2025年国家予算 を巡り信号政権がまた、内輪揉めしている。
それは自体は何も新しいことではないが、今度はショルツ首相もこの争いに加わっている。
政権内で騒音を出さないで処理すればいいのに、メデイアを使って非難の応酬。
みっともない、、。
が、記事を書く絶好のネタを提供してくれた。
この記事の目次
信号政権 2025年国家予算 を巡りまた内輪もめ
争いの元は2025年国家予算。
ドイツ経済が景気後退の瀬戸際にあるのに、リントナー財務大臣大臣は省庁に緊縮財政を命じた。
しかし各省庁はこれを無視。
国防省から社会庁は勿論、開発途上国援助省まで、2025年予算の拡大を要求した。
財務大臣がこれに怒ったのは無理もない。
とりわけ通産大臣と財務大臣は犬猿の仲。
お互い、
「1センチも譲らない。」
と主張。
メデイアが
「信号政権、2025年国家予算で破綻か?」
と報道するほど状況は悪化した。
まさに
「金の切れ目が縁の切れ目。」
とはよく言ったもの。
ところがである。
信号政権が2025年国会予算で同意に達してしまった。
一体、何があったんだろう?
財務大臣のトリック
信号政権は2025年に
- ボロボロの線路網
- ボロボロの道路網
を修理する予算を計上していた。
これまでは修理をする
- ドイツ鉄道会社
- 高速道路会社
にお金を与えていた。
ここでリントナー財務大臣は、
ドイツ鉄道、高速会社共に国有企業であるから、最後に払うのは政府。
ただクレジットという形をとる事で、その額は国の借金に換算されない。
これに加えて国が企業に与えているクレジットからの、
「大幅な収入増」
を見込んだ。
お陰で2025年は438億ユーロもの新しい借金をするのに
「借金ブレーキ法」
にも抵触しない。
早い話が財政上のトリック。
しかし財務大臣は鼻高々と、
「2025年国家予算が決まった。」
と宣言した。
“Globale Minderausgabe”
信号政府が予算で用いたトリックのもうひとつが、
“Globale Minderausgabe”
というもの。
例えばですよ。
コロナ禍で政府が
「中小企業補助金」
を計画して予算を確保します。
例えば5兆円。
でもこれを
「最後の1円まで」
使うことは滅多にない。
この残る予算を”Globale Minderausgabe”と言う。
信号政権は2025年国家予算に
「残る予算」+「残った予算」
を織り込んだ。
こうしてやっと予算が成立した。
2025年国家予算 違憲問題
いろんな財政上のトリックを組み合わせてやっと成立した予算。
しかし!
野党が
「2025年国家予算は違憲だ!」
と憲法裁判所に訴えるのは火を見るよりも明らか。
そこでリントナー財務大臣は民間の憲法学者と財務省内の研究機関に
「2025年国家予算は合法か?」
との研究調査を別々に依頼した。
双方の答えが
「2025年国家予算は違憲」
というものだった。
問題はここから。
「ドイツ鉄道と高速道路会社へは予算ではなく、クレジットを与える。」
というアイデアを出してきたのは首相官邸だったのだ。
ショルツ首相に
「このままでは野党に訴えられて、また違憲判決がでる。」
と言っても、ショルツ首相は
「問題ない。」
と全くとりあわない。
やむにやまれず財務大臣はメデイアに、
「2025年国家予算は違憲の可能性がある。」
と漏らした。
それもショルツ首相の夏の休暇中に狙いすまして、、。
そう、
「休暇を台無しにしてやろう。」
という魂胆だ。
そしてこれは大成功した。
ショルツ首相はこの
「寝耳に水ニュース」
に怒り狂った。
これが原因で信号政権内ではまた
「すったもんだ」
の争に発展している。
政治的立場の違い
財務大臣のFDPはそもそも
「お金持ちをさらにお金持ちにさせる。」
という政治目標を掲げた党。
一方、ショルツ首相の社会民主党は
「労働者階級の生活改善」
を政治目標を掲げた党。
合うわけがない。
緑の党と社会民主党が、
「経済が停滞している今、借金ブレーキ法の例外措置発行もやむを得ない。」
と言えば、
「国家予算は十分にある。問題はその分配の仕方にある。」
と主張して社会保障費を削る事を唱える。
これを社会民主党が飲めるわけもなく、今回の争いに発展している。
日本人として、信号政権の内部争いを見ているのは楽しい。
が、ドイツ人には
「あり得ない身内の争い」
にしか見えない。
こんな事をやっているから極右政党が支持率を伸ばすのだ。
なんでドイツの政治家にはこれが見えないのだろう?
[…] 信号政権 2025年国家予算 を巡りまた内輪揉め […]
[…] まず金欠のドイツ政府が、 […]
[…] と警告してきたドイツ信号政権。 […]
[…] これをどう埋めるかで、信号政権の争いは頂点に達した。 […]
[…] 加えて破綻した信号政権はいつも金欠。 […]