投資 雨にも負けず

コロナ感染者急増 & 高インフレにも関わらず最高値更新中

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コロナ感染者急増 & 高インフレにも関わらず最高値更新中

ドイツではコロナ感染者急増中。

重症者用の病床も、ほぼ半分埋まりました。

さらには米国で消費者物価上昇率が、30年来の高値を記録。

これまでなら、

「がっくり」

いく兆候ですが、ドイツの株式指標DAXは最高値を更新中。

なんで?

コロナ感染者急増 & 高インフレにも関わらず最高値更新中

コロナ感染者急増 & 高インフレにも関わらず最高値更新中

DAXは木曜日、16.114ポイント(それともユーロ?)を記録。

先週に続き、最高値を更新しました。

金曜日のアジアの市況が好調なので、さらに最高値を更新しそうです。

しかし!

ドイツではコロナ第四波が猛威を振るってます。

もっとも第四波とは言わず、

「コロナワクチン接種拒絶者によるテロ」

という表現を使用。

「テロには屈しない。」

という原則の為、

「ロックダインはしない。」

と明言(*1)。

このため、コロナの感染者が日々、過去最高を記録しても、株価には(大きな)影響なし。

今のところはね。

次はインフレ。

木曜日に米国で発表された10月の消費者物価、なんと6.2%も上昇。

一時、国債の金利が上昇 ⇒ 成長株(ナスダック)は大きく売られました。

もっとも上昇といっても、10年物国債でたかが1.55%。

知れてます。

ドイツには成長株は少ないので、DAXが続伸。

11月、12月、1月は統計上、株価が続伸する時期。

ここしばらくは安泰かな。

ただ月末になると(また)米国のデフォルト懸念で、ちょっと下げそうです。

では今週注目された銘柄を紹介します。

ファイザー社 コロナバスター開発

先週の金曜日に発表された、ファイザー社のコロナ新薬の臨床実験結果。

89%の割合で入院・死亡を避けることができたそうです。

 

このコロナバスターがあれば、

「コロナ終焉の始まりだ。」

とアナリストは熱狂。

世界中で株価を押し上げました。

勿論、ファイザー社の株価も

ファイザー社 コロナバスター開発

1週間で5%上昇。

思ったより上昇していない。

使用認可が下りればさらに上がりそう(*2)。

Valneva EUからワクチン注文をゲット!

コロナバスター開発で、

「御役目御免」

になるかもしれないコロナワクチン。

各社、株価を大きく下げました。

一社だけそのトレンドに逆行。

それはコロナ不活化ワクチンを開発したValneva。

EUから6千万人分のワクチン注文をゲット。

 

前日大きく下げた株価は14%上昇。

Valneva EUからワクチン注文をゲット!

ワクチン株は上下幅が大きいので、個人的には投資する気にはなりません。

一発勝負したい方向きの銘柄です。

Nordex マージンを下方修正

先週、風力発電業界に吹き荒れる

「不況の嵐」

を紹介。

今週、もともと利鞘が薄くて自転車操業を続けるNordexが業績を発表しました。

まずはいい所から始めましょう。

売り上げは47億ユーロから50億ユーロに上方修正。

日本円で言えば、6000億円を超えます。

立派な売り上げ。

いけないのはここから。

マージン率を5.5%から1%に下方修正。

6000億円の売り上げで、利益は60億円。

 

株価は一瞬大きく下げましたが、

Nordex マージンを下方修正

その後、リカバリー。

マージンを下方修正したのに株価がリバンドするのは、底値を打った証(である可能性大)。

チャレンジ精神旺盛な方は、少額投資してもいいかも。

Schäffler 業績下方修正

業績下方修正と言えば、自動車・産業品メーカーのSchäffler。

車業界が半導体不足により生産台数をカット。

その車に使うはずだったシェフラー社の部品も

「要らない。」

と注文をカット。

お陰で3か月前に、

「2021年は前年比で11%売り上げが改善する。」

と、上方修正したばかりの目標を7%に下方修正。

 

ただし!

