2022年夏、高騰する燃料費対策の一環として導入された9ユーロチケット。
「タダ同然で乗り放題!」
と大人気を博しました。
「後続版は?」
という市民の声に負け、政府は49ユーロチケットの導入を決定。
当然、
「いつから?」
と聞きたくなりますよね?
そこで今回は、49ユーロチケットについて詳しく紹介します。
この記事の目次
導入の目的
まずは49ユーロチケット導入の目的から。
このチケットは通勤電車のチケット料金を割り引いて、
「車ではなく、電車で通勤してもらう。」
という目的で導入される交通チケットです。
この為、
- IC(急行)
- ICE(特急)
などには使えません。
「でも私は特急で通勤しているよ!」
という方は、ご愁傷様。
でも、その場合は会社が払ってくれるでしょ!
皆までいえば、物価高への対抗策と、環境対策(二酸化炭素排出量の削減)も49ユーロチケット導入の意図に含まれます。
いつから?
皆さん、
と思われたと思います。
現在の予定では、2023年1月1日から導入される予定です。
ただし!
交通大臣が、
「1月1日から導入なんて、無理、無理。」
と横やり。
立派な交通大臣だわ。
最悪、3月1日に遅れる可能性もあり。
あまり早急に喜ぶのはやめたほうがいい。
Deutschlandticket 何ソレ?
右翼、もとい、右派の政治家が49ユーロチケットではなく、
「”Deutschlandticket”と呼ぶべきだ!」
と主張しています。
プーチンの戦争で、
「なんでロシアに経済制裁なんかするんだ!」
という東ドイツ市民と、
「民主主義への攻撃は、一致団結して助け合う!」
という良識のある市民が対立。
国が二分化しかねない危険な状態です。
きたるサッカーのワールドカップでドイツチームが活躍すれば、分断は解消されます。
が、エースが怪我をして出場不能。
「どうせ3試合で終わる。」
という予想も。
このため、
“Deutschlandticket”(ドイツチケット)
と呼んで
「愛国心を鼓舞しよう!」
という低俗な考えです。
が、市民は49ユーロチケットと呼んでます。
何処で買えるの?
次の皆さんの質問が、
というもっともな疑問。
皆さんの住んでいる街で、公共交通機関を運営している会社があります。
アウグスブルクならAVV。
ベルリンならVBB
デユッセルドルフならVRR
そのホームページで販売される予定です。
さらに!
現状ではデジタル式でのみ販売予定です。
すなわち!
携帯を持っていないと買えない!
やだな~。
どうやって買うの?
次の皆さんの質問が、
というもっともな疑問。
実はコレ、
“Abo”(サブスクリプション)
式で導入される予定です。
すなわち!
料金は毎月、月初めに口座から引き落とし!
でも、
「来月、日本に帰国します!」
という急な予定変更でも大丈夫!
毎月、アボを解約できます!
49ユーロチケット いつから?
ドイツらしく、49ユーロチケット導入時期で揉めています。
「誰が払う?」
という費用の問題で、2023年1月1日からの導入は完全になくなりました。
州は2023年4月1日からの導入を推奨。
交通大臣は、
「いや、5月1日からにしたい。」
と抵抗。
「ドイツ人が二人いれば、必ず議論になる。」
と言われるドイツ人の負けん気の強さも手伝って、未だに解決を見ず。
ただ最終的には州の意見が
「多勢に無勢」
で通りそうです。
導入日は5月1日に決定
最後まで
「誰がどれだけ費用を負担する。」
と中央政府と州政府が喧嘩腰で調整。
お陰で49ユーロチケット導入の法整備が遅れて、導入日は2023年5月1日に決まりました。
販売開始は4月3日を予定。
もっともドイツの事なので、
「販売日なのに買えないよ!」
ということが起きても、当たり前。
焦らず、買えるようになるまで待ちましょう。
現時点でも、
「デジタル版」
のみ発行される予定です。
私のように携帯電話を持ってない人間には、使えない、、。
「今すぐ、予約したい!」
とせっかちな方は、ドイツ鉄道のホームページで予約できます。
49ユーロチケット 延長決定
また費用でもめて、49ユーロチケット(別名 : ドイツチケット)の存続が危ぶまれていました。
最終的には州政府と中央政府が延長で合意。
これまで通り49ユーロでの存続が決定しました。
延長期間は2024年12月末まで。
今年、運よくドイツに行かれる方はラッキー。
来年からははっきり高くなりそうです。
49ユーロチケット改め 58ユーロチケット
中央政府と地方政府は
「2025年の49ユーロチケット」
について、長らく協議してきました。
電気料金や賃上げによるコストの上昇で、49ユーロチケットは赤字事業なんです。
しかし金欠の中央政府には、負担金を増やす余裕がない。
そこで州政府は赤字額を減らすため、一気に64ユーロへの値上げを主張。
すったもんだの末、2025年1月1日からは9ユーロ値上げで
「59ユーロチケット」
となる事で同意しました。
解約トラブル
2025年から値上がりが決まった49ユーロチケット、上述の通り
「サブスク式」
での使用です。
しかし、そのサブスクの解約でトラブルが報告されています。
簡単に言うと、
「ドイツ鉄道」
に49ユーロチケットを解約届けをするも、解約されないで引き続き料金が引き落とされるというものです。
ひどいケースでは、
「49ユーロチケット代金が、17回も引き落とされた。」
というケースまで。
原因は言わずもがな、ドイツ鉄道のミス。
ほぼ故意ですな。
この為、49ユーロチケットはお住まいになる自治体の交通機関で買った方がいいです。
ドイツ鉄道は避けましょう。