1月15日(水曜日)、ドイツ株式インデックス(DAX)が史上最高値を更新!!
新年の取引が始まってわずか2週間目の
「予期していなかった新記録」
に、投資家はパーテイー気分。
日経インデクスは全然上がっていないのに、何故?
この記事の目次
来るか1月修正?
2024年は投資家にとって素晴らしい年だった。
その素晴らしい年を
「クリスマスラリーで締めだ!」
と期待していたら
“Pustekuchen”(肩透かし)。
ラリーどころか、クリスマス修正が到来。
「来年は、厳しい1年になるぞ!」
と予感させた。
案の定、新年の株式市場は思わしくなかった。
重要な株式インデックス S&P500は、最高値から7%も下落した。
本来は株価が最も上がる1月に!
まさか
「1月に修正か?」
とドキドキ~。
米国債金利の上昇
でも
米国債金利の上昇が原因です。
皆まで言えば、10年国債。
これが10年国債の金利の推移です。
本来であれば、
常識の真逆です。
国債金利の上昇は株式市場に毒。
思い出してください。
10年物国債の金利が5%になったのは、あのリーマンショックの時だけ。
それほどまでに
「危険水域」
にあるんです。
とりわけ大口投資家の
- 投資ファンド
- 年金ファンド
などは金利が5%に達するまで
「指を咥えて」
待ってません。
国債金利が4.7%まで上昇すれば、
「ヤバイ!」
と株を売り始めます。
だから株価が軟調になったんです。
ボコボコになった電力会社の株
その中でも
「一番ひどい目」
に遭ったのが電力会社の株。
通常、電力会社の株は
“Langweiler”(退屈投資銘柄)
と呼ばれて、投資する唯一の理由は年に一回の配当金。
が、国債の金利が4.7%になると、
「なんでわざわざ電力会社に投資する。国債の方が安心。」
と株が売られます。
E.ON株 追い買い
不運なことに、私は数多く電力会社の株を所有。
その中で今回は
“E.ON”
が、一番ひどい目に遭いました。
「送電料を挙げてくれ!」
と国と争っていたんですが、裁判で負けたんです。
実は1週間ほど前に、
「まさかここまでは下がるまい。」
と、10,81ユーロでオーダーしてたんです。
朝見たら、
「秒」
で買えてました。
最終的には10.40まで逝きました。
ひ~。
戦術予備を確保
E.ONに
「最後の戦術予備」
を投入したら、運用資金が底を尽きました。
マズイ!
ドイツ軍が第一次大戦で
「マルヌの奇跡」
で負けたのも、戦術予備がなかったから!
黒字の株を売って、戦術予備を確保しなくては!
でもどれを売る?
とんでもない!
一番最初に売るのは配当金が1%の
“Carl Zeiss Meditech”
しかありません。
そこでドイツで株式市場がオープンする前に、
「前日の終値に3%上乗せ」
して売りオーダー!
これが的中!
最初の30分だけ株価が高騰。
オーダー完遂!
その後、株価は目一杯下げました。
間一髪!
この銘柄、クリスマス前に買って、1ヶ月も経たないで売却。
でも
「そこそこ」
儲かりました。
DAX 2025年最初の史上最高値更新!
戦術予備も作ったし、
「修正よ、来るなら来い!準備は出来ている!」(*1)
と戦いの準備を整えていた水曜日。
米国で消費者物価指数が発表。
これが市場の予想通りでした。
唯一、
「コア消費物価指数」
が市場予想より、
「たったの0.1%」
低かったんです。
「0.1%なんて誤差じゃん!」
と思ったら、米国10年国債の金利が下がった!
DAX 垂直上昇
これを見たDAXは
垂直上昇!
DAXは2025年の取引が始まって
「わずか2週間」
で史上最高値を更新!
皆まで言えば、木曜日も史上最高値を更新!
ついでに言うと、金曜日も史上最高値更新!
ダメ押しすると、トランプ就任日も史上最高値更新。
一体、どうなっているの?(*2)
米国よりも景気いい!
一気に
「売り市場」
から、
「買い市場」
に転換。
さらに!
金利が下がったお陰で、電力会社の株も復活!
もう
”All-in”
しても大丈夫?
トランプクラッシュ に備えろ!
残念ながらそうはいきません。
来週はトランプが大統領就任。
一部のアナリストは、
「トランプの減税政策で株式市場はイケイケドンドン!」
と言ってます。
そんなアナリストは
「森を見て木を見ず。」
です。
減税により国家財政は悪化。
結果、10年国債金利は上がります。
そもそも今回、国債金利が上昇したのも、トランプの減税政策の告知が原因なんです。
これがまた4.7%の
「危険水位」
に入ったら、要注意!
いつでも逃げれるように準備しておきましょう。
私はメルセデス株を売りたい!
そもそも
「トランプの就任前には売るから。」
と購入したのに、、。
* 補足
*1
1941年6月、
「ドイツが日曜日に侵攻してくる!」
とスターリンに警告したGRU(諜報機関)。
これにスターリンが答えた有名な台詞、
「来るなら来い!準備は出来ている。」
のパロデイーです。
*2
中国政府の公式発表によると、中国の経済は2024年5%成長。
予測よりも全然いい!
まあ、どうせ嘘っぱちですけどね。
しかし!
中国経済にどっぷり依存しているドイツ企業には朗報!
お陰でDAXは急上昇!