鉄のフライパン Vita Craft 。
なんでも
「使い始める際の焼き入れや、使用後の油ひきなど、全く必要ありません。」
と謳ってます。
嘘をついていないか、確かめるために買ってみました。
今回はそのレビューです。
この記事の目次
鉄のフライパンの煩わしさ
毎回、
フライパンのテフロンがはげる度に、
「次回は鉄のフライパン!」
と誓います。
が、結局買うのはテフロンのフライパン。
だって
“idiotensicher”(馬鹿でも使える)
だもん。
これが鉄のフライパンだと、
「油ならし」
なる儀式が必要。
これが超~面倒。
おまけに使用する度に、
「油返し」
という面倒な儀式が必要です。
これは
- 油を入れてフライパンを熱し
- 一度、油を油パンに移し
- 再度、油を張ってから調理すべし!
という実に面倒なもの。
これがテフロンなら、すぐ使える!
あまつさえ、我が家のガスコンロは温度検知器付き。
油ならしができません。
そこで登場した鉄のフライパン Vita Craft。
こともあろうに、
って謳ってる。
その嘘を暴くため、買ってみました。
鉄のフライパン Vita Craft 第一印象
今回は
「手早く大量の肉が焼けるように」
と28cm のサイズを買いました。
で、
「鉄のフライパン」
と聞くと女性の98%は、
「重いの?」
と聞きます。
このVita Craftが凄いのは、
「テフロンのフライパン」
と変わらない1.13Kgの重量。
通常、このサイズの
「鉄のフライパン」
は2Kgです。
私に言わせたら、
「軽い」
です。
ドイツ人女性も、きっと同じ感じるでしょう。
か弱い日本人女性がどう感じるか、それはわからない。
加えてVita Craftの鉄のフライパンは価格的に
「ちょっと高め」
です。
でもデザインがいい。
この取っ手のカーブは芸術です。
取っ手は(とっても)持ちやすい。
料理したくなります。
(多分)取っ手はアルミ製。
お陰で鉄のフライパンなのに軽量。
底面積が広い!
さらに!
肉を焼く底面、直径が23cmあります!
5年前に買った鉄のフライパン、
同じく直径28cmなんですが、
「中華鍋構造」
の為、底面の直径は20cm。
これじゃ、お肉を(大量に)焼けない!
これが理由でVita Craftを新調しました。
油慣らし
さて、まずは油慣らしです。
キッチンのガスコンロは高温になると、
「勝手に弱火になる」
ので、宅上コンロ買いました。
必要なカセットガスも。
と言えば
「その金でテフロンのフライパンが買える!」
という声が聞こえます。
これは株と同じく投資です。
最初は赤字ですが、長期的には黒字になる(筈)!
この宅上コンロで
- フライパンをガンガン熱して、煙が出てきたら火を止める。
- しっかり洗剤で洗う。
- フライパンをコンロに戻し点火、水分を飛ばします。
- コンロの火を止めて、油を入れます。
- 中火で熱し、煙が結構出てきたら火を止め、全体に油をいきわたらせます。
- 冷ます。
- 冷めたらフライパンをコンロに戻し、油を入れて中火で熱します。
- 煙が結構出てきたら、火を止めて全体に油をいきわたらせます。
- 冷ます。
4番以降を3回ほど繰り返したら、こんな感じになりました。
こんなんでいいのかしらん?
くっつかないって本当?
目玉焼きはハードルが高いので、夕食のお肉を焼きました。
まずは油を入れたフライパンを
「しっかり」
熱してから、
「油返し」
しないで、お肉を投入!
火が通るまでじっと我慢の子。
それから菜箸でひっくり返すと、新品のテフロンのように
「つるつる」
でした。
全く、くっつかない!
ただし!
3日後、フライパンの底に焦げ付きを発見。
これをアルミたわしで
「ごしごし」
したら、その部分の油のコーテイングが落ちました。
また宅上コンロを取り出して、油慣らしをやり返し。
それから3日後。
フライパンの真ん中あたりで、お肉がくっつき始めました。
また宅上コンロを取り出して、油慣らしをやり返し。
このように、使い始めの頃は
「油慣らしをやり直し」
などの手間はかかりますが、野菜炒めやお肉はくっつかないです。
テフロン以上につるつるです。
Vita Craftの鉄のフライパン 結論
鉄のフライパンは手間を厭わない人向きです。
確かに長持ちするが、それにはお手入れが欠かせない。
「お手入れなしで使用したい!」
という貴兄にはやっぱりテフロンですね。
私は
「強火で手早く料理したい派」
なので、テフロンのフライパンは10ヶ月持ちません。
中央部分が8ヶ月ではがれて、10ヶ月で入れ替え。
そんな人には鉄のフライパンがいいと思います。
そうそう。
売り文句の
「使い始める際の焼き入れや、使用後の油ひきなど、全く必要ありません。」
の太字部分は、嘘です。
油慣らしは、どんな鉄のフライパンでも必修です。
信用されませんように。
お会計
ドイツ人はよく
“Wie viel hat der Spaß gekostet?”(このお楽しみに幾らかかった?)
と、結末で数字を出しします。
これに倣って数字で
「その価値があるかどうか」
見てみましょう。
まずはVita Craftの鉄のフライパンが8800円。
宅上コンロとカセットガスで4700円。
油パンが1600円。
合計1万5100円。
いつも使っているテフロンのフライパンは5000円ほど。
その耐久年月は10ヶ月。
すなわち!
Vita Craftの鉄のフライパンを30ヶ月(2年半)使えば、元が取れる!
安物の鉄のフライパンを5年使っているので、余裕じゃない?
編集後記 底が薄い?
Vita Craftの鉄のフライパンでパンケーキを作ると、パンケーキの真ん中が
「焦げ」
ました。
端っこはまだ
「生」
なのに。
言わずもがな、弱火での調理です。
これは
「淵」
に熱が伝わる前に、中心部分が熱くなり過ぎるフライパンに見られる光景。
軽量化するためにフライパンの底面を薄くし過ぎた?
お肉はよく焼けるが、パンケーキには不向きです。