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電気 & ガス会社による契約破棄 どうすればいいの?

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電気 & ガス会社による契約破棄 どうすればいいの?

プーチンの戦争により、電気 & ガス価格が急上昇。

ドイツでは仕入れ価格が上がっても、

「契約期間中は値上げなし」

という決まりなので、電力・ガス会社は大赤字。

そこでこれまで比較的、安価に電気 & ガスを提供していた会社が、相次いで契約を破棄している。

「どうすればいいの?」

と途方に暮れる貴方に、ドイツの達人がアドバイスいたします。

電気・ガス市場の自由化

電気・ガス市場の自由化

日本でも電気・ガス市場が自由化されました。

ドイツでは20年以上前に自由化されています。

お陰で安く電気・ガスを提供している会社を選び、契約を結ぶことができる。

質問
日本と同じじゃない?

 

と思ったアナタ、ドイツでは契約方法が日本と大きく異なります。

ドイツ式の電気 & ガス契約の特徴

ドイツ式の電気 & ガス契約の特徴は、あらかじめ契約期間を決めて契約する事。

質問
日本と同じじゃない?

 

全然違います

日本ではここ半年で、何度も電気・ガス料金が値上げされましたよね。

ドイツでは電気・ガス料金を決めて契約するので、

契約期間中は勝手な値上げはできません。

 

それが契約と言うものです。

ましてや日本の電気・ガス会社は、

「〇月〇日から〇円値上げします。」

という手紙も送ってこないステルス値上げ。

ドイツでは違法です。

日本では合法なの?

ドイツで電気・ガス会社が値上げできるのは、新規契約時のみ!

 

すなわち!

「来月で契約が切れるけど、新しい契約先を探すのが面倒。」

と手間を嫌がると、タラ~ン!

契約は自動更新され、これは新規契約扱い。

電気・ガス料金が、しっかり値上げされてます。

このように自動の契約更新ほど、恐ろしいものはありません。

又、日本では電気・ガスの契約期間を定めていませんよね。

これが大きな違いです。

契約期間中に電気・ガスが値上げ!

これまで書いた内容が、ドイツの電気・ガス契約のベーシック(基本)編です。

次は応用編。

今回のように電気・ガスの仕入れ価格が大きく上昇すると、電気・ガス会社が契約期間中に料金を

「改定」

することがあります。

すると郵便で通知が来ます。

「なんだただの通知か。」

と手紙を読まないで捨ててしまうのは、大きなエラーです。

ドイツの会社は、

「値上げ」

という言葉を使いません。

「改定」

あるいは

「改正」

という言葉を使います。

民法で、

「値上げは、4週間前までに消費者に通知する事。」

とあるので、必ず4週間前までに届きます。

そこに

「電気ガス価格の改定」

と書かれていれば、消費者は

“Sonderkuendigungrecht”

を行使することができます。

“Sonderkuendigungrecht”とは?

“Sonderkuendigungrecht”

を日本語に直すと、

「契約解約の特別権利」

です。

その名の通り、契約期間中であっても値上げを理由に契約を解約することができるんです。

これは値上げの通知から2週間以内です。

ですから、電気・ガス会社から通知が届くと仕事で疲れていても、対策を取る必要があります。

「封筒もまだ開封していなかった。」

では情状酌量の余地なし。

“Preisbindung”(価格固定制)

電気 & ガス会社が契約を破棄 どうすればいいの?

ではここからが、ドイツの達人編です。

電気・ガス料金の契約では、

“Preisbindung”(価格固定制)

で契約を結んでいるケースが大半です。

よくあるのが

“Preisgarantie”(価格保証)

というやつで、

「どんなに市場価格が変動しても、契約期間中は値上げ無し!」

という電気・ガス料金モデルです。

通常は2年くらいの長期契約です。

もし、そんな価格保証で電気・ガス契約を結んでいた人は、超~ラッキー。

今回のように急激に仕入れ価格が上昇しても、電気・ガス会社は価格を改定することができません。

電気 & ガス会社による契約破棄 どうすればいいの?

そんな

「ピンチ」

で電気・ガス会社が行う手段が契約の破棄です。

とりわけ安価に電気・ガスを提供していた会社が、相次いで契約を破棄しています。

一体どうすればいいのでしょう?

契約を破棄されたら、来月から電気もガスもなし?

Grundversorgungとは?

電気・ガス会社が倒産、契約を一方的に破棄した場合、

“Grundversorgung”(自動電気・ガス供給)

が発効します。

質問
どういう事?

 

デユッセルドルフであれば、デユッセルドルフ市の電力会社が電気・ガスの供給を行います。

 

質問
じゃ、何も心配する必要なし?

 

うんにゃあ。

そんなに簡単なら、ドイツの達人がわざわざ記事を書くことはありません。

暴力団まがいの悪徳商法

“Grundversorgung”に落ちた消費者は、町の電気・ガス会社にとって、

「葱鴨」

なんです。

市の電力会社は、通常料金の3倍ものとんでもない電気・ガス料金をふっかけてきます。

消費者は他に選択肢がないので、歯ぎしりしながら受け入れるしかありません。

このようにドイツ各地で暴力団まがいの悪徳商法を取る市の電気 & ガス会社が、訴えられています。

フランクフルト地裁は、電力会社のこの商法を違法と判断。

が、ドイツでは最高裁で判決が出るまで、このような違法な状態が続きます。

そして最高裁の判決が出るのは、何年も先。

“Grundversorgung”に落ちた消費者はどうすればいいの?

団体見本裁判へ!

そこで今、ドイツ各地で消費者団体が

“Musterfeststellungsklage”(団体見本訴訟)

の準備をしています。

質問
誰を訴えるの?

 

契約を一方的に破棄して、消費者が”Grundversorgung”に落ちる原因を作った電気・ガス会社です。

弁護士事務所は、

「あなたに代わって契約を破棄した電気・ガス会社を訴えます。」

というプラットフォームが林立中。

ただこのシステムは裁判で勝っても、賠償金の大部分は弁護士事務所の取り分になります。

あなたが契約の破棄にあったなら、消費者団体を訪問して、ここで団体見本訴訟に参加してほうがいいです。

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執筆者:

nishi

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