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ウクライナ軍反転攻勢 トクマク奪取なるか?

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大きな期待をもって世界が注目していたウクライナ軍の反転攻勢。

が、ウクライナ軍南方方面司令官は、ソビエト時代の

「古い戦術」

に西側の戦車や装甲車を使用した。

お陰で初期の反転攻勢は、散々な失敗に終わった。

ここからウクライナ軍は戦術を変更。

そして遂にロシア軍の防御線の突破に成功した。

あとはイケイケドンドンか?

交通の要所 メリトポール

2022年2月、奇襲攻撃でロシア軍が占領・併合したザポロジア州。

その州都がメリトポール。

高速道路や国道が交差して、鉄道も通る交通の要所だ。

ここを失うとロシア軍はクリミア半島やへルソン州への物資輸送が困難になる。

加えてアゾフ海艦隊もウクライナ軍のドローン攻撃の

「いい鴨」

になる。

ウクライナ侵攻を成功裏に終えるには、失うわけにはいかない大事な町だ。

日本で言いえば京都。

ここを奪取すれば天皇から

「藤原家の直属である」

というお墨付きをもらって、征夷大将軍になれる。

要塞トクマク

その京都の前に立ちふさがるのが関ケ原(岐阜県)と鈴鹿関。

関ケ原、あるいは鈴鹿関を抜けると

「京都までの進路」

が開ける。

メリトポールにとっての関ケ原が、トクマクである。

トクマクをウクライナ軍に突破されると、60Km足らずでメリトポールに達する。

道路もよく整備されており、トクマクを突破した

「イケイケドンドン」

のウクライナ軍を止めるのは難しい。

そこでロシア軍はトクマクを要害化。

町の周囲を地雷原と塹壕で固めると、さらにウクライナ軍の進撃方向に無数の防衛線を築いた。

「これでも来れるなら来てみろ!」

というわけだ。

高い勉強代

半年も前にここで予想していた通り、ウクライナ軍はOrichivから

「目標 メリトポール奪取!」

に向けて反転攻勢を開始した。

が、反転攻勢の開始時期が遅すぎた。

ロシア軍があのドイツ軍でも歯が立たなかった、深い防衛線を築いていた。

加えて南部方面軍の司令官が古いソビエトの戦術を採用。

ドイツから提供された戦車を空の援護もなく、ロシア軍の防衛線に向けて進軍させた。

ウクライナ軍は

「高い勉強代」

を払って貴重な戦車を装甲車を失い、命からがら退却した。

ウクライナ軍の新戦術

ウクライナ軍がロシア軍よりも優れているのは、失敗から学び戦術を変える能力だ。

ロシア軍みたいに

「馬鹿の一つ覚え」

をしない。

初期の反転攻勢の失敗から学び、戦術を変更した。

ウクライナ軍は西側から提供された暗視装置を使い、夜に地雷を撤去する。

言うのは簡単だが、真夜中に銃剣で地雷を手作業で探り当て撤去する。

敵のスナイパーが狙っている中で。

考えただけで、ぞっとする。

さらにウクライナ軍はドローンを用いて赤外線で地雷を検知する

「世界で最初の戦術」

まで発展させた。

こうして地雷原を撤去するとロシア軍が

「制空権」

を行使できない夜間に、武装装甲車で敵の陣地前に突撃。

歩兵を展開すると、

「タコつぼ」

をひとつひとつ潰していく。

これに時間がかかるのは当たり前。

ウクライナ軍の最初の防衛線を突破!

ウクライナ軍の最初の防衛線を突破!

 

ウクライナ軍は8月末、反転攻勢開始から3ヶ月もの時間と多数の死傷者を出しながら、遂にロシア軍の最初の防衛線を突破した。

これが

「ロボトニー集落の奪還」

で、反転攻勢開始以来、最初の大手柄だ。

ここから関ケ原、トクマクまで20Km少々。

多くの

「自称 軍事専門家」

は、

「ウクライナ軍が敵の防衛線を突破!」

「トクマクまでの道が開けた!」

と、赤飯を炊いてお祝いをしていた。

しかしロボトニーからトクマクまで無数の強固な防衛線がある。

加えてロシア軍は

「ヤバイっしょ!」

と他の戦線からロシア軍一の精鋭部隊として知られる空挺部隊を東部戦線から引き抜いて、

「トクマク防衛線」

に投入した。

さらなる激戦、ロシア軍の反抗は避けられない。

橋頭保から戦果を拡大

ウクライナ軍は苦労して築いた橋頭保に増強部隊を送り込むと、

「テレビ軍事専門家」

が提言していた

「トクマクへの南進」

でなく、東南方向に進軍を開始した。

目標は”Verbove”(ヴエルボヴェ)集落だ。

この方向から来るであろうロシア軍の反抗に備えて橋頭保を拡大する目的もあるが、これはロシア軍が築いた

「第二防衛線」

を迂回する狙いがある。

塹壕は前から来る敵に効果的。

ここに日本軍のように、

「正面突撃」

をかけても無駄に死傷者が増えるだけ。

しかし塹壕は横からの攻撃には弱い。

そこでウクライナ軍は

「塹壕の切れ目」

まで敵の防衛線を迂回して、横から攻撃をかけている。

これが功を奏してウクライナ軍は第二防衛線を(部分)突破、東側に橋頭保を拡大しつつある。

しかし!

第二防衛線のすぐ後ろには

「第三防衛線」

が控えている。

これを超えてもトクマクは360度、数々の防衛線に囲まれて要害化されている。

果たしてウクライナ軍は

「泥沼の秋」

が来る前にトクマクを奪取できるだろうか?

トクマクを奪取できれば?

仮定の話だが、ウクライナ軍がトクマクを奪取できたら、どうなる?

トクマクはメリトポールほどではないが、交通の(小さな)要所。

複数の道路が交差している。

南にはメリトポールへ向かう鉄道が走っている。

ここをロシア軍が失えば、軍への補給はトラックではなく、鉄道を使うので

「橋頭保の西側」

に展開してるロシア軍への補給が困難になる。

言い換えれば

「橋頭保の西に展開するロシア占領軍」

は銃剣での戦いを強いられる。

長く抵抗はできない。

ウクライナ軍はここでも攻勢に出て、ロシア軍を押し返せるかもしれない。

さらに!

トクマクからメリトポールへの道は、

「まさかここまで進軍できまい。」

と考えていたので、まだ十分に要害化されていない。

トクマクを奪取後、

「もう勝てない。」

とロシア軍の抵抗が弱まり、進軍のスピードがあがる可能性もある。

加えて2014年春先には、西側から提供されたF-16が

「準備良し!」

となる。

F-16を使い地上軍と

「ウクライナ軍初の共同作戦」

を行えば、メリトポール奪取も夢ではない。

ここを奪取できれば戦況はさらにウクライナに有利になり、ロシア軍は敗北に一歩近づくことになる。

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執筆者:

nishi

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