投資 雨にも負けず

Novo Nordisk Tournaround に賭けてみた

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Novo Nordisk Tournaround に賭けてみた

今回は Novo Nordisk という会社を紹介します。

まだ去年は欧州で

「最も価値のある会社」

でした。

が、ドイツのSAPに抜かれました。

以来、株価は低迷中。

Turnaround(復活)すると儲けは半端なくデカイ!

復活すればね、、

会社の誕生史

会社の成り立ちには、

「日本のメデイア」

が喜ぶ裏話があります。

話は1920年代まで遡ります。

当時、コペンハーゲン大学の教授だった

“August Krogh”(アウグスト クロー)

が、ノーベル賞を獲得します。

参照 : August Krogh

 

「笑いが止まらないんじゃない?」

と思いますよね。

ところが手放しに喜べる状況じゃなかったんです。

というのも奥さんが、糖尿病を発病したんです。

当時は

「死の病」

です。

たまたまその時(1922年)、

「トロントで科学者がインシュリンの精製に成功。!」

という記事を読み、クローは奥さんと船に乗って大西洋を横断、カナダまで行って研究所を訪問します。

クローには商売の才能もあったようで、

「北欧でインシュリンを精製する権利」

を取得します。

まあ、パテントみたいなもんです。

Novo Nordisk 誕生

クローは帰国後、糖尿病の専門家と共に

“Nordisk”(ノルデイスク)

という会社を設立します。

すでに1923年、最初の糖尿病患者にインシュリン治療が施されます。

ここで働いていた社員が

「俺たちも儲けたい!」

と独立して作った会社が

“Novo”(ノヴォ)

です。

以来、この両者が糖尿病患者向けのインシュリンの精製に携わってきました。

1989年、この両者が合併して

“Novo Nordisk”

という会社が誕生したんです。

痩せる薬の発明

かってからインシュリンを打っている糖尿病患者、あるいは治療する医師の間では、

「糖尿病患者は太らない。」

が定説でした。

インシュリンを打つと満腹感が現れて太らない、あるいはすでに太っていれば痩せるんです。

「これを利用して痩せる薬を作れないか?」

と、Novo Nordisk内で研究が始まります。

が、何年経っても薬の開発に至らず。

うなぎのぼりの開発費に悲鳴を上げ、

「もう研究を辞める!」

と会社は決断します。

が、研究チームの女性スタッフは会社命令を無視。

研究を続けると2017年に

“Semaglutid”

俗に言う

“GP1-RA”

の名前で知られる

「痩せる薬」

の開発に成功します。

Novo Nordisk 欧州で最も価値のある会社

以来、Novo Nordiskは快進撃。

質問
何で?

 

だって肥満なんて、21世紀の社会病。

何処の社会も肥満による健康被害に悩んでます。

そんな

「社会病」

を直す薬を開発したんですよ!

「馬鹿に付ける薬」

に次ぐ大発明です。

言わもがな、会社はぼろ儲け。

2024年の会社の資産価値はなんと570億ドル。

この額はデンマークのGDPをうわまります。

まさにイケイケどんどん!

ヴィトン(LVMH)を抜いて、欧州で一番価値のある会社に君臨します。

王座から転げ落ちる

ところがです。

米国の製薬会社、

”Eli Lilly”

が同じく痩せる薬の開発に成功したんです。

参照 : nzz.ch

 

加えてNovo Nordiskの次のブロックバスター

「痩せる薬の錠剤版」

の臨床結果が、期待を裏切ります。

挙句の果てには、世界一の肥満大国で、認可されていない痩せる薬が出回ります。

以来、売り上げ減。

株価は

「嘘!」

のように下がる一方です。

株価推移

参照 : google.com

Novo Nordisk Tournaround に賭けてみた

かっては

「欲しいけど、高くて手が出ない。」

という高嶺の花。

それが

半額以下で買えるよ!

 

と聞くと、無視できないのが

「落穂拾い投資家」

の悩みどころ。

4月の

トランプショック

の際、Novo Nordisk 株買っちゃいました。

  1. かっての最高値は無理だとしても、100ドルくらいまでは戻すんじゃない?
  2. すぐに復活は無理でも配当金が3%(*)出るから、現金を持ってるよりマシ

と期待して。

あれから2ヶ月半。

どうなったと思います?

novo nordsik 株価

なんと19%のプラス!

7767ユーロ(ざっと127万円)の含み益です!

Novo Nordisk に限らないですが、

ボコボコに落ちた株、いずれは底値に達して上昇に転じます!

 

上昇に転じると儲けが

「デカイ!」

のがこの投資の魅力。

ただし!

この投資術、しばらく赤字が続きます。

Novo Nordiskも最初の2ヶ月はほぼマイナス圏での推移。

大きくプラスに転じのはつい最近。

「含み損」

を我慢できない人には向いていない。

又、株価が復活する前に倒産するケースもあるので、

倒産しない大型銘柄を選ぶのがコツ。

 

* 注釈

今、株価が戻っているので、今買うと2.2%の配当率。

私の買値だとおよそ2.7%の配当率です。

配当金は3月と8月の2回に分けて支払われるので、しばし我慢。

利回りはそれほど高くはない。

でも、医薬品メーカーとしては高配当です。

武田薬品には勝てないけどね。

-投資, 雨にも負けず

執筆者:

nishi

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