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遅延欠航率 No.1 ドイツ鉄道 解体で効率化? 

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ドイツ鉄道の名物は遅延と欠航。

信じられないくらいよく遅れる。

その一方でウクライナで前線に送られる戦争物資は、ロシア軍の爆撃にもかかわらず、ちゃんと定時に到着している。

戦渦のウクライナにできて、なんで平時のドイツ鉄道にはできないのか?

今回、

「寡占取締委員会」

がドイツ鉄道改革案をまとめたので、皆さんにも紹介しておこう。

遅延欠航率 No.1 ドイツ鉄道

遅延欠航率 No.1 ドイツ鉄道

ドイツ鉄道の公式な数字によると、長距離電車は

「65.5%の確率」

で定刻に到着しているという。

この数字はユーチューバーの動画同様に、真っ赤な嘘。

そもそもドイツでは

「5分の遅れ」

は遅延にならない。

日本のように、

「1分遅れたら始末書」

を採用すれば、ほぼすべての列車が遅延している。

この為、ドイツに住み慣れると、電車の時刻表を見なくなる。

たまに

「あ、ちゃんと来た!」

と感心していると、

「この電車はここで終わり。これ以上先に行かないから、下車しなさい。」

とアナウンスがある。

これがドイツ鉄道だ。

だから空港に行く際は、

「電車が欠航しても間に合う」

ように計画することが欠かせない。

取締のお給料は定刻発着に比例?

ドイツ鉄道の上層部にとって

「遅延・欠航の多さ」

「どうでもいい。」

というわけではないようで、

「取締のお給料額は、定刻発着に比例する。」

と発表したことがある。

ところがドイツ鉄道の遅延・欠航の多さはさらに悪化。

しかし社長は自らお給料を倍にした。

遅延・欠航の多さに対してボーナスを倍増する会社は、世界中探してもドイツ鉄道だけ。

そのドイツ鉄道の重役は、

「なんで日本では電車は時間通りに来るのに、ドイツでは同じことができない?」

と聞かれると、

「ドイツの路線は定刻通りの発着するようには、想定されてない。」

と回答、嘲笑を買った。

じゃドイツ鉄道は、一体、何を想定しているのだろう?

遅延・欠航?

ドイツ鉄道、何故、遅れるの?

ではドイツ鉄道は何故、

「嘘!」

のように遅れるのだろう。

その理由は

「山ほどある」

が、メインな所では

  • 路線・施設の老朽化
  • ドイツ鉄道トップの経営方針
  • 競争がない事

の3つがあげられる。

日本の

「国鉄」

も国営企業だった頃は、

「赤字でも親方日の丸。クビにはならないし~。」

と赤字経営が一向に良らなかった。

ドイツ鉄道も同じ。

これに加えて路線が古く、最新の電車を購入しても減速しないと安全に走れない。

電車の整備施設は多くが閉鎖になった為、整備がおいつておらず、

「トイレ修理中」

「このドアは空きません。」

なんてざら。

一度、トイレを使用できず、

「おもらし」

をした女性がドイツ鉄道を訴えて、賠償金を勝ち取ったこともある。

ネット?

トイレも使えないドイツ鉄道で、ネットが使えると思うなかれ!

寡占取締委員会の改善案

あまりのひどさに、普段は日本の電力会社がやった

「談合」

を取り締まる機関

“Monopolkommision”(寡占取締委員会)

が、政府の依頼を受けて改善案をまとめた。

そこには、

「ドイツ鉄道の寡占(競争のなさ)が存続する限り、状況の改善は望まれない。」

として、電車の運営事業とインフラ事業を分ける事を提案していた。

会社を二分する事で、

「私鉄」

の誕生を促進、電車事業で競争が生まれる事で出来の悪い会社は淘汰される(事を期待する)というわけだ。

久しぶりにまともな話を聞いた。

もっとも交通大臣はドイツ鉄道の二分化には反対。

「ドイツ鉄道の効率化を図る。」

と言っている。

過去10年間、同じセリフを聞いていなれば説得力があったろう。

結論。

ドイツ鉄道は、何も変わりません。

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執筆者:

nishi

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