投資 雨にも負けず

消費者物価の上昇が止まらない! FRBはどう動く?

投稿日:2022年2月12日 更新日:

消費者物価の上昇が止まらない! FRBはどう動く?

消費者物価の上昇が止まらない!

先月はまだ7%で、

「1月は7.3%くらい。」

との市場予想。

蓋を開けてみると、1月の【米】消費者物価はなんと7.5%も上昇。

この数字に株価指数は、大荒れ。

来週、1月末の安値圏まで落ちるよ!

消費者物価の上昇が止まらない! FRBはどう動く?

インフレショック! 急速な物価上昇にFRBはどう動く?

木曜日、

「1万5600台回復か?」

と思われていたドイツの株式指数DAX。

ドイツ時間で14時30分に

「40年振りの高い物価上昇率!」

が発表されると、石のように落ちました。

しかし!

マイナス0.4%で踏ん張ると、2時間で損失をリカバリー!

「やった!」

と、思ったらまた下げて終了。

また下げた原因は、セントルイスのFRBのメンバー。

「この週末に緊急利上げを行うべきだ!」

など、滅茶苦茶な理論を展開。

よくもまあ、そんな

「前後の見境」

のない発言をする人が、FRBのメンバーになれるもんだ。

米国10年国債金利 2%を突破!

米国10年国債金利 2%を突破!

抜粋元 : investing.com

 

インフレ退治には、中央銀行による金利の値上げしかありません。

「3月は0.25%ではなく、0.5%の金利値上げもあり得る!」

と、米国の国債金利が一気に上昇。

指標として引き合いに出る

「米国10年物国債」

の利率は、2年振りに2%を突破!

それよりも気になるのは、2年物の国債金利。

こちらはもっと急激な上昇率。

2年国債の金利

抜粋元 : investing.com

 

一般に、

「2年物国債と10年物国債の利率の開きが減少すると、景気後退がやってくる。」

と言われています。

確率100%で、

「これまで例外なし。」

という実にヤバイ指標。

投資家もこの点を気にしており、長期見通しは不透明です。

という投資環境で注目を浴びた銘柄を紹介します。

Aareal Bank 買収失敗!

Aareal Bank 買収失敗!

マインツにある不動産金融専門の銀行 Aareal Bank。

参照 : Aareal Bank

 

株主(ヘッジファンド)から、

「役員の給料が高過ぎる!」

「子会社を売って、株主に還元しろ!」

と非難されて、

「ううう、やばいなあ。」

と、逃げ腰の役員達。

投資ファンドから買収の話があると、

「待ってました!」

と、二つ返事で了承。

ところが株主は、

「29ユーロ?安すぎる。」

と、買収オファーをほぼ無視。

「ううう、やばいなあ。」

と投資ファンドは買収額を31ユーロにアップ!

なのに全然、株価が上昇しない。

「何故!?」

と思っていたんですが、

やっと理解できました。

ヘッジファンドが

「いざ鎌倉!」

と、Aareal Bankの株を30%も取得して

「40ユーロ払え。」

と脅迫、もとい要求。

結果、買収はお流れ。

今後、40ユーロの買収オファーが来る可能性もあり、

「一発勝負」

を目指す方には、注目銘柄です。

ドイツ銀行株 14ユーロ突破! 15年振りの黒字達成!

ドイツ銀行株 14ユーロ突破! 15年振りの黒字達成!

ここでクイズ。

金利上昇で儲かる業界は?

チャンスは3回まで!

そう、銀行です。

先週、

「ドイツ銀行株 13ユーロ突破!」

と書いたばかりなのに、

今週は14ユーロを突破!

実はドイツ銀行株を2007年、98ユーロで購入。

以来、

「あ、また落ちた。」

とドイツ銀行株を買い続け、15年。

当時50株だったのに、15年後には1万株。

今週、15年振りに黒字達成!!

Huraaa!

く~長かった。

26ユーロを超えるまで、売りません!

Tui 売り上げが前年比で5倍に!

Tui 売り上げが前年比で5倍に!

世界最大の旅行会社、Tui。

コロナ禍を代表する敗者です。

今週、2021年10月~12月の四半期の業績発表がありました。

まずはいい点から。

売り上げが前年比で5倍になりました。

次に悪い点。

相変わらず3億8400万ユーロの赤字。

日本円で500億円?

「夏の休暇旅行の申し込みは好調!」

と宣言するも、株価は一時5%もダウン。

ひ~。

不思議とその後、回復しました。

増資計画を発表

増資計画を発表

翌日。

Tuiは

「国に借金を返すので、増資したい。」

と、株主総会で提案。

これで3回目。

これがほぼ満場一致の賛成票で承認されると、株価が9%も上昇。

何故?

増資発表したら、株価落ちるでしょ、普通!

Heidelberger Druckmaschinen ドイツ版富士フィルム?

Heidelberger Druckmaschinen ドイツ版富士フィルム? 

デジタル化の波がやってくる前は、DAXのメンバーだった”Heidelberger Druckmaschinen”

 

ハイデルベルク印刷機という名前の通り、印刷機の会社。

デジタル化で業績悪化。

Dax⇒Mdax⇒Sdaxと降格して、株価が1ユーロを割る

「ペニーストック」

の仲間入り。

ここからハイデルベルク印刷機の復活が。

「印刷機では先がないから、他の事業に転換だ!」

と選んだのが、電気自動車を自宅で急速充電できる”Wallbox事業”。

これが大当たり!

