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Glyphosat – 除草剤 ランドアップの発癌性問題

投稿日:2018年3月22日 更新日:

農薬を散布するトラクター
発癌性?

理由は不明だが、ドイツ人は遺伝子操作をした農作物にアレルギー反応を起こす。口から泡をふきとばしながら、「癌を引き起こすことが証明されている。」と主張する。

しかし北米では遺伝子操作をされた農作物が40年以上も栽培されて食されているが、そのような例は報告されていない。ドイツ人の言う「証明されている。」というのは、「UFOに誘拐された。」程度の「証明」なので、あまり真面目に取らないようにしよう。

そのドイツ人が遺伝子操作と同じようにアレルギー反応を起こしているのがglyphosatという農薬だ。日本ではランドアップという名前で売られいているベストセラーの除草剤が、この glyphosat だ。日本では「家庭で使える安全な除草剤」として販売されているが、本当に安全なのか?

Glyphosat

この農薬は1950年代にスイスの化学者により始めて合成された薬品だが、その用途の研究が始まる前に化学者が働いていた会社が買収される。この会社を買収した会社が、まだ研究段階だった薬品のパテントをモンサントという米国の会社に売却する。モンサントはこの薬品を Glyphosat と命名、効果的な農薬を開発することに成功する。

この農薬は他の農薬と違い比較的短い期間で分解されるので、農地、農産物をを汚染しないで雑草を処理できる利点があり、農家には大いに好評で世界中で利用されるベストセラー商品になった。消費者にはグリフォザートという名前よりも、除草剤 ランドラップ と言ったほうがピンとくるだろう。

本来なら、「めでたし、めでたし」となる筈だったが、そうはならなかった。理由はこの農薬を販売している会社モンサント。モンサントは遺伝子操作をした農作物の種子、ハイブリット種子とも呼ばれる、を販売している大手。ドイツ人には悪魔のような存在だ。

その会社が販売する農薬は遺伝子操作と同じように危険に決まっている。ちょうど2017年に欧州におけるこの農薬の販売許可が切れる。今後もベストセラー商品を販売したいモンサントは販売許可を延長しようとしたが、ドイツ、オーストリアが反対した。そう、「glyphosat は癌を引き起こす。」いう理由だ。

除草剤 ランドアップ の発癌性問題

そこで「どっちが正しい。」という話になっているのだが、モンサントは研究機関にglyphosatの鑑定を依頼、この研究機関は長期使用にもかかわらず、人間、動物に悪影響は出ていないという鑑定を提出した。

すると反glyphosat団体は、「癌を引き起こす可能性有り。」という研究結果を引用した。とりわけドイツが反対しているのでEU委員会はドイツを無視して販売許可を出すわけにはいかず、決定は宙ぶらりんになっていた。

農産大臣の独断

この状態に我慢ならないのが、ドイツ経済史上最高額の買収金を払ってモンサントを買収したドイツを代表する薬品会社Beyerだ。同社のベストセラー商品が欲しくて大金を払ったのに、これが販売できないのでは商売あがったりだ。ここでバイヤー社は奥の手を使うことにした。

この農薬にはドイツにも賛成派がいて、その旗手が政権を担当している経済優先のCDU/CSUだ。運よく農産大臣にはCSUの政治家が納まっている。農薬の問題は環境省にも権限があり共同で決定をするのだが、この省にはSPDの大臣が納まっておりglyphosatの販売延長には難色を示している。バイヤーから農産大臣にどんな申し出があったのか不明だが、農産大臣は環境省に了解と取らずに勝手にドイツのOKを出してしまった。

信頼関係ぶち壊し

ドイツ政府からOKが出たので、EU委員会では即座にglyphosatの販売許可を5年間延長した。これを聞かされた環境大臣は、「メルケル首相がこれを許可したなら、連合政権の話し合いをする前に信頼関係をぶち壊した。」と怒りをぶちまけた。

ところがメルケル首相はこの件ではOKを出しておらず、「SPDと合意に達するまでこの件はご法度」になっていたと記者会見を開いて弁明した。どうもCSUの農産大臣が独自で、あるいはCSU党内で背中を押されて了解を出したようだ。大臣がそんな勝手な決定をすれば首になるものだが、メルケル首相の影響力が弱っている今、メルケル首相には記者会見で苦情を言うことしかできなかった。

glyphosat の販売許可の延長を受けて、反対派が過半数を占める国、ドイツやオーストリアでは国、あるいは州単位でこの農薬の使用を禁止する政令を出す方向で法令の調整に入っている。首相に事前に了解を取ることなくEU委員会に了解を出してしまった農相は党内でも孤立してしまい、これが最初で最後の大臣職となりそうだ。もっとも数年後、バイヤーの取締役員に就任していても不思議ではない。

編集後記


勝手にグリフォザートの販売を許可したシュミット農相は、案の定、新規政権では左遷された。これが同氏の最初で最後の大臣職だった。バイエルン州の片田舎で育った政治家が、中央政府で大臣の椅子に座ると、”Lachnummer”(笑いのネタ)になることが度々ある。バイエルン州内で経済基盤の強いフランケン地方の派閥が、「大臣の椅子をよこせ!」と要求するのが原因だ。

この要求を無視すると党内で強大なフランケン派閥を敵に回すので、ほぼ毎回、政権にはフランケン出身の政治家が大臣として納まっている。能力ではなくコネで大臣を任命するので、ちょくちょく面白い人物が大臣に付く。交通省、農相などはまさにそんな人物のいためにある省庁です。

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執筆者:

nishi

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