マージンは8~9.5%。部品メーカーにしては立派な数字。

業績下方修正の知らせに株価は、

Schäffler 業績下方修正

12%も上昇。

アナリストはもっとひどい数字を予測していたのが原因です。

お陰で赤字から一気に黒字転換!

Huraaa!

2021年の最高値8.44ユーロも射程距離。

Bilfinger マージンをわずかに上方修正

BOA が「売り」から「買い」に上方修正した配当銘柄 Bilfinger。

11月11日に業績発表がありました。

売り上げは前年比で12%増の9億4500万ユーロ。

仕事の受注高は前年比で35%増の9億1700万ユーロ

マージンは前年の2.4%から5.4%に改善。

通年のマージン目標3%を、3%+とわずかに上方修正。

儲けは5100万ユーロと少ないが、去年は1900万ユーロの赤字。

 

株価はどう動いた?

Bilfinger マージンをわずかに上方修正

下げちゃったよ~。

超~がっかり。

2日前は33ユーロを突破、

「2021年度の最高値」

を更新したのに~。

ただし!

  • 業績は四半期ごとに順調に改善中
  • 2022年は、2021年比でさらに業績が10%拡大の見込み
  • 材料不足&不足の影響を受けてない。
  • KGVは6と超お買い得
  • 配当率15%は魅力的

今後、株価は(時間はかかるが)上昇する(筈)!

新社長見つかる!

年初、大株主と揉めて社長がバカヤロー辞任。

ながらく後釜を探していましたが、コペンハーゲンで適任者を見つけたそうです。

FLM Smidthという会社の社長のトーマス シュルツ氏。

参照 : FLSmidth

 

来年の2月から社長に就任。

ヘッドハンテイングですね。

会社の大きさで比較すれば、BilfingerとFLMはほぼ同じ。

異業種のセメント業界からの就任。

バカヤロー辞任したブレイド前社長、異業種の”Linde”という産業ガスメーカーからの就任。

いい社長だったので、異業種でも問題はない?

敏腕社長ならいいんだけどな~。

水素事業

環境保護団体から

「化石賞」

をいただいた日本の環境保護対策。

 

理由は、

「石炭の燃焼時にアンモニアを加えて、二酸化炭素の排出を抑える。」

という子供だましの環境保護政策。

何が子供だましなのかと言うと、アンモニアを天然ガスから得る際に、大量の二酸化炭素を排出するから。

アンモニア精製の際に出る二酸化炭素を無視して、

「アンモニアで環境保護」

という策を、日本の首相が国際会議で提案(*3)。

あの中国だって使わない子供だましの手管。

非難轟轟なのも仕方ない。

環境保護を本当に進めるなら、再生エネルギーでグリーンな水素を得るしかない。

問題は、ドイツでは十分な量の水素が再生エネルギーで精製できない点。

しかし!

大量に経済難民が押し寄せてくるチュニジア & モロッコなら話は別。

溢れるほど豊富な太陽光で発電、グリーンな水素を大量・安価に生成できちゃう!

問題は水素の運搬・貯蔵。

高圧をかけて圧縮するか、冷却して液化する方法が一般的。

問題は効率の悪さ。

金がかかって仕方がない(*4)

ドイツの会社Hydrogeniousが、お金のかからない新技術を開発。

参照 : Hydrogenious

 

