投資 雨にも負けず

DAX 金曜日クラッシュ からの回復なるか?

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DAX 金曜日クラッシュ からの回復なるか?

今週も株価、不安定な動きに終始しました。

水曜日までは、

「これはサマーラリーどころか、サマークラッシュか?」

と、不安な動き。

誤ってフライングしてしまったので、

「頼むから、今だけは辞めて!」

と心の叫び。

すると木曜日、ドイツの株式指標DAXが上昇に転じました!

願いが天に届いたのかしらん。

DAX 金曜日クラッシュ からの回復なるか?

DAXが金曜日クラッシュからの回復の兆しを見せたのは、神様 & 仏様のお陰ではありません。

ドイツの重要な経済指標

“IFO インデックス”(*1

が、2018年11月以来の最高値に達したからです!

それだけでは済まず、

「インフラ整備計画で同意に達した。」

と、バイデン大統領。

参照 : tagesschau.de

オリジナルの計画よりも半額に減らされたが、

「あの共和党」

と同意しただけたいしたもの。

これでドイツ企業も、巨大なインフラ投資の恩恵を受けることができます。

これが欧米で株価を押し上げました。

でも1週間でみると、下落です。

Dax チャート

6週連続での最高値更新ならず。

そんな投資環境で注目を浴びた銘柄を紹介します。

でもその前にフライングから、、。

ドイツ最大の電力会社 RWE

ドイツで最大の電力会社はRWEと言います。

参照 : RWE

本社はルール工業地帯の心臓部、エッセン。

数年前までは原子力と石炭発電が中心(*2)。

観光保護団体から、

「恐竜」

と表彰されました(*3)。

10年前、この会社の株を買いました。

1週間後に福島原発事故。

株価が半額に。

ドイツ政府が、

「原子力発電からの脱却」

を決めると、さらに半額。

落ちる度に株を買い続け、黒字になるまで5年かかった~。

そのRWEの株価1年チャートです。

RWE株価

電力会社ってスキャンダルもないし、

「退屈」

なのが魅力。

通常は株価の上下幅は少ない。

なのに最高値から20%も修正。

何故?

それがわからない。

今年の2月、米国で大雪。

結果、発電所が止まり電気を市場で買いつけて提供(*4)。

これで(一時)赤字。

これが原因で38ユーロから30ユーロまで修正。

4月に発表した業績では、予想を上回る成果。

株価は上昇に転じるも、34を超えた頃から下落に方向転換。

ニュースなし。

一説では、

「空売りが原因」

とも言われています。

フライング!

修正が2か月も続いています。

「そろそろ修正も終わるんじゃない?」

と、2週間ほど前に買いオーダー。

先週金曜日のクラッシュで、

「ヤバイ!」

とオーダーをキャンセルしようとするも、

時遅し。

オーダー完遂済。

ひ~。

おまけにこの銀行、オーダーを5回にスプリットして買ってる!

何故?

手数料が5回分取れるから。

ちょくちょく買う人は、

「オーダースプリットしません!」

という銀行を選びましょう。

ちょうど買ってから1週間。

まだ修正中で赤字~。

何処かで原子力発電所が爆発しなきゃいいが、。

電池メーカーヴァルタ

第二次大戦中、ドイツ海軍の切り札は”U-Boot”(潜水艦)。

潜水艦の弱点はデイーゼル エンジン。

浮上して吸気&排気しながらの運行なんです。

敵に見つかり潜ると、デイーゼル エンジンは使えません。

でも映画じゃ、潜水中に動いてるよ!

それは潜水艦が電池を積んでいるからです。

潜水中は電池駆動に変わります。

その電池を製造してたのが、”Varta”/ヴァルタという会社です。

参照 : ヴァルタ

現在の主要な供給先は、ドイツ海軍ではなく(米)アプル社。

イアホンのバッテリーはヴァルタ製です。

今後、電気自動車、ひいては畜電池の需要が急速に高まります。

「現在の生産能力では足らない。」

と警告されています。

アジア製の蓄電池に頼るのは危険。

何故?

今、半導体が足らなくて工場の生産ラインが止まってます。

半導体の主要な供給先は、アジアのサプライヤー。

「同じ失敗を繰り返すな!」

と、欧州内での蓄電地製造を、EUが補助金を出して援助することに。

では質問。

EUの「欧州製蓄電池製造プロジェクト」に参加している電池メーカーは何処でしょう。

チャンスは3回まで。

そう、ヴァルタです。

ヴァルタ ポルシェに蓄電池を提供

そのヴァルタ、

「有名自動車メーカーに蓄電池を提供する。」

と発表。

でも規模も時期も会社名もわからず、株価に大きな動きなし。

今回やっと、

「ポルシェだよ。」

と提供先を発表。

このニュースに株価は、上昇。

ヴァルタ株価

今後、しばらく上昇しそうです。

投資先をお探しの方、要チェック!

