投資 雨にも負けず

DAX 40銘柄に拡大 & 先行き不安増で小幅調整

投稿日:2021年9月11日 更新日:

DAX 40銘柄に拡大 & 先行き不安増で小幅調整

先週の金曜日、

「70万、いや75万は行くだろう。」

と予想されていた米国の雇用統計。

蓋を開けてみれば、たったの20万の新規雇用。

一瞬、

「なんじゃそれ?」

と、株式インデックスが凍り付きました。

その後、ガックリ逝った~。

今週はずっとその

「余波を消化」

するのに費やされました~。

DAX 先行き不安増で小幅調整

米国の雇用統計が悪かったので、

「デルタ株で経済が失速している。」

との懸念が再燃焼。

月曜にはリバウンド(反発)。

「あ~良かった。」

と一安心。

が水曜日、株式市場がオープンすると南に一直進!

一気に1.7%も下げました。

大きく下げた要因は、木曜日に控えた欧州中央銀行の金利政策発表。

オーストリアからは、

「テーパリングをやめて、物価上昇を抑えろ!」

とちょっかいが。

お陰で木曜日も

「舵を南に取れ!」

と、DAXは南進。

あ、やばい、まさかここで修正か?

EZB  国債買い入れちょびっとだけ減額

日本時間では21時頃だった筈。

EZB(欧州中央銀行)が金利政策を発表。

「10月から国債買い入れを(ちょびっとだけ)減額すます。」

と発表。

この発表により、

  • テーパリングが来る?
  • 急激な方向転換になるんじゃないか?

という不安が解消。

10月からテーパリングは始まるが、

「ホメオパシー」

のような量(*1)。

DAXは登り竜に変身!

一番安かった9時過ぎから、200ポイントも上昇!!

一週間で見ればまだ赤字ですが、

修正が回避できて一安心。

これで首の皮がつながったぞ!

あとは金曜日に続伸してくれれば、来週は最高値更新だ!

DAX 40銘柄に拡大

今週からDAXは40銘柄に拡大しました。

どの銘柄が

「格上げ」

されたか、ここで詳しく解説されています。

先週、幾つか紹介しました。

今週は引きつづき、日本では馴染みのなさそうなDAXに昇格した銘柄を紹介します。

ジーメンス ヘルシニアーズ

ジーメンス ヘルシニアーズ

あのジーメンスがヘッジファンドの圧力を受けて、医療部門を分社化。

誕生したのがジーメンス ヘルシニーアズです。

 

会社はジーメンス発展の原動力となった

「レントゲン発祥の地」

エアランゲンにあります。

皆さんお気付きの通り、

「名前がどうもぱっとしない。」

と、ドイツ国内でも酷評されています。

名前は悪くても、医療機器では国内Nr.1。

コロナ抗原キットも販売してるよ!

DAXに昇格した1週間の株価の動向は、

今一つ。

KGVは36。

ダイムラーの6倍の評価なので、安くはない。

配当率も1.4%と悪い。

個人的には魅力ない銘柄です。

キアゲン DAXに滑り込みセーフ!

キアゲン DAXに滑り込みセーフ!

ジーメンス ヘルシニーアズと違い、

「DAXに滑り込みセーフ」

で昇格したのが、デュッセルドルフの郊外、ヒルデンにある”Qiagen”です(*2)。

参照 : キアゲン

 

去年、コロナが蔓延した際、数少ないコロナPCRテストを製造していた会社です(*3)。

お陰で記録的な大成長を遂げ、

「コロナワクチンを開発したビオンテック」

を差し置いて滑り込みでDAXに昇格!

今週の株価は、

デルタ株の蔓延にもかかわらず、周囲に合わせて下げました。

KGVは27。

高くもない、安くもない。

配当金ゼロ。

20201年の9月、PCR検査キットなんて、

「何処でも」

販売しています。

今後、どう売り上げを増やしていくのか、そこが心配。

配当金ゼロ。

誰が買うの?

