ドイツで半年続くロックダウン。
やっと出口が見えてきました!
先週は平均して2万ほどの新規感染者/日。
今週は1万6000人!
この調子で行けば、2週間後には日本の感染者数がドイツを超えそう。
(夜間)外出禁止令です。
若者が外出して、感染を広げる可能性を断ったのが良かった。(*1)
ポルトガル & チェコでも、変異体の蔓延を抑えることに成功した国は、何処でも外出禁止令が発令。
日本が
「自粛」
だけで変異体の蔓延を抑えられれば、世界初。
「日本モデル」
として世界の賞賛を受けるか、それとも?
興味津々~。
ドイツではコロナの感染者数が減少傾向にあるので、株価上昇?
いえいえ、そうは問屋がおろさないです。
【米】財務長官の一言が、イェレン ショック ショックを引き起こしました。
この記事の目次
イェレン ショック ショック ! 沈黙は金 語るは銀なり
5月5日の子供の日、イェレン ショック財務長官が、
「バブルを防ぐためには、金利が少し上がらないとね。」
と発言。
FRB(連邦銀行)総裁は、
「2023年末まで金利を上げない。」
と言っているので、オイオイ!
DAXは今年最大の下げ幅を記録!
株式市場にイェレン ショックが走った後、
「そういう意味ではなかった。」
と修正。
するとDAXは翌日、ほぼ損出を取り戻しました。
ドイツでは、
“Reden ist Silber, Schweigen ist Gold.”(語るは銀 沈黙は金なり)
と言います。
FRB総裁の経験もあるイェレン長官、発言する前に考えて欲しかった。
もっとも、
「あの発言は意図的な物だった。」
と主張する人も。
陰謀説家曰く、
「金利上昇への道作り」
を試みたと深読みする人も。
投資家はこうした事態でも、落ち着きを失わない
「平常心」
が必要です。(*2)
今週、その中で注目を浴びた銘柄を紹介していきます。
ルフトハンザ 会社史上初の100の目的地に就航!
新規感染者数が減ってくると、
「今年の夏は休暇に行けるぞ!」
と、ドイツ人はそわそわ。
その膨大な需要を満たすため、ルフトハンザは、
「夏は100を超える目的地に就航する!」
と発表。
ルフトハンザの企業史でも初の試みです。
1年以上、
「駐車中」
の飛行機を整備に出し、
「ホームオフィス中」
のパイロットをシミレーターに派遣。
株価も久しぶりに上昇。
株価上昇のカギ ワクチン接種数
ドイツでは平均して1日60万人がワクチン接種中。(*3)
1ヶ月で1800万人。
5月と6月合わせて3600万人。
4月末までに3500万人、国民の30%が接種済み。
6月末には、国民の60%が接種済みになる計算。(*4)
さらにはすでに3500万人が感染済。
すなわち国民の90%が抗体を持ってる!
これで行動の自由を取り戻せます!
マヨルカを含む、欧州内の旅行先がコロナ ホットスポットから外れ、
「2週間の隔離なしの休暇」
が可能に。
多分、ドイツ人の好きなトルコも渡航可能に。
ルフトハンザの株価は大きく上昇するぞ!
それまでじっと我慢の子。
ビルフィンガー 買収お流れ
かってはドイツ最大の建設会社。
歴代社長のミスマネージメントで、倒産寸前にまで落ち込んだビルフィンガー。
「6年振りの黒字達成!」
と喜んだらコロナ。
株価は40ユーロから12ユーロに。
「安いっ!」
と、おフランスのライバルが買収オファー。
今週、
「ビルフィンガー買収お流れ!」
が株式ニュースのヘッドラインを飾りました。
あらためて言うでもなく、株価は真っ逆さま。
ひ~。
これはまだイェレン ショック前。
イェレン ショックでどこまで落ちたか、怖くて見てません。
見ると夜寝れないので、
「見ません、勝つまでは!」
です。
フランス人はケチ
皆さん、おフランス人、どれだけコンタクトがありますか。
よく、
「ドイツ人はケチ」
と言いますが、フランス人は、
「ど」
が付くケチです。
フランス人がビルフィンガーに提示した買収額は、34ユーロ/株。
すでに株価33ユーロだったのに、それはないでしょ!
