投資 雨にも負けず

DAX やや修正 & ショートの神様 未曾有の株価暴落を警告!

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DAX やや修正 & ショートの神様 株価暴落を警告!

今週も DAX やや修正 しました。

その原因はデルタ株。

「コロナ第四波が来て、またロックダウンになるんじゃ?」

という心配が

「リ・オープニング株」

を直撃。

それだけなら十分に消化できたんですが、肝心要の自動車銘柄が低迷。

さらに月末ということも手伝って、

「ウインドウ ドレッシング」

効果で株式市況はやや修正。

金曜日に発表される米国の

「雇用統計」

次第では、マイナスで終わりそうです。

DAX やや修正

DAX の1週間チャートを見ると、

「1週間前と変わっていないじゃん。」

と思えます。

実は6月30日水曜日、1.3%のマイナス。

「翌日は回復するパターンだな。」

と余裕をかましていたら、下落。

「やばっ!」

と思ったら、

13時過ぎてから回復。

そう、米国のヒューチャーがプラスに転じたのが原因です。

お陰で1週間でみれば、

「とんとん」

です。

でも今週は、大きく下げた銘柄が幾つもありました。

キュアバック 臨床実験最終報告

最初はキュアバックから始めましょう。

2週間前、

「コロナワクチンの免疫率が47%だった。」

と中間結果を発表、株価のクラッシュを招いた会社です。

ドイツの投資家は、

「いや、最終報告ではもっと改善する。」

と希望を抱いていたので、クラッシュを利用して買い込み。

今回、

「臨床実験の最終結果」

が出ました。

キュアバック社のワクチンを接種した患者の免疫率は48%。

株価、最高で20%下げました。

キュアバック株価

ここでも

「安いっ!」

と買いあさる投資家がいて、最後はたったの8%のマイナス。

Meme株を買う投資家の気持ちはわかる。

でも、なんでキュアバックの株を買うんだろう?

キュアバック社の社長は記者会見を開き

「有効率が48%でもワクチンを認証すべきだ。」

と主張してました。

自分の首がかかってるからね。

キュアバックの株を買っている人は、これを期待してる?

でもね、ビンテックのワクチンは、95%の免疫率。

その願いがかなってワクチンが認証されても、48%の免疫率のワクチンを誰が買う?

ましてやキュバックには、完成している薬がひとつもない。

株価はもっともっと下がります。

Nordex ブラジルから2つの大型受注

風力発電の先進国、ドイツには風力発電会社が一杯。

そのひとつがハンブルクにあるNordex

参照 : nordex

陸上での風力発電に特化。

今週は相次いでブラジルから2つも風力発電所の建設を受注。

なのに株価は急降下。

Nordex株価

質問
何故?

 

それは

「ノルデックス大型風力発電パークを受注!」

で株価が上昇したのを利用して、増資を発表したから。

投資家を

「罠」

に誘い込んでない?

こういう会社の株は買わない方がいいよ!

低すぎるマージン

毎週のように

「ばんばん」

大型風力パークの受注を発表するのに株価がさえないのには、もうひとつの理由があります。

それは低すぎるマージン(利益率)です。

ケミカル関連は20%近いマージン。

車業界は8~10%のマージンです。

ノルデックスはたったの2%。

なので売っても、儲からない。

儲からないから配当金ゼロ。

「会社には十分な資金がある。」

と言っていたのに、今回の増資。

これで会社が運営資金に困っていたことが明確に。

投資家に嘘を言うような会社は、将来も嘘をつきます。

アメリカ人の言う、

「10フィートの棒の先でも触れたくない。」

銘柄です。

TUI 社債を発行!

こういう会社の株は買わない方がいいよ!

の例をもうひとつ。

それは世界最大の旅行会社TUI。

冒頭で書いた通り、デルタ株による

「第四波の恐れ」

により

「ただでも」

株価な軟調なのに、社債を発行。

5日間チャートで、投資家の怒りご覧あれ。

社債を買った投資家には、4.5%の利子。

株を保有している投資家の資産はマイナス。

ノルデックスよりひどい!

Varta ショートアタック!

先週、

「ヴァルタ ポルシェに蓄電池を供給!」

で大きく株価を上げた(元)軍需産業のヴァルタ。

今週はショートセラーの逆襲に遭いました。

ショートセラーの

「アプル社のヘッドセット”Beats”には、ヴァルタの電池が入っていない!」

という報道で株価は大きく下げました。

ヴァルタ株価

“Beats”にヴァルタの電池が入っていれば、これは問題。

でも最初から入っていなかったんです。

だから、

” So What?”

という報道。

この報道を流すと同時に、ヴァルタの株を空売り。

これで株安が急速化。

真面目な会社の悪評を書いて、金儲けする悪党です。

勇気があれば底値で買うんだが、勇気なかったです。

VW オハイオで敗訴

次はフルクスヴァーゲンです。

VWは、デイーゼル車の排ガス洗浄装置を操作。

これにより米国の法律、

“Clean Air Act”

に抵触、250億ユーロの罰金+賠償金を払い済み。

なのにオハイオ州の裁判官は、

「州への賠償は終わっていない。」

と判決。

米国中央政府に罰金払ったんだから、各州が訴えるなんておかしい。

これじゃ元徴用工の訴訟と同じ。

株価は当初、3%以上も下げました。

勿論、VWは最高裁に控訴します。

流石にここでは勝つ筈。

でもそれまでは不安定要素が付きまとい、しばらく株価は低迷しそう。

200ユーロ割ったら、即買います。

クノルブレーキ ヘラに買収オファー

クノルブレーキという会社がミュンヘンにあります。

「聞いたことがない!」

という方が大半だと思います。

でも日本にも支店があります。

それも3つも。

電車とトラックのブレーキでは、世界最大手。

日本の電車、トラックにも間違いなく、

「クノルブレーキ」

の部品が入ってます(*1)。

そのクノルブレーキ、車部品メーカーヘラに買収オファー!