2021年最後の四半期は売り上げが前年比で20%増加、利益は36%も上昇。

早くも2022年の業績を上方に修正。

株価が大きく伸びました。

ドイツのアグファ(フィルムメーカー)、アメリカのコダックが、デジタル化で倒産する中、唯一、生き延びたのが富士フィルム。

社長の先見の明と、

「フィルム屋が化粧品なんかやらん!」

という反対を押し切った、押しの強さのお陰。

そのドイツ版が、ハイデルベルク印刷機です。

日本の印刷業界も真似して欲しいね!

Porsche 独立上場説また浮上

Porsche 独立上場説また浮上

VWを買収しようとして、VWに買収されたポルシェ。

以来

“Porsche SE”

は、大量に所有しているVW株から上がる収益をポルシェ一族に配当して、

「仕事をしなくても生きていける。」

事を可能にしています。

VWは自動運転と電気自動車への転換で、

「幾ら金があっても足らん。」

と叫び声。

その度にテーマになるのがポルシェを独立、上場させて資金を調達する案。

2022年も独立上場案がまた浮上。

その度に株価が上昇。

でも、独立上場で儲かるのは、Porsche SEではなく、VWなんだけどね、、。

デリバリーヒーロー これで本当に黒字になるの?

デリバリーヒーロー これで本当に黒字になるの?

コロナ禍の寵児、デリバリーヒーロー。

 

日本でも一時、フードパンダの名前で宅配サービスを行っていました。

が、

「儲からん。」

と日本市場から撤退。

ドイツ市場からも撤退しています。

会社の戦略は、

「競争の厳しくない市場に進出して、競合企業を買収して独占的地位を獲得する。」

です。

「いつ黒字になるかわからない。」

という会社に、投資家が大金を投資。

利上げの時代にやる戦略じゃない。

株価が下落に転じると、

「2022年の後半からは黒字になります。」

と方向転換。

今週、業績発表がありました。

すでにお察しの通り、ボロボロでした。

ただでも悪いマージン率が、さらに悪化。

「これでどうやって黒字になる?」

と、思ったのは私だけじゃない。

一時、33%を超すマイナスで、会社の資産の1/3が消えました。

金曜日もマイナス10%。

来週あたり誰かの首が飛ぶよ!

Bilfinger 完全復活

Bilfinger 完全復活

最後に紹介するのは、かってはドイツで一番でかい建設会社だった

“Bilfinger Berger”

です。

世界中で公共工事を受注。

バンコクの高速道路を作ったもの、”Bilfinger Berger”です。

勿論、賄賂をふんだんに使用。

米国から制裁を受けて、落ち目に。

それだけじゃない!

社長が会社の金を私用に使い込み!

それも一人だけじゃない!

社長が2代続いて、会社のお金を私用に流用。

「あ、もうあかん。」

と、思いました。

その”Bilfinger Berger”を立て直すため、新社長を

「大企業」

から誘致。

この社長が良かった。

建設会社なのに、会社を立て直す費用を捻出するため、建設事業を売却。

結果、名前も”Bilfinger”に改名。

もっとも、

「建設部門のない建設会社が何をするの?」

という疑問は残りましたが。

新社長は”Bilfinger”を、産業用インフラ工事専門業者に転換。

  • 製油所の建設
  • バイオガス発電所の建設
  • オイル発掘プラットフォームの建設
  • 風力発電パークの整備
  • 高速道路の整備
  • 原子力発電所の建設から解体まで

ありとあらゆる産業インフラ工事 & 整備を提供。

元々、建設会社ですかね。

参照 : Bilfinger

 

しかし5年間赤字続き。

オイル価格の下落で石油関係の事業が、不調。

2020年、6年振りにミニ黒字。

今週、2021年の業績発表がありました。

売り上げは前年比で11%増。

仕事の受注高は9%増。

利益は30%改善して、1億3700万ユーロ。

「なんで石油関連事業を手放さない?」

と思っていたその赤字部門が、原油価格高騰で大きく改善。

さらに!

ビルフィンガーの

「アキレス腱」

だったマージン率は2%代から、3.7%に大きく回復。

2022年のマージン目標は5%。

Bilfinger 完全復活。

会社を見事に立て直した(前)社長には、感謝~。

これで配当金が14%も出るんだから、株価が9%上昇するのは当たり前。

続く金曜日の売り市場でも、(最高)3%上昇して36,64まで上昇!

Hurraaa!

2013年に株を買って、苦節、9年。

遂に売却の時がやってきました!

チャートテクニック 何処で売る?

チャートテクニック 何処で売る?

抜粋元 : onvista.de

 

問題は何処で売るか?

株価がこんなに高かったのは4年前。

5年チャートで見ると、次の抵抗線は40ユーロの手前。

ここを突破すると、45ユーロまで逝っちゃう。

ここまで欲を出すのは危険。

まずは下のラインで利益確保です。

先日、

「33ユーロをはっきり超えたら売って、ドイツに帰る。」

と書きましたが、もう36ユーロ。

なので、

「39ユーロを超えたら売って、ドイツに帰ります。」

欲張り過ぎ?

明日はどっちだ!?

-投資, 雨にも負けず

執筆者:

nishi

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