ドイツではコロナに感染した国民はこれまで3580万人。
ほぼ国民の33%。
感染に気がつかなかった人を含めた実際の感染者数は、公的に発表された数字の2.2倍だったと、ロバートコッホ研究所が発表。
死者の数を考慮しても、国民の過半数が抗体を持ってる!
これに加えて、やっと4月末からワクチン接種が順調に進み始めました。(*1)
二回目の接種を済ませて、十分な抗体を持っている人は国民の10%+。
お陰で新規感染者数は減少の一途。
先週はまだ1万6000人を超えていた新規感染者数。
今週は1万2000台まで減りました。
来週は4桁だね!
入院している重病者の数もやっと、下向き。
ドイツでは重病者数、6000まで大丈夫!(*2)
「これで株価はあがるじゃろ。」
と期待していたら、そうは問屋下ろさない。
この記事の目次
インフラ ショック 世界中で株価下落!【DAXを除く】
水曜日、米国で消費者物価の発表がありました。
わかりやすく言えば、インフレ率。
先月は2.6%。
アナリストの予想は、3.6%。
実際には4.2%。
一気に株が売られました。
物価が上昇すると、連邦銀行が国債の買い入れストップ、ひいては金利の上昇を実施するからです。
日経は3日連続で下落。
ご愁傷様です。
「日経が連動している。」
と言われるナスダックも、
3日でほぼ800ポイント下落。
ナスダックに投資している名古屋の知人は、日に日に影が薄くなっている、、。
じゃ、ドイツのDAXは?
わずかながら上昇。
通常であれば、
「米国が咳をすれば、肺炎になって寝込む。」
と言われたDAXの”Emanzipation”(*3)には感嘆するばかり。
一体、何がこの違いを生んだのでしょう?
ドイツのインフレ率は2.0%で米国のインフラ率よりは、
「健全」
だったことが原因かもしれません。
という難しい投資環境で、注目された銘柄を紹介します。
MAN スクイーズアウト
日本ではトラックメーカーとして知られるMAN社。
会社の名前は、
”Maschienenfabrik Augsburg &Nürnberg”
日本語で、機械工場 アウグスブルク & ニュルンべルクの頭文字をとったもの。
アウグスブルクではコンテナ船、クルーズ船に欠かせない巨大なスクリュー製造や、発電事業をやってます。
そのMAN社、かなり前、フォルクスヴァーゲン社に買収されました。
まだ市場に残っている株を、VW社が全部買い取りすることが決まり、
30%近くも株価が上昇。
く~。
MANの上層部で働いてる知人、何も教えてくれなかった~!(*4)
コメルツ銀行 サプライズ
ドイツ第二の銀行、コメルツ銀行。
ドイツ銀行との合併に、
「生き残りの道」
を見出し、合併交渉。
しかしドイツ銀行から、
「さらなる足かせは要らない。」
と絶縁状。
以来、赤字が続き、株価が低迷。
「沈没する船から逃げ出すネズミ」
のように、頭取、取締役員会議長、取締役員が次々に辞任。

先日、やっと取締役員会議長が見つかりました。
これでやっと、株主総会が開けます。
私の手元にも、オンライン株主総会の招待状が。
そのボロボロのコメルツ銀行、水曜日に業績発表。
アナリストは1億3100万ユーロの赤字を予想。
蓋を開けてみると、1億3300万ユーロの黒字。
株価は急上昇!
お~。
一瞬、持ち株が黒字になったよ!
翌日のインフラ ショックで赤字に戻ったけど。
株式市場が好調で、コメルツ銀行もその波に乗れました。
アルケゴス破綻の余波もなく、
「2021年は(前年比で)業績が改善する。」
と、業績上方修正まで。
8ユーロまで行けば売却、名古屋のアパートを解約して、ドイツに帰ります。
【独】ビオンテック 売り上げ70倍!!
皆さんが打つ、コロナワクチンは
【独】ビオンテック社が開発したもの。
なのに日本では、
「ファイザー(社)のワクチン」
と呼ばれてます。
ベルギーにあるファイザー社の工場で
「瓶詰」
されているので、
「ファイザー社製のワクチン」
は、まだ許容範囲。
でも日本のテレビ局は、
「ファイザーが開発したワクチン。」
と、見当違いな報道。
そのビオンテックの創立者夫妻は、トルコからの移民。(*5)
ドイツは、
【学費無料!】
で海外から優れた学生をドイツの大学におびき寄せ、ドイツで起業してもらい、
「ドイツの会社がワクチンを開発した。」
と、世界の賞賛を独り占め。
それだけじゃない!
