今日はドイツで流行っている新手の詐欺を紹介します。
それは
”Polizeibetrug”（警察詐欺）
と呼ばれるもの。
まんまと騙されないように、詐欺の方法を紹介しておきます。
この記事の目次
詐欺に国境無し
なんで詐欺師は学校もろくに出ていないのに、
「お金を騙しとる方法」
を、次々と思いつくのだろう。
“Not macht erfinderisch.”（必要に迫られると名案が生まれる。）
と言うのは、詐欺師にも当てはまるのかもしれない。
加えて日本の詐欺師はドイツの詐欺師に
「てほどき」
を受けたわけでもないのに、ドイツの警察詐欺と
「ほぼ同じ方法」
で詐欺を行っているのも興味深い。
「詐欺に国境無し」
というのは本当ですね。
ドイツでも大人気の警察詐欺 どうやるの？
ドイツの警察詐欺の方法には2種類あり、
- 訪問詐欺
- 電話詐欺
の2通り。
以下に個別にその手口を解説します。
訪問詐欺
訪問詐欺の手口はこう。
ある日、あなたのアパートに
「ぴんぽ～ん」
と呼び鈴を押して、見知らぬ男性が訪ねてくる。
不審に思って、
「どなた？」
と聞くと、
「警察です。事件があったので、住民に危険を知らせるために戸別訪問しています。」
なんて主張して、あなたを不安にさせる。
不安になった住民はドアを開けて、
「何があったの？」
と聞きたくなります。
すると詐欺師には、
「待ってました！」
です。
騙す口上はこう。
「近くで強盗事件がありました。犯人が逃走中なので貴重品を保管します。」
といい、相手の不安を煽る事で信用を得て、貴重品をだまし取る方法。
日本で警察を名乗り、クレジットカードをだまし取る方法とよく似ている。
電話詐欺
次の警察詐欺は、
「オレオレ詐欺」
の改訂版です。
ある日あなたの自宅に電話があり、電話のかけ主は
「警察です。」
と名乗ります。
もっともそれだけでは信用を得られないので、
「あなたの娘さんが交通事故を起こして、けが人が出ている。相手に慰謝料を払わないと、刑務所行きになる。」
と主張して、あなたを不安にさせるわけです。
勿論、交通事故じゃなくても、傷害罪でも可。
大事なのは両親を不安にさせる事。
これが私の両親だったら、
「俺の知った事じゃねえ！」
と電話を
「ガチャン！」
と切られて終わり。
詐欺は不可能です。
が、大概の両親は動転して、
「どうすればいいですか？」
と聞いてくる。
そこで、
「慰謝料の5万ユーロを用意してください。警察官が受け取りに行きます。」
と言い現金をだまし取る。
警察詐欺対策
警察詐欺を見分ける方法には事欠かない。
もし警察を名乗る人物が家を訪ねてきているのに、道路上に警察の車両が見えないとまず詐欺です。
加えて本物の警察官は二人組で、それも制服で仕事をしています。
なのに偽物警察官は一人、それも私服で来るケースが大半です。
勿論、
「刑事です。」
なんていう言い訳を用意しているが信用せず、
「あたなの名前と所属をここに書いてください。」
と紙に書いてもらう。
勿論、身分証明書の提示を求めてもいいが、
「偽物の身分証」
を持っているケースもあるので、本物と偽物の見分けがつかないと騙される。
そこで相手に名前を所属を聞くわけだ。
あとは簡単。
110番して、
「今、ここに〇〇署のハインリヒという刑事が来ている。身分確認をしたいので、〇〇署に繋いで。」
と言うだけ。
大方のケースでは詐欺師でこの辺で
「逃げるが勝ち」
と、何も取らずに逃げていく。
詐欺師と保険会社の手口は同じ？
又、詐欺師はあなたの信用を得るために必ず
「あなたを不安にさせる手段」
を用意している。
保険会社が
「日本人の実に半数（近くが）癌になってます！」
と不安にさせてがん保険を売る手口と酷似。
警察を装う詐欺師が、
「近隣で強盗事件があって、、。」
と言うなら、
「どこの通りの何番の何様？」
と詳しく聞く。
相手は遠くから来ているので、近くの通りの名前なんか知らない。
おまけにその住人にいたっては？？？だ。
詐欺師が
「アーヘン通りの12番地。ヒルデナントさんの家だ。」
と出鱈目を行って来たら、
「あの90歳の白髪のお祖母ちゃん？」
と、こちらでもデマで返す。
すると、
「その通りです。」
と詐欺師がいうので、嘘がばれる。
でも一番いいのは、あなたに一番身近な友人に電話する事。
友人は冷静なので、詐欺を一発で見分けれます。
その場で判断せず、必ず第三者に相談してください。
