ドイツの政治 ドイツの最新情報

49ユーロチケット がやってくる!いつから?

投稿日:2022年11月7日 更新日:

2022年夏、高騰する燃料費対策の一環として導入された9ユーロチケット。

「タダ同然で乗り放題!」

と大人気を博しました。

「後続版は?」

という市民の声に負け、政府は49ユーロチケットの導入を決定。

当然、

「いつから?」

と聞きたくなりますよね?

そこで今回は、49ユーロチケットについて詳しく紹介します。

導入の目的

まずは49ユーロチケット導入の目的から。

このチケットは通勤電車のチケット料金を割り引いて、

「車ではなく、電車で通勤してもらう。」

という目的で導入される交通チケットです。

この為、

  • IC(急行)
  • ICE(特急)

などには使えません。

「でも私は特急で通勤しているよ!」

という方には、ご愁傷様。

でも、その場合は、会社が払ってくれるでしょ!

皆までいえば、物価高への対抗策と、環境対策(二酸化炭素排出量の削減)も49ユーロチケット導入の意図に含まれます。

いつから?

皆さん、

質問
いつから49ユーロチケットが導入されるの?

 

と思われたと思います。

現在の予定では、2023年1月1日から導入される予定です。

ただし!

交通大臣が、

「1月1日から導入なんて、無理、無理。」

と横やり。

立派な交通大臣だわ。

最悪、3月1日に遅れる可能性もあり。

あまり早急に喜ぶのはやめたほうがいい。

Deutschlandticket 何ソレ?

Deutschlandticket 何ソレ?

右翼、もとい、右派の政治家が49ユーロチケットではなく、

「”Deutschlandticket”と呼ぶべきだ!」

と主張しています。

プーチンの戦争で、

「なんでロシアに経済制裁なんかするんだ!」

という東ドイツ市民と、

「民主主義への攻撃は、一致団結して助け合う!」

という良識のある市民が対立。

国が二分化しかねない危険な状態です。

きたるサッカーのワールドカップでドイツチームが活躍すれば、分断は解消されます。

が、エースが怪我をして出場不能。

「どうせ3試合で終わる。」

という予想も。

このため、

“Deutschlandticket”(ドイツチケット)

と呼んで

「愛国心を鼓舞しよう!」

という低俗な考えです。

が、市民は49ユーロチケットと呼んでます。

何処で買えるの?

次の皆さんの質問が、

質問
どこで買えるの?

 

というもっともな疑問。

皆さんの住んでいる街で、公共交通機関を運営している会社があります。

アウグスブルクならAVV。

参照 : AVV

 

ベルリンならVBB

参照 : VBB

 

デユッセルドルフならVRR

参照 : VRR

 

そのホームページで販売される予定です。

さらに!

現状ではデジタル式でのみ販売予定です。

すなわち!

携帯を持っていないと買えない!

やだな~。

どうやって買うの?

次の皆さんの質問が、

質問
どうやって買うの?

 

というもっともな疑問。

実はコレ、

“Abo”(サブスクリプション)

式で導入される予定です。

すなわち!

料金は毎月、月初めに口座から引き落とし!

でも、

「来月、日本に帰国します!」

という急な予定変更でも大丈夫!

毎月、アボを解約できます!

49ユーロチケット 導入が遅れた理由

49ユーロチケットが、

「1月1日から導入されるかどうか、わからない!」

という事情は、財務大臣のリントナー氏のお陰です。

氏は国民の、

「ただでくれ!」

という気概を

“Gratismentalität”(ただで頂戴文化)

と呼んで公然と批判。

9ユーロチケットの後続版の導入に反対してました。

そもそも49ユーロチケットは

「30億ユーロかかる。」

という赤字事業なんです。

日本なら赤字国債を発行して一件落着。

が、リントナー財務大臣は2023年から

「黒字財政復活」

を目指していたので、金のかかる物には反対していたんです。

批判

49ユーロチケット導入への批判も、少なからずあります。

労働組合団体から、

「49ユーロなんて高過ぎる!」

という非難が出ています。

労働団体は、

「29ユーロチケットを!」

と要求しています。

これが3ヶ月程度の政策なら、それもあり。

が、恒久的な政策なら、ある程度採算が取れないと長続きしません。

個人的には49ユーロでも十分安い!

と思います。

だってアウグスブルクで定期券を買うと、一番安い中心部だけでも50.70ユーロ。

ちょっと郊外に住むと、97.50ユーロ。

これが49ユーロで済めば、嬉しいよね~。

おまけにアウグスブルクだけじゃなく、ミュンヘンに行っても使えるので大いに便利。

49ユーロチケット 2023年4月1日から?

ドイツらしく、49ユーロチケット導入の時期で揉めています。

費用の問題で、2023年1月1日からの導入は完全になくなりました。

実際に電車やバスを運行する会社に払う金を節約するため、州は、2023年4月1日からの導入を推奨。

交通大臣は、

「いや、5月1日からにしたい。」

と抵抗。

「ドイツ人が二人いれば、必ず議論になる。」

と言われるドイツ人の負けん気の強さも手伝って、未だに解決を見ず。

ただ最終的には州の意見が

「多勢に無勢」

で通りそうです。

導入日は5月1日に決定

最後まで

「誰がどれだけ費用を負担する。」

と中央政府と州政府が喧嘩腰で調整。

お陰で49ユーロチケット導入の法整備が遅れて、導入日は2023年5月1日に決まりました。

販売開始は4月3日を予定。

もっともドイツの事なので、

「販売日なのに買えないよ!」

ということが起きても、当たり前。

焦らず、買えるようになるまで待ちましょう。

現時点でも、

「デジタル版」

のみ発行される予定です。

私のように携帯電話を持ってない人間には、使えない、、。

「今すぐ、予約したい!」

とせっかちな方は、ドイツ鉄道のホームページで予約できます。

49ユーロチケット 延長決定

49ユーロチケット(別名 : ドイツチケット)の存続が危ぶまれていましたが、州政府と中央政府が合意。

これまで通り49ユーロでの存続が決定しました。

延長期間は2024年12月末まで。

今年、運よくドイツに行かれる方はラッキー。

来年からははっきり高くなりそうです。

-ドイツの政治, ドイツの最新情報

執筆者:

nishi

コメントを残す

アーカイブ