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中国のスパイを捕まえろ!極右政党幹部秘書官逮捕

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中国のスパイを捕まえろ!極右政党幹部秘書官逮捕

世界の頂点に立つため、

「富国強兵政策」

で国内産業の近代化を推し進める中国。

その野望

「世界に冠たる中国」

に欠かせないのが先端テクノロジー。

これを手に入れるため、共産党政権は世界中でスパイ活動を活発化。

勿論、ドイツも例外ではない。

スパイ活動の目的

とりわけ中国政府が気にしているのは、かっての

「ABCD包囲網」

の21世紀版であるクアッド構想だ。

 

これは中国の海洋進出を日本、オーストリア、米国、インドの四か国で抑え込むもの。

中国にとっては唯一の脅威だ。

そこで金に物を言わせてパキスタンに進出、アラビア海に港を建設して、鉄道でこの包囲網を迂回しようと画策中だ。

これをプランAとすれば、プランBは海軍能力でクアッドに対抗する事。

これには空母やミサイル艦の建造技術が欠かせない。

問題はここから。

あからさまに中国企業が、先端海軍技術を持つものの赤字経営のドイツのテユッセンクルップ造船所を買収するわけにはいかない。

 

ドイツ政府が許可するわけない。

そればかりか、そのような行動は中国政府の

「手の内」

を明かすことになる。

ここは、

「隠密」

に進める必要がある。

Ministerium für Staatssicherheit (MSS)

その隠密作戦を実行するのが中国共産党政権下の諜報機関

“Ministerium für Staatssicherheit (MSS)”

である。

このMSSは独立した省であり、内務省からも独立しており監察を受けることもない。

言い換えれば、その悪事を裁く人はおらず、やりたい放題。

MSSの職員は大使館に

「別の肩書」

をもって勤務しており、情報を調達してくれる

  • 金に困ったドイツ人
  • 金の為ならなんでもするドイツ人
  • 必要な先端技術をもったドイツ人

をリクルートするのが仕事。

なにしろあのロシアの為にスパイ活動をしても平気なのがドイツ人。

極東の中国政府の為にスパイ行為を働くことに

「違和感」

を感じる者は少なく、リクルートは容易だった。

中国のスパイ活動

共産党のスパイになったドイツ人は資金援助を受けて、トンネル会社を設立した。

するとドイツ国内の工科大学に

「研究費を出すので、プロジェクトを組んで欲しい。」

と持ち掛ける。

これが中国人だったらいかにもあやしいが、

「ドイツ企業」

からのプロジェクト依頼。

これを断る工科大学は少ない。

今回も東ドイツの工科大学に話を持ちかけて、プロジェクトがスタートした。

その目的は燃料を節約できる

「環境に優しい効果的な洋上推進方法」

の開発研究だ。

民間技術ではあるが、そのまま軍事技術に転用できるのが味噌。

あまりにも簡単に話が

「とんとん拍子」

で進んだので、この会社は次の大学に別のプロジェクトを持ち掛けたほど。

中国のスパイを捕まえろ!

2024年4月23日、ドイツの中央検察本部は、

「証拠が十分に集まった。」

としてに逮捕状を請求。

明け方に警察が強襲して、ドイツ人3名の身柄を確保した。

その容疑はいわずとしれた

「中国政府のためのスパイ容疑」

である。

検察によるとこのグループは輸出禁制品のレーザー照射装置を、無許可で輸出しているという。

逮捕した時点で証拠を提示する事実から察するに、ドイツの諜報機関はかなり前からこのグループの動きを観察していたようだ。

面白いのは、数日前までショルツ首相が中国を訪問していた事。

ここでショルツ首相は

「習近平の忠実な犬」

のぶざまな姿をさらした。

何一つ要求を通せず、逆に条件をすべて飲んだだけ。

中国に痛いところを握られているので、無理もない。

ただでもよろしくない関係をこれ以上悪化させないように、中国人スパイの逮捕は首相が帰国するまで待ってたようだ。

政府のコメントが真実を露呈?

共産党政府は

「中国のスパイ逮捕!」

のニュースに

「ドイツ政府はこの容疑を利用して、中国政府の信用を失墜させる行為を辞めよ!」

とコメントを出した。

大急ぎでコメントを出したからか、

「そんな事実はない。」

とスパイ活動を否定する事をしなかった。

このコメントを読む限り、中国政府はスパイ活動を認めたように読める。

極右政党幹部秘書官逮捕

と思ったら翌日、さらなる中国スパイの逮捕が続いた。

今度逮捕されたのは、極右政党AfDのEU議員秘書官だ。

それもただの政治家ではない。

現EU議員であり、来たるEU議会選挙で

「AFD筆頭議員候補」

であるクラー議員の秘書官だ。

言い換えれば極右政党AfDの党執行部に、一番近い人物だ。

その政治家の秘書が中国の為にスパイ活動していたら、党の内部情報はおろか、EUの外交機密情報も筒抜け。

そもそもこのクラー議員はかってから中国の

「新シルクロード構想」

をべた褒めして、中国人の秘書官を雇い、

「中国との厚いパイプ」

が揶揄されていたが、今回の逮捕劇はこれを確かめた。

さらに!

クラー議員は米国に渡航時、多額の現金を所持しており、その出所を説明できなかったのでFBIに調書を取られている。

こんな人物が筆頭候補なのが、ドイツの極右政党。

なのに今回は大幅躍進することが危惧されている。

あのトランプにせよ、ドイツの極右政党、なんで人民は嘘つきに好んで投票するのだろう?

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執筆者:

nishi

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