MANZ ポルシェと合弁会社を設立

バーデン ヴュルテンベルク州のロイトリンゲンという小さな街に、MANZという会社があります。

参照 : MANZ

いろんな工業製品の製造ラインを提供する会社です。

「おら、ソーラーパネルを自社生産するだ!」

という場合は、マンツ社が製造ラインをお届け。

今回、マンツに製造ラインを注文したのはポルシェ。

ソラーパネルを作るの?

違います。

ポルシェは蓄電池を自社生産に切り替えます。

そこでその製造ラインをマンツ社に発注。

厳密に言えば、マンツと合資会社を設立。

株価上昇。

マンツ株

じゃ、ヴァルタはどうなるの?

自社生産のキャパが低いので、ヴァルタとの両路線で行くそうです。

コロナワクチンと一緒で、ひとつの供給先に依存するのは危険です。

ポルシェ株 蓄電池自社生産で株上昇

ポルシェの、

「蓄電池自社生産」

で、株価(また)上昇。

ポルシェ株価

先週金曜日のクラッシュから抜け出せたのは、ポルシェを筆頭に車株のお陰です。

DAX全体を引き上げました。

自問

なんでRWEの株買ったんだろう、、。

 

Wacker Chemie の逆襲

ミュンヘンにあるケミカル会社がWachker Chemie。

「ヴァカーヒエミー」

と呼んでください。

話は飛びますが、BMWのバイクはモトーラート/”Motorrad”と読みます。

日本のBMW代理店が堂々と、

「モトラッド」

と呼んでいるのに興ざめ。

代理店なんだから、

「モトーラート」

に直して欲しいわ。

そんな事を言えばバームクーヘンも、

「バオムクーヘン」

なんだけどね。

以前ここで紹介した際は、子会社Siltronic AGの売却でした。

先週、キュアバック社の、

「コロナワクチン製造に失敗!」

で株価下げました。

何故?

ヴァカーヒエミーが原材料を納入する計画になっていたんです。

今回は株価が急騰中。

DAX 金曜日クラッシュ

一体、何があったんでしょう?

米国の対中政策

株価上昇の原因は、米国の対中政策です。

今、環境対策でソラーパネルの生産が再び活況を迎えています(*5

そのソラーパネルの製造には、”Polysilizium”が欠かせません。

ググってみると日本語で「ポリシリコン」だって。

合ってる?

高純度のポリシリコンを製造しているのが、ヴァカーヒエミーです。

米国にも工場を持ち、

「頼むよ!」

とお声がかかれば、大量生産可。

中国ではこのポリシリコンを、ウイグル自治区で製造してます。

ウイグル民族を隷属化している中国からのポリシリコンの輸入を、中止する(かもしれない)。

とのニュースで株価高騰。

米国政府の政策決定で、株価はまだまだ上がる?

Europecar VWの買収オファーを蹴る!

フランスに本拠を置くレンタカー会社、Europecar。

ドイツ語読みすると、オイロップカー。

コロナ禍で会社の更生法の適用を申請。

当然、株価は激安。

Europecar株価

なのに1週間で26%も上昇。

そのワケは?

VW(フォルクスヴァーゲン)が買収オファーを出したんです!

流石、ドイツ人。

バーゲン中のお買い物をさせれば、右に出る者はなし。

もっともオイロップカー、以前はVWの参加にあったんです。

車の販売だけじゃ儲けが限られているので、自社経営のレンタカー会社は意味があります。

ただオイロップカーは、買収オファーを蹴りました。

もっといいオファーを期待しているようです。

「よし、買いだ!」

と思ったんですが、会社更生法適用中なのでドイツでは買えません。

フランスに上場されているので、フランスなら買える?

編集後記

紹介したい銘柄がまだあったんですが、今回はこれで御免です。

昨日は書きかけでギブアップ。

パソコンの前に座って、記事を書くのがしんどい。

そこでベットに入ると目が覚めて、眠れない、、。

気候のせい?

風邪?

コロナ?

いや、味覚はあるから違う。

早くワクチン打ちたいな~。

注釈 – DAX 金曜日クラッシュ からの回復なるか?

*1     ミュンヘンにある経済データを取る機関”IFO”です。

これがドイツ企業に、「儲かってますか。」 &「商売の展望はどうですか。」と聞きいて集めたデータを公表するもの。

*2   原子力発電は来年ですべて廃炉。2038年には石炭発電も廃炉になるので、RWEは今、再生エネルギーの最大手に変身しています。

*3    日本と同じです。

*4    ドイツの会社は欧州だけでなく、世界で事業を展開しています。電力会社の例外ではありません。

*5    ドイツ国内でもソラーパネルの生産が復活!

-投資, 雨にも負けず

執筆者:

nishi

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