今回取り上げるのは Paypal詐欺 。
そう、ドイツでまた登場した
「新手の詐欺」
です。
被害者が急増しているので、皆さんが被害に遭わないようにここでその手口を紹介します。
この記事の目次
Paypalとは?
日本では馴染ないですが、
“Paypal”(ペイパル、あるいはペイポール)
は支払いを仲介するシステムです。
ドイツでは
“Ebay”
での安全な支払い方法として有名に。
今ではネット上の決算で欠かせない支払い方法です。
この為、ドイツでネットでお買い物をするとこのPaypalは、ほぼ何処でも提供されています。
ただし!
アマゾンは例外。
Käuferschutz とは?
“Paypal”が一般に受け入れられた理由のひとつに、
“Käuferschutz”(購入者保護)
という仕組みがある。
もしネットで購入したものの、
- 品物が届かない
- 壊れた品が届いた
- 違う品が届いた
などのトラブルに際して購入者側は、”Käuferschutz”を申請する。
すると販売側が
「注文した品を送付した。」
事を証明できないと、必ず購入金額が戻ってくる。
あまりに簡単にお金が戻ってくるので、詐欺師が個人間の売買で利用するほどだ。
だから怪しいサイトでも”Paypal”での支払いが提供されていれば、安心して購入できる。
と思っていたのだが、
「”Käuferschutz”の抜け穴」
を利用した詐欺が登場した。
Paypal詐欺 被害者急増中!その手口とは?
Paypal詐欺の手口はこう。
”Ebay”で高価な品、例えばiPhoneを個人の販売者から購入します。
皆さん、不安なので支払い方法に”Käuferschutz”のあるPaypal払いを選択します。
実はこれが、詐欺師の狙い通り。
待っても、待っても、一向に購入した携帯電話が届きません。
「騙された!」
と”Ebay”に”Käuferschutz”を申請します。
すると数日後、
「販売側はちゃんと品を発送したので、あなたの購入者保護申請は却下されました。」
と連絡が来る。
詐欺師は一体、どんな手を使ったのだろう?
詐欺のからくり
そのからくりは、実に簡単で効果的。
購入者がPaypalに”Käuferschutz”を申請すると、
「品を送った証拠を送ってください。」
と販売者、この場合では詐欺師に連絡が来る。
すると詐欺師は詐欺仲間に送った際の
「偽の送付表」
をPaypalに送付。
するとPaypalは送付先の住所をチェックせず、
- 町の名前
- 郵便番号
が合っていると、
「確認しました。」
と詐欺師に軍配を上げるんである。
購入者が
「そんなバナナ!届いていない!」
と苦情を言うと、
「届いていない証拠を出してください。」
と言われる。
そんなもの、出せるわけがない。
こうして詐欺師はまんまと、お金を懐に入れることができる。
Paypal 購入者保護の欠陥
そう、このPaypal詐欺はPaypalのずさんな管理体制があってこそ成立する。
業績悪化に悩むPaypalは、従業員を次々にクビにした。
そして客からの問い合わせや購入者保護申請の処理は、AIに任せている。
そのAIのプログラミングでは、
「品の送付は、町の名前と郵便番号だけチェック」
となっている。
だから詐欺師は購入者の近隣で
「闇バイト」
を募集。
住所を借りると、そこに安い品を送る。
あとは
「苦情」
がきたら、送付表をpaypalに送るだけ。
Paypalが宛名や通りの名前を確認すれば、詐欺を防げるのに、
「個人情報保護の為」
と称して、規則を変えるそぶりを見せていない。
Paypal詐欺 を避けるには?
ではどうすればPaypal詐欺を避けることができるのだろう。
ほぼ無理です。
勿論、手の込んだ詐欺なので、30~40ユーロ程度の購入額では心配する必要はない。
そんな小口の金額では詐欺もペイしない。
しかし高額商品となると話は別。
個人間の売買で支払い方法にPaypalを選ぶのは要注意。