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12年続いた不動産ブーム 遂に終焉! 家賃は安くなる?

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12年続いた不動産ブームが遂に終焉! 家賃は安くなるの?

「永遠に続く」

と思われたドイツの不動産ブーム。

いみじくも、

“”Alles, was einen Anfang hat, hat auch ein Ende”(始まりのあるものは凡て、終わりがある。)

と言われる通り、ドイツの不動産ブームも終わった。

ところが

「これで家賃が安くなる?」

と思ったら、大間違いである。

以下に詳しく説明していきます。

ドイツの不動産ブームの始まり

ドイツの不動産ブームの始まり

かっての日本人の夢が、

「いつかはマイホーム」

だったように、ドイツ人も

“Eigenheim”(マイホーム)

を持つことを夢みて、一生懸命働いた。

が、日本人とドイツ人が同じなのはここまで。

ドイツ人は、

「緑の多い環境に住みたい。」

と郊外に住むことを望んだ。

その結果、街中よりも郊外の物件の方が家賃が高かった。

ところがである。

21世紀になってから若い世代を中心に、

「医者やスーパーがある街中に住みたい。」

という

「都会志向」

にドイツ人の好みが変わってきた。

ところが街中には、そんなに多くの空き物件がない。

日本と違ってドイツでは、

「マンション」

でも、せいぜい4階建て。

そもそも日本のようなマンションは、

“Plattenbau”(団地)

と呼ばれて人気がないから60~70年以降、建設されることはなかった。

お陰で

「都市部に住みたい!」

というドイツ人に比して、部屋数が圧倒的に少なかった。

これがドイツの不動産ブームの始まりだ。

不動産ブームに拍車がかかる!

その不動産ブームに拍車をかけたのが、なんだか想像できますか?

そう、2007-8年のリーマンショックの影響で始まった

大低金利時代です。

 

「マイホーム」

を夢見ていたカップルを

「今でしょ!」

と後押しした。

勿論、不動産業者も

  • 土地ころがし
  • 不動産ころがし

で大金を稼いだのも、日本と同じ。

その不動産業者のひとつが、

“Adler Immobilien”

だ。

今、検察が社宅を強制調査、訴えられるのも時間の問題。

日本でも当時、

「全くおなじ事」

をしていたのに、誰もお咎めなし。

ちょうど政府の旅行支援

“Go to Travel”

「7億円に迫る額」

の金をだまし取ったHIS子会社もお咎めなし。

その一方で

「たった100万円」

を偽受給した学生は、テレビカメラの前で逮捕されて連行された。

日本で捕まるのはいつも

「雑魚」

だけ。

これが我慢ならない。

12年続いた不動産ブーム 遂に終焉!

日本で伝説になっている

「バブル経済」

がはじけた理由を、ご存じですか?

そう、日本銀行による利上げです。

ドイツの

「永遠に続く」

と思われた不動産ブームも欧州中央銀行で

終焉を迎えました。

ドイツの平均不動産価格は2023年の1~6月で、6.8%も下落。

不動産価格がこんなペースで落下したのは、23年ぶりです。

しかもまだ

「底」

を打っていません。

欧州中央銀行の利上げは、

「4.5~4.75%」

で終わるとみられおり、その時期は2023年秋。

すなわち!

不動産価格が回復してくるのは、2024年はまだ無理で、2025年以降になりそうです。

家賃は安くなる?

と聞いて、

「家賃は安くなるの?」

と期待しちゃいますよね。

が、事実は逆。

「マイホームを建てよう!」

と思ってた人が、利上げと建築資材の高騰で計画を延期。

結果として賃貸アパート探し。

しかし新築物件は稀。

そこで既存物件に賃貸希望者が殺到するので、家賃はさらに上昇中。

安くなっているのは主に販売用の一戸建て、それにアパートだけ。

こんな時こそ政府はお金を使って、新築物件を助成することで

  1. 建築業界を助け
  2. 家賃の上昇を抑え
  3. 経済の落ち込みを最小限に抑えることができる。

が、バブル経済崩壊後の日本政府同様、ドイツ政府は

「金がない。」

と具体的な支援策には消極的。

日本経済がバブル崩壊後、

「ボロボロ」

になった事を考えれば、今こそ借金をしてでも経済の落ち込みを押されるべき!

ドイツが

「日本の二の舞」

にならないか、それが心配です。

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執筆者:

nishi

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