化学反応させて水素を液化させるんです。

すると不燃焼化されて、通常の温度、タンクで保管 & 運送できます。

あとは使う際に、逆の手順で水素を取り出すだけ。

この新技術を世界中に輸出するために、Bilfingerと組みました。

何しろビルフィンガーは世界中で製油所を建設して、ネットーワークとノウハウを持っています。

もっともこの水素事業が利益を出すのは数年後。

案外、日本政府が、

「アンモニアで環境保護」

の誤りに気がついて、注文するかも。

政治家と異なり将来に敏感な日本の電力会社、

「アンモニアじゃ無理だ。」

と考えて、すでに投資家として参入しています。

参照 : jera

SMA Solar 業績大幅改善

新しいドイツ政府が、再生エネルギーをさらに推し進めるのは確実。

しかし風力発電業界は不況の嵐。

ドイツの太陽発電パネル業界は中国企業に敗れて、ほぼ死に絶えました(*5)。

SMA Solarは太陽発電で得た電気を、家庭用の電気に転換する装置を作っています。

「利鞘が低い」

と、アンダードック。

ところが業績発表で1520万ユーロの黒字を計上。

前年比で60%増し。

売り上げ額はアナリストの予想を下回るものの、利益が大きく改善。

株価が

SMA Solar 業績大幅改善

14%も上昇。

家庭向けの小型の装置でマージンが改善したのが、大きく貢献。

今後も家庭向けの発電パネルの数が増えるので、将来有望?

もっともKGVが40を超えており、安くはない。

PVA Tepla 一体何している?

株価の動向を見ていると、

「マジ?」

という動きを見せるのがPVA Teplaという銘柄。

株価が8~10%も上昇する日が珍しくない。

PVA Tepla 一体何している?

KGVはすでに67。

なんでこんなに株価があがるの?

何をしてる会社なの?

ホームページには、

「世界に例のない真空・高温・プラスマプロセス装置を作ります。」

とあります。

さっぱりわからんす。

参照 : PVA Tepla

 

何をしてるか不明ですが、Aixtronの代わりにこのPVA Teplaの株を買っていれば、

PVA Teplaの株

1週間で20%のプラス。

く~。

今からでも遅くない?

Commezbank Zero to hero?

先週、

「予想外の黒字」

を計上したCommerzbank。

モーガンスタンレーのアナリスは

「売れ」

から

「買い」

に上方修正。

株価目標は8.9ユーロ。

「改革で利益率がよくなった。」

とべた褒め。

まるで

“Zero to hero.”

のような早変わり。

ここ1週間で株価は、2021年の最高値を更新。

抜粋元 : onvista.de

 

11月5日の

「跳ね上がり」

は業績発表が原因。

11月10日にも垂直上昇している。

他にも原因があるのでは?

ぐぐってみると、

「最大株主のドイツ政府が、”DZ BANKとの合併を画策中。」

との憶測が複数報道されてました。

BZ-Bank はフランクフルトにある組合銀行。

参照 : BZ-Bank

 

銀行の決算規模ではCommerzbankを抜いて、

「ドイツで第二位の銀行」

です。

すなわち!

もし政府が持ち株を売れば、Commerzbankは事実上、DZ-Bankの子会社化。

ドイツ、それもフランクフルトにある二つの銀行が合併すれば、コストが大きく削減できます。

記者がDZ-Bankにコメントを聞くと、

「ノーコメント」

だそうです。

「そんな話はない。」

と、否定しなかったのが興味深い。

Commerzbankの別名は、永遠の買収候補。

毎年、数回、買収の噂が流れてます。

今回の噂もこれが二回目(*6)。

あまり信用しないほうがいい。

でも、もし本当だったら嬉しいな 👍

注釈

*1      オーストリアではワクチン接種拒否者を対象にしたロックダウンが実施されます。

*2      日本は「日本人で治験しないと認可しない。」と日本人を特別扱い。この調子じゃ、日本での認可は来年の夏?

*3     日本の水素戦略も同じ。天然ガスから水素を得る際に出る二酸化炭素を無視して、「環境に優しい未来の燃料」と宣伝。

*4       だから水素ステーションは建造に億の金が必要。

*5     現在、密かに復活中。

*6      一回目の噂は、大株主が政府の持ち株を買い取るというもの。

-投資, 雨にも負けず

執筆者:

nishi

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