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ドイツ鉄道 競合他社に訴えられ負ける!

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“Deutsche Bahn”(略称DB)

ドイツ鉄道。

イメージが悪いので、

”Die Bahn”(鉄道会社)

と正式名称を変更した。

どんな名前で呼んでも、その会社のいい加減さに変わりはない。

電車はいつも遅れる。

たまに来たら故障で途中停車。

たまに故障しないと従業員が病欠で欠航。

ソビエト時代のコルホース並みの経営体制。

そのドイツ鉄道が競合他社に訴えられ、負けました。

いい気味~。

ここで詳しく紹介します。

国営 ドイツ鉄道

ドイツ鉄道が

「駄目」

な最大の要因は国営企業だから。

日本の国鉄と一緒で

「何もしなくてもクビにならない。」

との安心感で、何もしない。

加えて競争が(少)ない。

日本では駅前から高速バスに乗れるが、ドイツでは

「ドイツ鉄道から客を奪う。」

として長く禁止されてきた。

そう、やっぱり国営企業は守らないとね!

というわけだ。

競争の導入

しかし政府も

「ドイツ鉄道が駄目なのは競争がないから。」

と悟り、10年ほど前に競合他社の参入を許した。

以来、長距離バスは駅前で集客が可能になり、電車の運行もできるようになった。

結果、長距離バスは大成功。

あまりの成功で、

「ヤバイしょ!」

とドイツ鉄道は独自の長距離バス

“IC-Bus”

を運行するほど。

が、硬直した組織が民間の企業に勝てるわけがない。

大赤字を出した末に

「鉄道路線が整備されているので、必要ないとの結論に達した。」

との言い訳で撤退した。

結果、熾烈な長距離バス低価格競争に勝利した

“FLIXBUS”

がドイツ全土で勝利を収めて

「新たなモノポリスト」

が誕生した。

その一方で民間の電車事業参入へのは、ほぼ失敗に終わった。

今でもマイナー路線で

「私鉄」

が走ってはいるが、どの会社の採算が取れなくて苦労している。

FLIXBUS 電車事業へ殴り込み!

ドイツ鉄道は長距離バスに客を取られはしたが、国営企業なので

「象が蚊に刺された程度」

の痛みしか感じなかった。

ところがである。

ドイツ全土の長距離バス路線を制したFLIXBUSが、

“Flixtrain”の名前で

「鉄道事業に参入する。」

と発表したんである。

ドイツ鉄道は、

「ヤバイしょ!」

と競合他社の誕生を妨げるべく、さまざまな

「対抗策」

を取った。

ドイツ鉄道の嫌がらせ

ドイツ鉄道はこれまで

「私鉄の参入が許された!」

と、喜び勇んで鉄道事業に乗り込んできた私鉄を

「返り討ち」

にしてきた。

その一つが時刻表トリック。

皆さんが電車の接続を検索するドイツ鉄道のホームページ。

ここに競合他社の電車を乗せないようにする。

すると我々外国人はこれを見て、

「接続はこれだけなんだ。」

と思う。

実はもっと安くて便利な接続があるのに、ドイツ鉄道が隠して見せないのだ。

ドイツ鉄道 競合他社に訴えられ負ける!

ドイツ鉄道は

「私鉄なんてこれで終わり。」

と楽観していたかもしれない。

が、相手は熾烈な長距離路線バス戦国時代を生き抜いて、全国を天下に収めた”Flixbus”。

ドイツ鉄道は、

「あっ」

という間に公正な競争を阻害している廉で訴えられた。

するとハンブルクの地裁は、

「ドイツ鉄道の意地悪は違法。」

として”Flixtrain”の損害保障請求権を認めた。

損害補償額は未定だが、2018年からの

「不正」

なので、かなり高額になると思われる。

「ドイツ鉄道いい気味!」

と言いたいだが、ドイツ鉄道は国営。

そう、損害賠償金を払うのは国民なのだ。

なのにドイツ鉄道のトップは、JR東海の社長もうらやむほどの高給取り。

ドイツの鉄道は組織が腐っているので、改善の兆しなし。

実に腹立たしい。

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執筆者:

nishi

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