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極右政党 AfD 躍進中! その原因は何所(誰)に?

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極右政党 AfD 躍進中! その原因は何所(誰)に?

今、ドイツで極右政党AfDが躍進中。

世論調査では

「ドイツ第二の政治勢力」

となっている。

日本の無責任なマスメデイアが

「ドイツは右に舵を切った。」

と報道する前に、その原因が何処(誰)にあるのか解説しておこう。

極右政党 AfD 躍進中!

ショルツ政権になってから、とりわけプーチンのウクライナ侵攻から極右政党AfDの躍進が止まらない。

世論調査では首相のSDPを追い抜いたばかりか、

「大差」

をつけている。

かっては

「初の緑の党の首相誕生か?」

と騒がれた緑の党もすっかり勢いを失い、SPDと傷をなめ合っている。

大事なのはその原因。

右翼思想にほれ込んで、二度にわたってこてんぱんに負けたドイツ人。

そのドイツ人がまた、

「ハイル ヒトラー!」

なんて言い出すわけがない。

質問
なんで?

 

「都合の悪いことは報道するな!」

という日本と違い、ドイツ人はちゃんと過去の

「負の遺産」

と対面して、

「なんであんな間違いを犯したのか」

という問題と直面済み。

なのに極右翼政党が大躍進するなら必ず、その理由がある。

なのにこの数字だけ観て、

「ドイツは右に舵を切った。」

とやるのが注目を浴びたくて仕方ない日本のマスメデイア。

ユーチューバーの出鱈目と変わらない。

何のための、

「現地特派員」

なんだろう。

その原因は何所(誰)に?

では右翼政党躍進の

「原動力」

になっているのは何だろう?

それが奇しくもショルツ首相自身なのである。

今、ドイツは景気後退のど真ん中。

ドイツ人は30年代の大不況が

「トラウマ」

になっており、

「大不況が来るんじゃないか?」

「仕事を失うことになるんじゃないか?」

「この物価では生活できない。」

と不満・不安を抱えている。

首相たるもの国民の前(テレビの前)に出て、その不満・不安を取り除くする必要がある。

ところがショルツ首相はトレードマークの

「すました笑顔」

を浮かべて立っているだけ。

国民に語る事を全くしない。

その一方でスペイン政府は国民の不安を取り除く為、

「食料品にかかる消費税をゼロにする。」

と宣言。

エネルギー費用は高いが、せめて食料品は

「我慢できる価格帯」

に収まっている。

結果としてスペインの物価上昇率は2%以下で、欧州の優等生。

一方、

「すました笑顔」

を浮かべて立っているだけのショルツ首相が納めるドイツの物価上昇率は6.1%。

市民が不満を抱え、将来に不安をいだくのも当たり前。

ショルツ首相は何もしないのだ。

Deutschlandpakt

そんなショルツ首相だが、流石に

「ボロボロの支持率」

は認識している様子。

というのも夏休み後の国会で

“Deutchlandpakt”(ドイツ版大政翼賛会)

を告知、

「これで不況から抜け出す!」

と宣言した。

その内容は、

「官僚主義をなくしてドイツ経済を活性化する。」

というのもの。

経済団体からは

「これまで何度も同じ主張が繰り返されてきたが、何も効果がなかった。」

と酷評をいただいただけ。

21世紀番 ハーメルンの笛吹

ショルツ首相が何もしないので、野党、とりわけ極右政党のAfDにとってはまさに

「濡れ手に粟」

の状態。

かってヒトラーがやったように、

「ウクライナではなく、ドイツ国民を助けよ!」

と卑しい自己利欲に訴えると

「笛に踊かされたネズミ」

のようにドイツ人がホイホイ捕まる。

とりわけ単純な男性は右翼の宣伝に弱い。

その傾向が特に強いのは東ドイツ地域で、極右政党はすでに第一党に踊り出ている。

かって東ドイツで主役だった左翼政党は

「難民を全員受け入れよ!」

などと現実離れの政策を掲げた結果、沈船から逃げ出すネズミのように支持者は消失した。

景気 & 対右翼政党対策

景気が悪いときは、政府は赤字予算を組んで公共事業で経済を活性化させるもの。

その

「最もうまくいった例」

がまさしくあのヒトラーが成功裏に行った政策で、ルーズベルトの

「ニューデイール政策」

よりも効果があった。

もっとも日本ではNHKを代表格として、

「ヒトラーは大幅な軍備拡張で不況を退治した。」

と主張しているが、これは真っ赤な嘘。

実際には有名なアオトバーンやKdFなどの公共工事で雇用を創生し、不況を退治した。

ドイツが大幅な軍備拡張に舵を切ったのは、1935年位以降。

その頃には

「空前の大失業率」

から脱却していたから軍拡に予算を向ける余裕があった。

信号連立政権は当時の成功から学び、

  • ボロボロでトラックが通れない橋梁の整備
  • 中心部から外れると携帯が使えない貧弱な携帯網の構築
  • ボロボロになっている學校インフラの整備
  • デジタル化

を大赤字予算を組んで取り組むべき。

なのに財務大臣は、

「もう借金はしない。」

と予算を削ることしか考えていない。

これではドイツの不況は長引き、ますます極右政党の支持率が伸びることは間違いない。

KdF

ナチスは人権を無視した独裁政権。

挙句の果てに周辺諸国に戦争をしかけ、数千万人が亡くなった。

弁護する余地はない。

が、

「ナチスはすべてが駄目だった。」

というわけではない。

上述のように

「史上最悪の失業率」

を最も効果的に退治した。

高速道路の建設は有名だが、日本で知られていないのが

“KdF”(Kraft durch Freude の略で、日本風に言えば国民休暇村事業)

だ。

まだ休暇なんて考えられなかった30年代、ナチスは国民用の休暇施設を全国に建設した。

その建設で雇用を生み出したばかりか、完成後は国民が本当にそこで休暇を過ごすことを可能にした。

戦争がなければ政府が作った車メーカー(今のフォルクスヴァーゲン社)の

“KfD-Wagen”

に乗って、家族で休暇村まで行ける労働者の理想郷を作る筈だった。

一方、日本政府の行う公共事業では電通を筆頭に大企業が得をするだけ。

全然、国民に恩恵がない。

質問
じゃあ、どうしろと?

 

今後、地球の温暖化で自然災害がますます増える。

  • 沖縄など頻繁に台風に見舞われる地域の電線の地中化
  • 大雨と日照りに備えて巨大な貯水施設の建設

など政府が緊急に取り組むべき課題は山積。

災害が起こってから、

「あら大変だ!」

では遅い。

沖縄では毎年、

「くそ暑い真夏」

に電線が切れて、3日間電気無し。

命に係わるよ!

なのに首相は意味のない核軍縮に30億出すという。

得をするのは電通のみ。

加えてあの中国やロシア、それに北朝鮮が

「岸田首相のお説教」

で核を減らすと思っている所が、子供のように純真。

今は災害に備えて国内で災害対策をすべきなのに、

「まずは対岸の火事」

を消そうとする日本政府が実に歯がゆい。

結局、岸田首相も

「薄笑いを浮かべているだけのショツツ首相」

とあまり変わらない?

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執筆者:

nishi

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