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狙え!ドイツの 夏と冬の大バーゲンセール

投稿日:2021年4月18日 更新日:

狙え!ドイツの 夏と冬の大バーゲンセール

今回はドイツで恒例の夏と冬の大バーゲンセールを紹介します。

ネットで買うならアマゾンがほぼ毎月

「〇〇セール」

をやってます。

でも店舗で買う場合は、

  • 夏と冬の大バーゲンセール
  • 閉店セール

しか安く買う機会はないんです。

不正競争防止法

ドイツでは日々の生活のあらゆる面が、ほぼ法律で決まっています。

日本では考えつかない点まで。

その代表例が小売業の営業(開店)時間。

これは

“Ladenschlußgesetz”(閉店法)

で決められています。

参照 : 閉店法

その名前が示す通り、店舗の営業日&営業時間を閉店法で決め、

「日曜日は営業禁止。」

としています。

さらには大安売りは、

“Gesetz gegen den unlauteren Wettbewerb”

という法律で規定されています。

日本語に直すと、不正競争防止法

 

ドイツ第二帝国時代の出来た法律なんですが、120年経ってもまだ健在。

この法律で、

「季節物を販売している小売業者は、年二回まで大安売りを実施してよい。」

と定められいるんです。

狙え!ドイツの 夏と冬の大バーゲンセール

ここから生まれたのが夏と冬の大バーゲンセールです。

小売店にって季節の変わり目は、在庫処分の季節。

売れ残った品を処分するため、法律で許された2回の大バーゲンを夏の終わりと冬の終わりに実施しています。

これを

“Saisonschlussverkauf”(季節末セール )

と呼びます。

もっとも季節末セールでは、日本に住んでいる方に意味が伝わらない。

そこでここでは

「夏と冬の大バーゲンセール)

と書きます。

このセールはドイツ人の遺伝子に刻み込まれています。

狙え!夏のバーゲン SSV

夏のバーゲンは

“Sommerchlussverkauf”

略して”SSV”と言います。

ドイツ人に”SSV”と言うだけで、

「えっ、何処で?もう?」

と条件反応を起こすほど。

わざわざ説明をする必要がないから、店頭にも

“SSV”

とだけ書かれています。

当然、日本人を含む外国人にはちんぷんかんぷん。

さらには、

「夏のバーゲンは8月の最後の週。」

と相場が決まっているので、

「何時から始まるの?」

という質問をする人がいないほど、当たり前の出来事。

「8月の終わりじゃ、もう夏に着れないじゃん!」

とおっしゃる方は、安くなる前に定価で買ってください。

夏のバーゲンは来年用に買うんです。

夏は死なない限り、必ず来ますから。

冬の大安売り WSV

冬の大安売りは

“Winterschlussverkauf”

略して

“WSV”

と言います。

ドイツ人に”WSV”と言うだけで、

「えっ何処で?」

と反応を起こすほど。

わざわざ説明をする必要がないから、店頭にも赤字で

“WSV”

とだけ書かれています。

当然、日本人を含む外国人にはちんぷんかんぷん。

さらには、

「冬のバーゲンは1月の最後の週。」

と相場が決まっているので、

「何時から始まるの?」

という質問をする人がいないほど、当たり前の出来事。

「1月の終わりじゃ、もう冬に着れないじゃん!」

とおっしゃる方は、安くなる前に定価で買ってください。

冬のバーゲンは来年用に買うんです。

寒い冬はタイに移住しない限り、必ず来ますから。

不公平な競争阻止法 改正

ところがです!

2004年、不正競争防止法が改正されることに。

これにより大安売りの回数制限が解除され、さらには、

「大安売りは季節物に限る。」

という条項も消えました。

結果、文房具から車まで、大安売りが可能になりました。

それも1年を通して。

ところがです!

衣料関係業界にとって、1月と8月末の大バーゲンセールは、とても都合がいい。

そこで相変わらず、1月と8月には、”WSV” 、”SSV”として、バーゲンをやっています。(*1)

法律の改正後の変化と言えば、バーゲンの時期が少し早くなったくらいかな。

ドイツに観光に行かれる方は、8月中旬当たりを狙っていけば、デパートなどで”SSV”やってますよ!

注釈 – 夏と冬の大バーゲンセール

*1

2005年、”SSV”を目当てにお買い物に。

すると売り子のお姉さん、「今年から”SSV”はなくなったよ!」と言うんです。でもそのお姉さんの横には、”SSV”の大きな垂れ幕が。

正確を期すなら、「今年から法律で規定された”SSV”はなくなったよ!」と言うべきでした。

冒頭で述べた通り、”WSV” 、”SSV”は衣料品業界には必要なので、なくなることはありません。

-お買い物, ドイツの達人になる

執筆者:

nishi

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