薬品メーカーご用達 ザトーリウス

コロナ禍で、さらにもうひとつの医療関連銘柄がDAXに昇格しました。

“Satorius”

は薬品メーカーなどの研究施設に必要な機器をお届けするメーカーです。

本社は大学町のゲッテインゲン。

 

DAX昇格後の株価は、

あら、4%も上昇してる!

薬品メーカー各社、コロナワクチン & 特効薬の研究に巨額の予算を投資しているので、株価は上がる一方。

1年で株価は、エゲツない178%も上昇。

KGVが160。

普通なら、

「高過ぎ!」

と避けるもんですが、業績はさらに改善される見込み。

お陰で株価がちょっと安くなると、

「今だ!」

と買いが入る銘柄。

「絶対に損をしない投資。」

に加えたい。

化学製品販売店 Brenntag

予想外!

だったのが化学製品販売店 Brenntagです。

「ブレンターク」

と呼んでね!

質問
本社は何処でしょう?

 

ヒント。

ルール工業地帯の心臓部です。

回答

そう、エッセンです。

ルール工業地帯には鉄鋼、電力、ケミカル関連の会社が多いです。

参照 : Brenntag

 

なんと化学製品の販売店としては、

「世界一」

の規模なんだそうです。

DAX昇格1週間の株価は、

全体ムードが悪いのに、ほぼ変化なし。

DAX昇格でインデックスファンドから大量の買い注文が入り、過去最高値圏で推移しています。

KGVは28。

そんなには高くない。

でも配当率が1.58%。

ケミカル関連株は通常、高配当なんです。

高配当を望むなら、世界最大のケミカル会社、BASFを買いましょう。

香料メーカー Symrise

ほとんどニュースにならない銘柄がコレ、シムリーゼ。

 

会社はホルツミンデンにあります。

誰も知らないよね~。

ハノーファーの南にある人口2万人の村。

化粧品から食料品まで、

「香り」

が重要な製品には、ほぼ使われているシムリーゼの香料。

毎年、

「DAX候補」

を言われ続け、毎年、他社に先を越されていました。

今回、やっと昇格。

ここ1週間直近の株価は、

全体が下げているのに、堅調です。

食料品メーカーのように、景気の動向に関係のない銘柄です。

ほぼニュースがないので、

「投資した後、心配することなく安眠したい。」

という方向き。

でも配当率が悪くて、個人的には投資対象外。

番外編 SMA ソラー大幅安!

DAXとは関係ないが、今週注目を浴びた銘柄を紹介。

それはSMA ソラーという会社です。

参照 : SMA ソラー

 

本社はニースタールという誰も知らない街にあります。

太陽発電に欠かせないパネルではなく(*4)、太陽発電で得た電気を家庭用電気に変換する装置の最大手。

今週、業績目標を大幅に下方修正。

アナリスト曰く、

「会社内部も問題も無視できない。」

と警告。

株価はこの1週間、

下落して一向に、上昇の気配なし。

こういう銘柄は、上がる前にさらに落ちます。

一発大勝負を狙うなら、もう一度大きく下げた時が狙い目!

ドイツの企業地図 ここが日本と違う!

幾つかドイツのトップ企業を紹介しましたが、何が気が付きませんでしたか?

日本と大きく違う点に?

そう、日本は東京一極集中型。

ドイツは分散型。

一社としてベルリンに本社がないし、それもどちらかと言えば小さな街に本社があります。

ドイツでは会社が誕生したその歴史を尊重します。

どんなに会社が成長しても、

「わが社も東京に本社を置くか。」

とは考えません。

だからDAXのメンバーであるアデイダス & プーマ(*5)も、兄弟喧嘩で会社が二分した当時から、

「ヘルツォーゲンアオラッハ」

という誰も知らない田舎街に本社を置いたまま。

注釈

*1        ドイツ語で「ホメオパシーのような」と言えば、「効き目がない。」という意味です。

*2        ここ数週間株価が高騰したのが幸いしました。

*3        日本のPCRテストも(去年は)ほとんどキアゲン社製の輸入品。なのでテスト数が少なかったんです。

*4         パネルは中国企業の独占市場。

*5        プーマも今回、DAXに昇格しました!

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執筆者:

nishi

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