8月16日、ドイツ政府はカナビス（日本語では大麻）合法法案を閣議決定。
今後、9月からの
「通常国会」
に法案が提出され決議される。
その後、
「しばらくの期間」
を置いて法律が施行される。
合法化を心待ちにして
「待ってました！」
と渡独したのに
「御用！」
とならないように、何処までが合法なのか解説しておきます。
この記事の目次
大麻合法化なんで？
そもそもなんでドイツ政府は、大麻を合法化することにしたのだろう？
目一杯違います。
街角で売られている大麻には、
「嵩増し」
のために体に悪い物質がたくさん含まれているからです。
ペットの排出物なんてのはまだ
「いい方」
です。
バイヤーは売上を増やすため、コカインを混ぜたりします。
「客が中毒なれば、もっと儲かる。」
というわけです。
加えて裁判所の負担軽減が目的です。
2022年、19歳の青年が強姦と殺人の廉で10年の懲役刑に処せられました。
検察が控訴したため裁判は延長戦に。
ところが22か月たっても、未だに審判中。
日本なら
「何も問題なし。」
ですが、人権がうるさい欧州では犯人が苦情。
裁判所がこれを
「違法だ。」
と判断、凶悪な強姦 & 殺人犯を釈放したことがあります。
このように交通違反や大麻などの
「軽犯罪」
で裁判所が大渋滞、殺人犯が釈放されるのでは本末転倒。
そこで大麻を合法にして、裁判所の負担を減らす目的もありました。
何が合法になる？
大麻合法法案では成人（18歳以上）が個人、あるいは共同で大麻の吸引・所持・栽培・供与をすることが合法になります。
まずは吸引に関して。
学校などの教育施設から半径200mは
“Schutzzone”（保護地域）
となります。
吸引場所についていろんな制限があるので、できれば自宅で吸ってください。
次に大麻の所持。
25グラムまでは合法です。
栽培は個人でも3本までなら可。
「どうせわかりやしない。」
と大量に栽培していると役所からチェックに来ます。
また
「大麻クラブ」
メンバー内での供与も可。
どこで買えるの？
芸能人や〇本大学アメフト部員を筆頭に、皆さんが一番知りたいのが、
「で、大麻は何所で買えるの？」
だと思います。
法案では政府公認の
“Canabis-Club”（大麻クラブ）
の設立が認可されます。
このクラブは
「公益団体」
の性格を持ち宣伝は禁止。
クラブの運営費（家賃、人件費、電気代、大麻の製造費）は、
「会員費」
から捻出。
栽培した大麻を使っての金儲けは禁止。
あくまでの
「愛好家」
が趣味を堪能する事を可能するだけ。
その会員は一回最大25グラム、ひと月最大50グラムまでの大麻の入手が可能になります。
そう、
「ドイツに旅行して一発決めよう！」
と期待している方には残念な内容だ。
その一方でドイツ留学している人は、あなたの町の大麻クラブのメンバーになればいい。
ただし！
クラブ内での大麻の吸引は禁止。
なので自宅で消費してください。
いつから合法？
では大麻はいつから合法になるのだろう。
計画では今開催中の国会で審議が行われ、政府与党の
「賛成多数」
で万歳決議。
ドイツでは法案の国会での決議から施行まで
「最低6週間」
の猶予期間が必要。
すなわち！
大麻合法法案が2023年の11月17日までに決議されれば、晴れて2024年の1月1日から合法になります。
お楽しみに！