クノルブレーキの株価の1週間チャートで、市場の反応をご覧あれ。

クノルブレーキチャート

なんと15%も下げて、止まる気配なし。

質問
何故?

 

ブレーキとヘラの主要製品、照明機器は違う分野。

合併しても節約できるコストには限界があるというのが市場の見方。

90ユーロを割ったら、今年最安値。

買いかも?

質問
何故?

 

ヘラには他からもオファーが来ています。

買収がお流れになると、株価が一気に回復します。

Cherry 上場!

ドイツのパソコン用キーボード市場では、

”Fujitsu”

”Cherry”

の二社が大手。

ドイツの郵便局、鉄道、外人局など、いつも”Fujitsu”のキーボード。

他社のキーボードを官庁で見たことがない。

一方、”Cherry”のキーボードは一般消費者用。

「安価で頑丈」

がウリ。

私も去年まで、6年も使ってました。

参照 : Cherry

家電屋の定番です。

いつ壊れても近くの家電屋で買えます。

壊れても、

「慣れた同じキーボードが欲しい!」

という願いが満たされる唯一のキーボード。

だって、キーボードのデザインは10年前と変わってない!

新品でもお古とキーの配置が同じで、タイプミスが(少)ない!

その”Cherry”が、ドイツで株式市場に上場されました!

1週間チャートでご覧あれ。

”Cherry"株価

初値32ユーロと立派な値段。

その後、投資家が持ち株を売却、下降傾向。

キーボードはここ数年、売り上げが頭打ち。

将来も需要が増える理由が見つからない。

なのでサッカークラブの株同様、

「ファン 専用株」

です。

投資しても儲かるものではありませぬ。

キーボードは好きだけど、キーボードだけで結構。

ショートの神様 未曾有の株価暴落を警告!

米国で有名なショートセラーの一人が、Michael Burry。

2007年のサプライム危機を予知、当時神話だった不動産マーケットの崩壊に賭けた投資家です。

有名な映画、

“The Big short”

の主人公です。

以来、ショートの神様と呼ばれています。

その神様が、ハイパーインフレ & 未曾有の株式市場のクラッシュを予言。

その言い方が面白い。

「この前も警告したけど、誰も聞かなかった。」

と、警告しています。

正直、本屋さんに行けば、

「間違いなく来る大暴落!」

みたいな予言本が1ダースは見つかります。

毎年同じことを主張して、毎年本を出していれば、

「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる。」

です。

なので大暴落の予言は、新しいものじゃない(*2)。

大事なのはクラッシュが起きる理由。

クラッシュが起きる理由

バリーによると、

  • 米国の景気テコ入れ政策
  • 金融緩和
  • インフラ整備計画

で大量の金がマーケットに流入。

これにより起きたインフレは、一過性のものではなくもっと大きな波、ハイパーインフレがやってくるという主張。

インフレで真っ先に売られる株は?

そう、”Meme-Stock”と呼ばれる内容を伴わない銘柄。

これがクラッシュすると、仮想通貨売りに飛び火。

その市場規模は数兆億ドル。

バリーは

「仮想通貨売りが、株式市場の暴落を加速化する。」

と言ってます。

すると元々、インフレに敏感なナスダックは勿論、ダウ & SP 500まで、泥沼に引き込まれるというもの。

神様の言う事なので、今後、インフレの動向には注意を払いましょう!

米国6月雇用統計

日本時間で金曜日の夜に発表された米国の6月雇用統計。

85万人が新たに仕事に就くという、

「黄金の真ん中」

の値でした(*3)。

予想は70~75万人。

もっと多くの人が職に就いていれば、

「テーパリング & インフラ懸念」

が再燃。

一方、少ない雇用者数だと、

「米国経済はピークを過ぎた。」

と景気後退の心配が生まれていました。

”Busines as usual”(いつも通り)

モードに戻り、株価は小規模ながら続伸しました。

DAX ミニプラス

木曜日までDAXはマイナス0.27%でした。

なので表題に、

「DAXやや修正」

と書いたんです。

金曜日、米国雇用統計の発表を受けて、

0,3%のプラス。

1週間では0.03%のプラスです。

心配材料も(当面)なくなったので、来週は最高値更新?

オイル価格の高騰がちと気になるが、、。

注釈 – DAX やや修正

*1    整備不正スキャンダルで社長が辞任した、三菱電機のライバル。ライバルのスキャンダルで仕事が増える?

*2    新興宗教の布教手口も同じ。「世界の破滅の前に、身を改めよ!」で、全財産とぼったくるわけです。

*3     “die goldene Mitte”と言い、少なからず、多からず、ちょうどいい真ん中を指す言葉。

-投資, 雨にも負けず

執筆者:

nishi

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