ビオンテック社は1~3月期、昨年比で70倍、200億ユーロを超える売り上げを記録。
儲けはその半分の10億ユーロ!
当然、税金を納めるし、ワクチン工場で雇用も創設される。
それもこれも外国人学生を
「学費無料」
で受け入れる先見の明のある政策が由縁。
日本にも真似してもらいたいね!
そうそう、株価はやや軟調。
【独】キュアバック第二世代 コロナワクチン
「周回遅れ」
と揶揄されているドイツのバイオケミカル会社、CureVac。
コロナ変異体に特化したコロナワクチン、通称、
「第二世代のコロナワクチン」
を開発。
英国の製薬会社、GSK をパートナーに獲得して最後の治験を実施。
「高い免疫反応が確認された。」
と、臨床実験の結果を報告。
株価も急騰。
「若者は、キュアバックのワクチンを待った方がいい!」
という
「?」
な主張をする疫病学者まで。
来るか、5月中の使用認可?
ドイツの会社だよ!
キュアバック社が臨床実験でパートナーに選んだGSK。
そのホームページ(日本語版)に、
「CureVac N.V.(本社:米国、以下CureVac社)」
とあります。
違います。
本社はドイツのテュービンゲンにあります。
日本のメデイアが見当違いな報道をするのは、日常茶飯事。
でも共同事業のパートナーが間違う?
英語版のホームページを見ると、
ちゃんと本社、テュービンゲンとあります。
日本人の翻訳間違いです。
狙え!VW ST / フォルクスヴァーゲン普通株
一ヶ月前から狙ってるVW 普通株。
一気に落ちた株は、それだけ回復も早い。
逆もしかり。
一時、369ユーロまで上昇。
以来、30%以上も修正。
「今でしょ!」
と、買い注文出しました!
ところがここで、インフラ ショック!
248ユーロまで下落。
「落下中のナイフを掴むな!」(*6)
と、オーダーをキャンセル。
キャンセルした途端、180度転。
一時、263ユーロまで急騰!
だから言ったでしょ!
激しく落ちた株は、激しくリバウンドするって!
そんな事を言っても、後の祭り。
株価は通常、
「二番底」
を取りに行くもの。
これを狙います!
次回はオーダーキャンセルしないぞ!
TUI 休暇シーズン & 株価回復 開始!
「2020年の繰り返しは許されない!」
と、観光客に人気の休暇先で優先して、ワクチン接種。(*7)
その甲斐あって、5月15日から外国人に
「隔離なし」
での入国を許可!
日本?
タイ?
いいえ、ギリシャです。
すでに最初のドイツ人観光客が上陸。
来月からはギリシャのライバル、イタリア、スペインが続きます。
そう、世界最大の旅行会社TUIです。
「最初のドイツ人観光客、ギリシャに到着!」
のニュースで株価上昇。
ギリシャだけでこんなに株価あがるなら、イタリア、スペインが休暇先をオープンしたら、何処まで上がる?
今からほくほく顔です。
カナリア諸島 コロナ危険地域から削除される!
今、
「スペインのカナリア諸島が、コロナ危険地域から削除された!」
と、ニュースが流れました。
カナリア諸島は、ドイツ人を筆頭に欧州で大人気の休暇先。
そう、世界最大の旅行会社 TUIです。
今から月曜日の株価を見るのが楽しみ~。
先週の記事
注釈 – インフラ ショック 世界中で株価下落!【DAXを除く】
*1
今週、1日で135万人のワクチン接種を記録!日本の最高は1日20万人。
*2
日本では重病者数は1100人程度。なのに入院できずに自宅で死者続出。なんでベットの数をもっと増やさないのか、そこが不明。
「増やさないんじゃない!増やせないんだ。」なんて言い訳する政府には、コロナ禍でオリンピックを開催する能力なんてない。
*3
語源的には女性が(男性)社会の課した「足かせ」から解放されて、社会に進出する事を指します。
*4
当たり前です。
*5
大統領からその功績を認められて、勲章を授与されました。

*6
落下中のナイフを掴むと血だらけになりますよね。だから「落下途中の株は買うな!」が、定石です。
*7
日本では医師会のお偉いさんが、「東京、大阪での集中接種は平等とは言えない。」と苦言。お金持ちは呑気だね!
東京、大阪でのワクチン集中接種は、菅政管が出した唯一の正しいコロナ政策です。
ギリシャはコロナ第三派の真っただ中なのに、国民はこの「不公平」なワクチン接種に同意。まずは休暇先で90%のワクチン接種率が、ギリシャの至上課題です。