ドイツの達人になる 規則、法律

Digital Services Act 発効!何ソレ?何かもらえるの?

投稿日:2023年12月17日 更新日:

Digital Services Act 発効!何ソレ?何かもらえるの?

8月末、EU全域で

“Digital Services Act”

が発効した。

と言われても、

「何ソレ?」

「何かもらえるの?」

と勘違いしている日本人が多い。

そこでドイツの達人が一肌脱いで、解説いたします。

私がしないと、誰もしないでしょ!

Digital Services Act とは?

“Digital Services Act” (短縮形 : DSA)

を、無理やり日本語に直すとデジタルサービス規制。

名前から想像できるように、大手のインターネット企業の商売方法を規制するものです。

導入に至った経緯

導入に至った経緯

質問
何を規制するための法律なの?

 

と思われた方、ネットでニュースを見ていて

「フェイクニュースばっか!」

って思ったことはありませんか。

日本では大手のマスメデイアのホームページで国民の

「反中感情」

「反韓国感情」

を煽る愛国主義報道ばかり。

大手でこの有様だから、個人が主役のユーチューブ、インスタなどではフェイクニュースばかり。

「プラットフォーマー」

と呼ばれる旧Facebook、旧ツイッター、旧Google(ユーチューブの持ち主)、それにTikTokなどはこうした

「感情を煽るフェイクニュース」

を大歓迎。

リツイートされる回数が多く、その度に広告収入が入るので、真面目に取り締まろうとしない。

その結果、先の米国の大統領選挙ではトランプが選挙結果を覆そうとして、危うく成功する所だった。

「欧州でそんな事を許してはならない。」

と、欧州議会でプラットフォーマーに対する規制を求める声が大きくなり、採択されたのが”Digital Services Act”だった。

規制内容

その”Digital Services Act”は

  • アルゴリズムの機能を明かすべし
  • アルゴリズムをオフにできるようにすべし
  • 繊細な個人情報を広告に使うべからず
  • 憎みを助長する投稿、フェイクニュースは即削除すべし

という4つの柱からなる。

それぞれの規制の意味を見ておこう。

アルゴリズムの機能を明かすべし

インスタからTikTok,それにユーチューブ、そこに表示される内容はアルゴリズムによって決められている。

そのアルゴリズムがどのような情報を元に表示内容を決めているのか、プラットフォーマーは情報を公開することが求められる。

アルゴリズムをオフにできるようにすべし

一度、

「エッチな内容」

を検索、閲覧するとアルゴリズムが

「この人はそういう内容を求めている。」

と、さらに似たような内容を表示させる。

これを

「と~っても便利。」

と思う方には関係ない。

だが、

「閲覧内容が知られたらヤバイ!」

という方のために、

「アルゴリズムをオフにできるようにすべし!」

と、選択肢を消費者に与える事をプラットフォーマーに求める。

その切り替えができない検索サイトは違法です。

繊細な個人情報を広告に使うべからず

癌にかかった人は、

「癌治療方法」

などと検索する。

これを

「待ってました!」

と手ぐすねを引いて待っているのが、

「癌が直った!奇跡の薬」

と称して、

「ただのビタミンC」

を販売している悪魔のような詐欺師がごまんといる。

規制をしないと、詐欺師が出している広告が検索結果に表示される。

このような

「詐欺の片棒を担ぐ検索」

を予防するため、繊細な個人情報を広告に使用する事を禁じる。

憎しみを助長する投稿フェイクニュースは即削除すべし

プラットフォーマーにとって一番おいしいのが、憎しみを助長する投稿。

中国でいえば日本の

「汚染水の海洋放出」

を非難するもの。

日本で言えば、某芸能事務所の性被害。

このような投稿は宣伝の表示回数が増えて、プラットフォーマーにはと~ってもおいしい。

が、これは社会の分断を生むので、プラットフォーマーはこうした投稿を削除しなければならない。

それも可及的速やかに。

罰則

どんなに立派な法律でも罰則がないと、大手のプラットフォーマーは守りません。

そこで”Digital Services Act”に抵触したプラットフォーマーは、

「世界での売上額の6%まで」

の罰金を科される。

これはとっても痛い。

それでも規制に従わないプラットフォーマーは、欧州での営業許可を失う。

規制の欠点

とは言っても、

「どこから憎しみを助長する投稿なのか?」

など、個々に判断が必要なケースが多々ある。

そして大手のプラットフォーマーは決して、

「これはマズイかもしれないので、大事を取って、、」

と言う行動はとらない。

EU委員会から

「指導」

を受けてもこれに抵抗、

「罰金を科しますよ。」

と言われてからでないと、削除することはない。

だから最初の罰金⇒裁判闘争は時間の問題だ。

最初に罰金を科されるのは、旧Facebook、旧ツイッター、旧Googleのどの会社だろう?

最初の違法行為はX

「最初の罰金を科されるのはどの会社?」

と書いたばかりだが、EUはX(旧ツイッター)に対して違反調査を始めた。

マスク氏がツイッターを買収後、コンプライエンアスの社員を大量解雇したので無理もない。

素人が見てもXの法律違反は明白。

罰金を科されるのは時間の問題だ。

マスク氏がこれを不服としてEU裁判所に訴えるのは、目に見えている。

あとは裁判所がどう判断するか。

もし法律違反の判決が出ると、Xの次の法律違反は時間の問題。

高額の罰金はマスク氏でも、何度も払えるものではない。

判決次第でXのEUからの撤退になるかもしれない。

-ドイツの達人になる, 規則、法律

執筆者:

nishi

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