1ヶ月前に、
「8月に株価の修正が来る確率大なり。」
と書きました。
今週になって、株式市場で嵐の前兆が増えてきました。
8月は伝統的に、株価の下落する時期でもあります。
余程の事がない限り、株を新たに買うのはご用心。
「あっ、もう嵐が去った?」
と株を買うと、実は本当の嵐はこれからやってきて、
「超~ブル~」
になります。
この記事の目次
嵐の前兆増える 資産を安全なシェルターに移動せよ!
DAX、木曜日に一時2%も下げました。
「あ、これはあかん。」
と不安な思いを抱えて就寝。
今朝見ると、1.25%のマイナス。
15時を過ぎてかなり回復してます。
ドイツで15時以降に株価が上昇に転じる理由はただひとつ!
米国市場での回復です。
本当かな?
ダウを見てみると、
オープニングで大きく下げてから、急上昇。
黒字一歩手前まで回復。
これがDAXを救いました。
テーパリングの開始は2021年?
株価を大きく下げた原因は、FRBの会議議事録の公表だと言われています。
ここで金融緩和からの脱却(テーパリング)が議題にあがり、2021年内の実施を要求する声も少なくない。
投資家は、
「テーパリングの発表は年末、開始は2022年から。」
と楽観していたので、不安にさせました。
これに中国政府のさらなる規制強化、鉄鋼製造量の減産命令、止まらないコロナ感染増加、トヨタの
「9月は36%減産」
など、悪いニュースが集中。
大きく株価を下げました。
金曜日はリカバリーしそうですが、これで終わりじゃない!
来月のFRBの金融政策決定に備えて、資金を安全なシェルターに移動させておきましょう。
FRBがテーパリングを発表すると、株価が6~10%下落します。
本当に発表があれば、大荒れになります。
その後、ぐっと安くなった株を買い直せます(*1)。
今週は木曜日の調整で大きく株価が変動した銘柄を紹介します。
でもまずは先週の投資の結果報告から。
電池メーカー Varta 株下落後のリカバリーなるか?
先週、電池メーカーのVarta株、大きく下げました。
本当は赤字銘柄の
「買い足し」
に使う予定の
「虎の子」
をヴァルタ株にリカバリーに賭けて投資。
緊張の月曜日、株価は、
目一杯下げました。
最高でさらに10%も。
ひ~。
超~ブル~。
よっく考えたら、
という大原則がある事を、
「欲に目がくらみ」
忘れていました(*2)。
自業自得ですな。
幸い、今回も3日目に回復。
1週間チャートで見ると、
ほぼ買値まで戻しました。
銀行手数料を考えると、
「イーブン」
は、136.50。
黒字になったら売って、
「クラッシュ」
に備えます。
なるかな?
電力会社 RWE 株リバイバル
2か月前に購入した電力会社 RWEの株。
1ヶ月後にドイツ西部で発生した大洪水で被害大。
株価も二桁を超えるマイナスで超~ブル~。
その後、
「2021年度の業績目標を上方修正」
するも、株価はマイナスに転じるなど、全然いい所がなかった銘柄。
ところが今週、まるで彗星のようになリバイバル!
1週間チャートでご覧あれ!
他の銘柄ががっくり逝っている週に、5%以上も上昇。
戦術予備を確保!
木曜日、RWE株、売れました。
一時は、
「もっとひどくなる前に、赤字で手放すか?」
と思ってた銘柄で意外な黒字。
これで戦術予備が少し確保できました。
あとはヴァルタ株を売れば、
「クラッシュの準備はできている!」
です。
VW 200ユーロを割り込む!
以前ここで、
「VW株は200ユーロを割ったら買い!」
と書きました。
が、それはトヨタが減産を発表する前。
あのトヨタが
「40%の減産」(*3)
を強いられるなら、ドイツ勢も
「一人だけ抜け駆け」
はできません。
案の定、VWも半導体不足で製造ラインのストップを発表。
株価はあっさり、200ユーロを割り込みました。
ここで止まればいいが、可能性薄。
190ユーロも割り込むと、次の抵抗線は175ユーロ。
半導体不足は来年まで改善しないので、175ユーロ近辺まで待った方がいいです。
ポルシェ SE 80ユーロの戦い
今週は紹介する銘柄が少ないので、これまで紹介できなかった銘柄を紹介。
それはポルシェです。
本社はシュトゥトガルト。
てっきり
「車のポルシェでしょ。」
と早合点してる人が少なくない。
ホームページにポルシェの写真も載ってるしね。
違います。
ポルシェはVWに買収されました。
実はポルシェは、そのVWの大株主なんです。
ポルシェ SEは、そのポルシェの財産を管理する投資会社。
日本で言えばソフトバンク G みたいなもの。
平たく言えばポルシェSEは、
「これまで働いたことがない。」
というポルシェ一族の生活を可能にするために、存在している会社。
なので配当金はVWよりもいいです。
株価の動きは、ほぼVWの株価に連動しています。
ただ、こちらのほうが配当率がいい。
今回の
「トヨタ ショック」
で大きく下げました。
1週間チャートでご覧あれ。
ちょうど80ユーロが抵抗線(*4)。
これを割ると、75ユーロ近辺まで真っ逆さま。
もし75ユーロ近辺まで来ると買い!
配当金はVW株とほぼ変わらない3.43ユーロ。
でも株価は半分以下。
今、密かに狙っている銘柄です。
鉄鋼販売店 Klöckner 中国の規制の影響を受ける
中国政府の
「鉄鋼の生産量を下げろ。」
という命令は鉄鋼はおろか、鉄鉱石の価格まで大きく下落させました。
ここで
「優良株」
として紹介していた鉄鋼販売店 Klöckner もその余波をモロに受けました。
先月、最高値の13ユーロに達してから15%の下落。
Vartaに比べたらまだかわいいけど。
10ユーロ台になったら、お買い時。
BASF 二度の業績上方修正で株価は、、
「半導体不足が長引きそうなので、車業界は避けたい。」
という貴兄にお勧めしたいのが、世界最大のケミカルカンパニー BASF。
業績改善が著しく、今年、すでに二度も業績を上方修正。
アナリストも、
「株価目標112ユーロ!」
とべた褒め。
なのに株価は、
下がる一方。
配当銘柄です。
配当率はほぼ6%。
64ユーロが抵抗線。
これを割ると、60ユーロまで落ちます。
ここまで落ちたら、買い!
私だったら、59.95ユーロで買い注文出しておくね!
来週が正念場
「金曜日に株価は少し回復する。」
と思っていましたが、下げました。
むむ、これはマズイぞ。
来週の月曜日、あるいは、
「リカバリーの火曜日」
でも回復しないなら、
「修正の始まり。」
です。
まだヴァルタ株売ってないのに~。
やっぱり先週買ったのは心配。
皆さんは同じ失敗を犯されませんように!!
注釈
*1 ある投資家は「クラッシュの際に現金があるのは、腹が減ってレストランに向かっているときのように素敵。」と言ってます。
*2 ドイツ人は、”Gier frisst Hirn.”(欲が脳を食う。)と言います。
*3 欧米では36%ではなく、四捨五入して40%と報道されています。
*4 200日平均線です。