最近、ドイツで流行っている詐欺がある。
それは
“Sperrmüllmafia”(粗大ごみマフィア)
と呼ばれている犯罪(組織)です。
もっともドイツでは組織犯罪をすべて、
“Mafia”(マフィア)
と呼ぶので、
「本当のマフィア」
ではありません。
正確には
「粗大ごみ詐欺団」
と言った方が近い。
被害拡大中で、
「気をつけて!」
と警告されていますが、そこは日本人。
「へっ?聞いてないよ!」
という方も多いので、紹介しておきます。
この記事の目次
詐欺(師)はゴキブリ
詐欺(師)はゴキブリのような存在。
何処にでも居ます。
もっともタイのゴキブリは、超~デカいけど。
数も半端ない。
詐欺師とゴキブリ、その両方です。
面白いのはその習性。
ドイツでも日本でも、詐欺の手口が酷似。
まさか日本の詐欺師がドイツの詐欺を勉強して、
「これがドイツで流行っている手口か!じゃ、日本でも!」
と、他の詐欺師の手管を勉強しているわけではない。
なのに日本とドイツで同じ詐欺の方法を考案するのは、まさにゴキブリ並みの生命力の強さ。
粗大ごみ詐欺団の手口は?
粗大ごみ詐欺に関しても、同じことが言えます。
ここ名古屋でも、粗大ごみ詐欺団が暗躍しています。
「不要になった家電・家具などありましたら、、。」
と軽トラが宣伝しながら、住宅街を
「鴨」
を探して巡回している。
この詐欺師に、
「不要になったソファーを、、。」
と頼むと、法外な料金を課されるという簡単な詐欺。
理解できないのは、
「15万円です。」
と新しいソファーが買えるような料金をふっかけれても、払ってしまう人。
なんで?
ドイツの粗大ごみ詐欺団の手管
ドイツの粗大ごみ詐欺団の手口は、ちょっと異なります。
ドイツには軽トラなんてないですからね。
加えて宣伝車なんぞ走らせると、鴨を見つける前に警察に捕まります。
主にネットやイエローページなどでの宣伝です。
というのも、粗大ゴミが出たらまずは検索しますよね。
年齢層が上がると、何処の家庭にもある
“Gelbeseiten”(イエローページ)
で粗大ごみの回収業者を探します。
そこでネットとイエローページに宣伝を出せば、
「鴨は寝て待て。」
です。
粗大ゴミ詐欺団とは知らず、
「幾ら?」
と聞く電話がかかってきます。
でもその価格は詐欺なのに、
「1㎥で35ユーロです。」
と普通の値段。
「なんだ、詐欺じゃないじゃん!」
と回収を依頼。
実際に荷物を回収してもらうと、
「350ユーロです。」
という手口です。
対抗策
粗大ゴミ詐欺団の対抗策は、簡単。
その場ですぐ警察に電話、
「粗大ゴミ詐欺団に脅されています。」
と言うだけ。
ただ、ドイツの警察は遅い。
早くても20分かかります。
そこで、
「そんな大金を払うなら、もっと出したい。」
とか言って、アパートに戻って鍵を閉めちゃいましょう。
その前にこっそり詐欺師の顔と車のナンバーを撮影、警察が来たら、
「コイツに法外な要求を迫られた。」
と証拠写真を提出して
“Anzeige”
を出すだけ。
あとは警察がちゃんと証拠を固めた上で、逮捕してくれます。
そもそも粗大ゴミは無料!
知ってました?
そもそもドイツでは粗大ゴミは無料です。
正確に言えば、あなたが払っている税金に
「粗大ゴミ回収 & 焼却代金」
が含まれています。
お金を払っているんだから、出さないのは損。
あなたの住んでいる街の名前+”Sperrmüll”で、ググるだけ。
デユッセルドルフなら、こう。
これが市の粗大ゴミ回収センターです。
あとはそこで次回の回収日を調べて、
「私も出します。」
と申告するだけ。
日本よりも便利でしょ?