予想されます。
しばらくは。
勇気があったら、どうです?
問題
これで時期主力戦車の
「開発費問題」
は、克服されるだろう。
が、もっと深刻な問題がある。
が如実に示した通り、
そもそもフランス人とドイツ人は油と水。
合いません。
地球上でドイツ人と合うのは、オーストリア人とスイス人だけ。
そのドイツ人がフランス人と
「共同作業」
で、時期主力戦車を開発するというのだから、実に危なっかしい。
加えて”KNDS”の商売敵のラインメタル社は
を
「ほぼ」
開発済み。
ハンガリー陸軍がパンターの最初の受取先。
フランスと仲が悪いイタリア政府も、パンターを注文している。
果たして”KNDS”はこの
「遅れ」
を取り戻せるだろうか?
