今回紹介するのは新手の詐欺 rundfunkbeitrag.de 。
なんと本来は無料のサービスに金を要求しているんです。
もっとも
「この手の詐欺」
は、”rundfunkbeitrag.de”が最初ではない。
ドイツには似たような詐欺が
【ごまん】
とあります。
皆さんがまんまと騙されないように、ここで紹介しておきます。
この記事の目次
Rundfunkbeitrag
今回、詐欺師が目を付けたのはドイツの国営放送のテレビ・ラジオ受信料
“Rundfunkbeitrag”
通称、
”GEZ”
です。
払うのは国民の義務です。
なのに
「払いたくねえ!」
というドイツ人、最高裁判所まで控訴 & 上告しましたが、負けました。
この為、争うだけ無駄。
日本のNHKと違って、
「国営放送は見ません。」
と言っても駄目。
この為、
「支払いの要求のお手紙が届いたら、すぐに払うように!」
と、かなり昔にここで警告していた。
詐欺に遭わない支払い方法
通常はドイツで住民登録をすると2週間ほどで
「GEZ 支払いの案内」
が届きます。
そう、住民局があなたのデータを”GEZ”に
「売って」
いるんです。
この支払いの案内は本物です。
どうせ支払わなければならいので、そのお手紙に書かれている通りの方法で支払ってください。
住所変更等
ところがである。
中にはご丁寧に、自らGEZに
「”Rundfunkbeitrag”を払いたい!」
申し出る人がいる。
素晴らしい!
〇鹿正直とは、この事!
厳密に言うと、ドイツ国内で引っ越した場合は新しい住所を通知する必要がある。
あるいは日本に帰国される場合はちゃんと
「退会申告」
しないと、ずっと口座から引き落とされます。
rundfunkbeitrag.de ただのサービスに金をとる!
この住所変更届けの手続きに
「お金儲けのチャンス」
を見たのが”rundfunkbeitrag.de”という詐欺集団。
そのホームページで
「住所変更届はこちらから!」
と謳っている。
ここで住所変更届けを出すと、29.9ユーロの手数料がかかる仕組みだ。
”GEZ”に自分で通達すれば
「タダ」
なのに。
が、これは違法ではない。
自転車で行けばいいのに、タクシーに乗ればお金がかかるのと同じで、
「使用したサービスの対価」
を要求するのは合法です。
全く同じ方法で本来は無償の
「シューファのスコア」
を取る有償のサービスが存在している。
合法と詐欺の違い
しかし!
GEZの住所変更サービスは違法です。
正確に言うと、誰も読まない
”AGB”(利用規約)
の中にこっそり書いている。
ただ住所変更サービスを申し込む時点では、
「29.90ユーロかかりますよ!」
という表示が一切ない。
申し込んだ後に請求書が届くというあくどい手法だ。
消費者センターの調べでは少なくとも9万人が、この手にかかったという。
9万人 X 29,90 ユーロ = 2.691.000ユーロ。
お~。
ほぼ270万ユーロ!
こんな大金があればニースで別荘買って、
死ぬまでバカンスできるね!
消費者センター rundfunkbeitrag.de を告訴!
ところがである。
消費者センターがrundfunkbeitrag.deに
”Unterlassung”(悪徳商法の中止)
を求めて訴えた。
さらに!
被害者が多いので消費者センターは
「集団訴訟」
でサイトの経営者を訴えた。
まあ日本人はドイツ語が読まないから騙された方は居ない筈。
もし
「私も騙されました!」
という人は居ないだろうが、もし居たら消費者センターに名乗ってください。
編集後記
この記事を書いている途中に、
「rundfunkbeitrag.deがお金を返す用意があると声明!」
と報道された。
裁判になると勝てない。
さらに!
裁判で負けると裁判費用と双方の弁護士費用まで負担になる。
そして!
だまし取ったお金の返済命令が出て、会社は破産。
ニースの別荘なんぞ、夢また夢だ。
だから
「お金を返します。」
と言い出した模様。
もし本当にお金が戻ってくれば
「詐欺師がお金を返した稀な例」
となる。
消費者センターは
「突然の回心」
をあまり信用しておらず訴訟は続けるという。
結果は果たして?