
日本でも有名なサンタクロース。
もっとも
「輸入文化」
の為、
「いい加減な定説」
が広まっている。
今回はこれを修正するために、
「サンタクロースの起源」
について書きます。
夢を壊されたくない方はこれ以上、読まれませんように。
この記事の目次
ニコラオスの日

ドイツには祝日になっていない
「非公式な祝日」
が幾つかあります。
その最たるものが
“Nikolaustag”(聖ニコラオスの日)
です。
聖ニコラオスの日は12月6日。
平日です。
なのにドイツ人はこの日を
「心待ち」
にしています。
というのも、
という伝統があるからです。
この伝統は中世に誕生して、今日まで存続しています。
ドイツ人(の子供)にとっては、この日が
「本当のクリスマス」
なんです。
ニコラオスの日の起源
日本にはない習慣なので、私には
「ドイツ人が靴を玄関前に置いている意味」
がわかりませんでした。
そこで調べてみました。
この非公式な祝日の起源は、3世紀にアンタリア(現在のトルコ)で司教だったニコラオス。
「奇跡を起こした。」
として崇められているキリスト教の聖人です。
伝説によるとそのニコラオス、子供達を集めると、
「この1年、いい子で過ごしたかい?」
と尋ねたそうです。
子供がこれを
「はい!」
と答えたら、
「プレゼント」
を貰えたと語られています。
聖ニコラオスの日の誕生
これ基づき、聖ニコラオスの命日の12月6日には、
という慣習が広まったわけです。
もっともいつから、
「靴の中にお菓子を詰めるようになったのか?」
は不明。
でもクリスマスツリーのデコレーションに
「長靴」
のおもちゃを飾りますよね。
子供も馬鹿じゃない。
「長靴だったら、お菓子を一杯貰える!」
と考えて、ただの靴ではなく長靴を置くようになったんです。
クリスマスは12月6日だった!?
すなわち!
今では
「クリスマスに贈り物を贈る。」
となっていますが、実はこれは12月6日だったんです。
正確に言えば、12月5日の夜に靴を玄関の前に置けば、翌、12月6日にお菓子がもらえる!
というわけです。
今でもオランダやルクセンブルクでは、12月6日がプレゼントの日です。
ルターの反逆
すると当然、
という疑問がわきますよね。
これは宗教改革を起こしたルターの反逆です。
ルターは
「カトリック教会の聖ニコラオス」
が大人気だったのに、我慢できませんでした。
宗教改革を成功させるには、
「対抗策」
が必要だと判断。
そこで12月6日の
「贈り物の慣習」
を、勝手にクリスマス(12月25日)に移動したんです。
“Christkind”(クリストキント)の誕生
さらに!
ルターは
「聖ニコラオスの代わり」
として、
“Christkind”(クリストキント)
なるものを発案。
これは
- 子供のイエズス
- 羽の生えた天使
- 白装束女の子
が合体したものです。
この
と決めました。
残念ながら
「クリストキント案」
はフロップ。
名前としては残ってますが、ドイツ人もその正体をよく知らない。
ただ
「クリスマスに贈り物をする。」
だけは受け入れられて、今日に至ります。
すなわち!
その意味では
「ルターの反逆」
も、無駄ではなかったわけです。
サンタクロースの起源
「でも、まだサンタクロースが登場していないよ!」
という貴兄、ここからです。
アメリカに移住したオランダ人、
「聖ニコラオスの習慣」
を持ち込みました。
もっともオランダ人はニコラオスを
”Sinta Claus”
と呼びました。
さらに!
子供たちにプレゼントを配るニコラオスを
「そり」
に乗せたのもオランダ人の発案です。
そのオランダ人の
「シンタクロース」
が次第に
「サンタクロース」
と呼ばれるようになり、広まっていたんです。
サンタクロース 発案者はドイツ人?
とおっしゃる貴兄、ここからです。
60年代、ケーキはとっても高価な物。
デパートは
「これがたくさん売れれば、がっつり儲かる。」
と考え、
「クリスマスにはクリスマスケーキ!」
とやったんです。
クリスマスなんて異文化を知らない日本人は、
「世界中でクリスマスにはクリスマスケーキを食べてる!」
と信じたんです。
すなわち!
「世界広し」
とは言え、
鰻の販売不振に悩んで、
「土用の丑の日は鰻」
とやったのと同じです。
米国でも事情は似たり寄ったり。
事は遡る事19世紀、米国で生活していたドイツ人イラストレーターの
“Thomas Nast”
が現在広まっている
「サンタクロース像」
を考案。
これが大ヒット!
以来、聖ニコラオスはサンタクロースになり、
「フィンランドに住んでいる。」
などというまことしなやかな
「真っ赤な嘘」
が、平然と語られるように。
又、ドイツ人が今日でも
「サンタクロース」
と言わず、
「ニコラオス」
というのも、これが原因です。
サンタクロース コカ・コーラの功績

もっともトーマス ナストの
「サンタクロース像」
が成功した裏には、コカ・コーラの多大な功績があった。
当時、
冬になると売れ行きが激減。
「一年中、コカ・コーラを飲ませる手段はないものか?」
と考えた挙句、
トーマス ナストのサンタクロース
- 赤いはっぴを着て
- 頭に不思議な帽子をかぶり
- 白いひげをたくわえたおじいさん
が、コカ・コーラを配達する姿を宣伝に使用。
これが大成功。
お陰でコカ・コーラは一年中飲まれるようになり、サンタクロースと言えば、
「トーマス ナストのサンタクロース像」
が定着した。
ちょうど日本のケンタッキーフライドチキンが
「クリスマスにはケンタッキー」
で成功したのと同じ。
お陰で
皆さんがサンタクロースと聞いて思い浮かべるその姿、実は
「コカ・コーラの宣伝」
の賜物です。
どうです?
夢が壊れました?

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