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日米関税交渉 日本に勝ち目はあるの?

投稿日:2025年5月10日 更新日:

日米関税交渉 日本に勝ち目はあるの?

今回のテーマは日米関税交渉。

この交渉に

「日本経済の行く末」

がかかっている。

でも、日本人は交渉下手で有名。

先の日米通商交渉では日本はその才能を

「遺憾なく発揮」

して交渉破綻。

挙句の果が、パールハーバーだ。

今度は大丈夫なの?

日米関税交渉

トランプ関税(相互関税)導入で、日本経済のカラータイマーが点滅。

早急に手を打たなければ!

ここで日本は中国やEUからの

「一緒に抵抗しよう!」

というお誘いを断って、単独交渉を選ぶ。

皆まで言えば先陣を切って

「真っ先に」

米国との関税交渉を開始。

これを日本のメデイアは、

「日本が特別扱いされた!」

と絶賛。

なんでも、

「最初に交渉することで、先例に束縛されず交渉できる。」

という。

これが

「大きな勘違い」

だった。

日本を最初の交渉相手にする理由

島国の人間は

「自分の視点」

でしか物が見えない。

だから

「最初に交渉をすることの利点は、、」

と考える。

一度視点を置き換えて、

何故、米国は日本を最初の交渉相手に選んだのか?

 

考えて欲しい。

ヒント。

お世継ぎの初陣は

「絶対に勝てる相手」

を選ぶもの。

そう、米国は

「最初の交渉相手が日本だと、楽に勝てて今後の交渉に弾みがつく!」

と考えて、日本を選んだんです。

なのに、

「特別扱いをされた!」

と喜ぶ日本人。

まあ、特別扱いに違いはないでけどね、、。

交渉下手の日本人

それでも日本人が

「交渉上手」

なら何も心配要らない。

しかし

日本人は世界に例をみない交渉下手。

 

これを象徴するのが、安倍政権時に可能になった

「装備品の海外輸出」

だ。

10年以上かけて売れたのは、

「フィリピンへの地上警戒管制レーダー納入」

という輝かしい例外だけ。

 

そう、日本人は全く交渉ができないんである。

具体例

かってドイツの旅行代理店で働いたとき、

「何故、日本人は交渉下手なのか」

を体験できた。

当時、私はドイツから日本に団体旅行を送っていた。

その団体の地上手配を

「ウチに回してほしい。」

と、日本の旅行会社からの

「営業交渉」

を受けたことがある。

営業に来られた日本人は、

「どうか当社をお願いします。」

と菓子折りを出してきた。

これで

「じゃ、貴社にお願いします。」

となるとでも思っているのだろうか?

仕事が欲しいなら、

「他社さんより10%安くしますよ。」

と言うなら、試してみる価値はある。

あるいは、ドイツ風に

「今度、あなたが帰国される際には当社で勉強させていただきます。」

と賄賂をちらつけてもいい。

それすらなく、

「お願いします。」

だけ。

これで仕事が取れると思ってるのだろうか?

あまりにも下手な交渉に言葉が出てこなかった。

日米関税交渉 手の内を明かす日本の政治家

戦争でも日米関税交渉でも、

「手の内」

は交渉まで明かさないものだ。

質問
そんなことが言われなくても、誰でもしっている!?

 

誰でも?

石破首相はトランプ関税発表後、

「報復関税は課さない。」

と手の内を明かした。

なんという

「交渉のド素人」

だろう。

トランプ政権がこれを聞けば、

報復関税がないなら、なんで日本に譲歩する必要がある?

 

と考える。

案の定、米国側は

「25%の自動車関税は交渉のテーマにならない。」

と通達してきた。

 

当たり前だ。

すると日本側は、

「日米には深い溝がある。」

とまるで日米通商交渉と同じセリフ。

日米関税交渉 二転三転の財務大臣

日本人の交渉下手を示すもうひとつの

「お手本」

が財務大臣の発言だ。

財務大臣は日米関税交渉の

「奥の手」

について記者団から、

「米国債の売却も交渉手段となり得るか?」

との問いに、

「一切ない。」

と回答。

そう、交渉前にまた

「ズボンを降ろして」

手の内を明かしてしまったのだ。

記者に

「交渉前にこちらの手の内を全部明かしていいのか?」

と聞かれると、

「米国債売却は交渉カード。」

と180度転換。

これが海外で、

「日本の財務大臣が報復措置を指示!」

と報道されると、

「日米関税交渉で米国債を交渉カードとして使用することはない。」

とまた180度転換。

この大臣、コロナ禍では厚生大臣だった。

その際、

「コロナに感染しても、2~2日は自宅待機!」

と国民に呼びかけた。

結果、呼吸困難で国民がバタバタ死ぬと、

「誤解された方がいる。」

と責任をつっぱねた。

こんな人物が日本の大臣なのだ。

交渉下手云々の前に情けない。

こんな人物に投票する岡山県民の理性が疑われる。

日米関税交渉 やる気のない交渉団

日米関税交渉で石破首相が交渉団長に任命したのは、

「同じ山陰出身」

の赤沢経済再生相。

氏が最初の交渉に向かう際、何を言ったか覚えてますか?

そう

「最初は話を聞くだけ」

と、のたまった。

米国側から要求を突き付けられるだけなら、

「交渉」

ではなく、

「口述筆記」

です。

あまつさえ

「トランプの必勝キャップ」

を自ら被っての記念写真。

これでは日米関税交渉ではなく、植民地政策だ。

交渉カードなくして交渉なし

欧米で交渉するには交渉カードが必修です。

 

これを理解しないのは、世界広しといえど日本人だけ。

だから菓子折り持参で

「お願いします。」

でなんとかなると思っている。

あるいは日本政府のように、報復措置をすべて否定して、

「ズボンを降ろして」

交渉に臨んでいる。

交渉下手ならせめて、

  1. EUなど自由諸国と一緒に交渉する
  2. せめて韓国と一緒に交渉する
  3. 同じ環境にある他国が、交渉結果をまとめるまで待つ
  4. 交渉カード(報復措置)を準備する

など、幾らでも打つ手があった。

なのに日本政府はこれからのカードをすべて放棄。

挙句の果てが

「合意できない。」

と赤沢経済再生相。

合意できなくて困るのは日本企業なのに、これを全くわかってない。

日米関税交渉 小村寿太郎に学べ

「日本人は交渉下手」

と書きましたが、交渉がうまかった日本人もいる。

それが小村寿太郎だ。

 

日露戦争を交渉で

「日本の勝利」

に変えた交渉の達人だ。

当時、1年も続く戦争で国庫はからっぽ。

日本軍は西欧に借金して戦争をしていた。

軍の状態はもっとひどく

「戦闘継続になったら、打つ玉がなく絶対に負ける!」

という絶体絶命の状態。

日本政府は小村に、

「賠償金は要らないから、なんとしても講和条約を!」

と打診。

ここで小村はロシアの代表団を

「戦闘継続」

で脅して領土割譲を呑ませた。

繰り返します。

交渉巧みな小村だって、

「戦闘継続」

という交渉カードを切って、講和条約を獲得したんです。

今の日本政府に何か交渉カードあります?

また無条件降伏になりそうな予感が、、、

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執筆者:

nishi

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