ドイツの自動車メーカー VW が(米)電気自動車メーカーRivianに大型投資すると発表した。
このニュースに
「ほぼ倒産寸前」
だったRivianの株価は爆発した。
でもVWは何故、放っておけば倒産する会社に大金を投資するのだろう?
この記事の目次
VW 電気自動車攻勢
ドイツの自動車メーカーの中で、最も電気自動車開発に力を入れているのがVWだ。
同社が引き起こしたデイーゼルスキャンダルのせいです。
あれだけの問題を引き起こし、会社のイメージは地に落ちた。
会社のイメージ改善の為には、
「クリーンな電気自動車攻勢」
しかなかった。
ソフトウエア問題
クビになったヴォルクスヴァーゲン社の社長がいみじくも、
「ソフトウエアが電気自動車の命運を分ける。」
と言っていた。
そこでVWは早くから開発チームを組んで、電気自動車用のソフトウエアを開発した。
しかし自社開発したソフトウエアはトラブルが途絶えることがない。
これは何もVWだけに限った問題ではない。
シュコダ、セアット、アウデイなどVW傘下の車は同じ問題を抱えている。
VWは面子にかけて
「ソフトウエアの自社解決」
を試みたが、何度やっても駄目。
VWはソフトウエアの問題を自社で解決することができなかった。
VW 電気自動車メーカーRivianに大型投資 何故?
そこでVWが下した
「苦肉の策」
が、(米)電気自動車メーカーRivianとのジョイントベンチャーだった。
そのリヴィアン社は画期的なデザインのトラックで一躍有名になった。
株価は高騰したが、大量生産に失敗。
会社は大赤字。
加えて電気自動車人気が過ぎ去った為、
「残りの資金を使い尽くすのは時間の問題。」
と言われていた。
ここでVWが
「金を払うからリヴィアンのソフトを使わせてくれ。」
と頼み込んだ。
リヴィアンにしてみれば会社が黒字になる見込みがなかったので、このVWのオファーには大喜び。
こうして
「ジョイントベンチャー」
を組むことになった。
このニュースが伝わるとリヴィアン株は42%も上昇した。
幾ら払うの?
ではVWはリヴィアンの
「ソフトウエア使用料」
を幾ら払うのだろう?
まず最初の年はたったの10億ドル。
翌年はさらに10億ドル。
その後も投資を続け、
「最大で50億ドルまでの融資」
という枠組みだ。
かなりの大金だが、アナリストによれば
「VWは自社開発にもっと大金を使っている。」
という。
そう考えれば
「相応の価格」
だったかもしれない。
VW車のトラブル解消はいつ?
ドイツ車好きで、VWの電気自動車を買われた方に訃報です。
同社は高い金を出して買った
「機能するソフト」
は、高級車のアウデイとポルシェの新型電気自動車に搭載する予定です。
ソフトが機能しないので、2年も発表が遅れているんです。
すでに販売済み・生産済みの自動車に
「リヴィアンの機能するソフト」
を提供する予定はありません。
将来的には
「廉価モデルのIDシーリーズ」
にも搭載されるでしょうが、それは将来の話。
すでに販売済みの車にリヴィアンのソフトを提供する計画はなし。
当分、VWの電気自動車は鬼門だわ。
[…] と悟り、倒産寸前だった(米)電気自動車メーカーに資金投入。 […]