通常、買収額は売上額の10倍。
ビルフィンガーの売り上げは35億ユーロ。
フランス人の提示は15億ユーロ
売上額の半分以下!
それはないっしょ!
投資会社のオファーに期待
前の社長は、
「ビルフィンガーは売り物ではない!」
と、オファーを一蹴。
今の(女性)社長は、
「オファーが安すぎる!」
と、オファーを一蹴。
結果は同じだが、微妙に違う。(*5)
フランス人の買収オファーを蹴ったことで、
「投資会社からのおいしいオファー」
が届く事を期待。
少なくても38ユーロじゃないと、売らないよ!
特許一時停止?ワクチン株大暴落
知り合いのドイツ人、この4月に【独】ビオンテックと【独】キュアバック株に投資。
その後、株価急騰。
羨まし~。
と思ってたら、【米】バイデン大統領が、
「ワクチンの特許を一時、停止することに同意する。」
と声明。
EUも、
「いいね!」
と、賛同。(*6)
ビオンテックの株は一時、18%暴落。
キュアバックは最大10%。
パテント一時停止の可能性
医薬品のパテントは、WTOの条約で守られています。
そのパテントを一時停止するには、WTOのお偉いさんの
「全会一致」
が必要です。
これは難しい気がする。
私がビオンテックの社長なら、賄賂に弱いアジアかアフリカ出身のお偉いさんに、100万ドル寄付。
パナマの会社名義の口座にね。
使ったお金は、日本政府のワクチン追加注文の代金に上乗せ。
賄賂云々は横に置いても、ビンテックはこれまでず~っと赤字。
去年、初めての黒字!
でも投資が先行して、利益は微々たるもの。
なのにパテントを取りあげる?
そんな事をしたら、将来、新薬 & ワクチンの開発をする製薬会社がなくなるよ!(*7)
パテントの一時停止は、
「世界から貧困をなくす。」
並みの机上の空論です。
株価が落ちたら、底値で買ってもいいかも?
フォルクスヴァーゲン 利益7倍に!
今週、フォルクスヴァーゲンの業績発表がありました。
コロナ禍+チップ不足にも関わらず、去年の同時期比較で利益が7倍に!!
2021年の業績予想も上方修正。
すると株価は、下げました。
業績発表で、
「今後、チップ不足の深刻な影響が出るかもしれない。」
との言葉を入れたのがマズかった。
一瞬、
「買っちゃう?」
と、スケベ心が動きました。
これをやるとまたフライング。
買いません、修正が来るまでは!
来るかな?
注釈 – イェレン ショック ! 沈黙は金 語るは銀なり
*1
若者だけとは限りません。又、ドイツでは自粛を要請しても、誰も守りません。
*2
あのアドルフヒトラーは大の仕事嫌い。長年のボヘミアン生活で、決まった時間に起きて、働く習慣がない。緊急に決定しなくてはならないことも、先送り。
本人曰く、「人間が邪魔をしなければ、物事は自然に収まるところに収まる。」が、口癖。
「問題は、物事が期待した形とは違う形で収まることだった。」と、側近のシュペーアが回顧。
*3
日本は最高でも10万人/日。週末にはたったの3万人/日。
*4
1回接種者の数。2回接種者は1/3。
*5
会社売却に同意した社長には、大金の退職金が支払われます。有名なのはマネスマン買収。「マネスマンは売り物ではない!」と言っていた社長、1600万ユーロの退職金のオファーで売却に同意。
売却を認めた握手は、「黄金の握手」との異名を頂戴。もっともその後、背徳で訴えられました。
*6
メルケル首相に、「お前、何言ってる!?」と怒りをくらったフォン デア ライン委員長、「賛成できない。」と、180度転進。
*7
日本政府は去年、ワクチン開発を後押しする代わりに、アベノマスクに266億円支出。ドイツ政府は同時期、ビオンテックに400億円、キュアバック330億円資金援助。
税金を惜しげもなく投資した結果、生まれたコロナワクチン。ドイツ政府がそのパテントを無償で提供するなんて、有り得ません。