最近では癌治療も進歩と遂げ、特定の種類の癌では、かなり高い生存率を誇っている。最近はとりわけT細胞を使用した治療法が注目されているが、治療費がべらぼうに高い。高額治療は保険の対象外となる日本の保険システムでは、その恩恵にあずかれる人は皆無だろう。
ところがそんな高価な治療法に頼らずしても、信じられないほど安価な方法で癌を治す方法が、癌細胞の研究をしていた学者から報道された。
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安すぎる癌特効薬発見?
ウルム大学の化学者が、さまざまな薬物(麻薬)が癌細胞に及ばす効果を研究していた。研究の一環で合成麻薬の(メタドン)をがん細胞に加えると、癌細胞が壊滅してしまった。「きっと何かの間違い。」と同じ実験を繰り替えしたが、やはり同じ結果になってしまう。
理由は不明だが、メタドンはがん細胞を破壊する効果があると感じた化学者はメタドンの量を加減して、どの程度の量であれば、がん細胞を死滅させることができるのか突き止めた。この量を人体に投与して、研究と同じ結果が出るか、それとも別の結果が出るか、みてみることにした。というのも大学病院には脳腫瘍で手術が不可能な患者が通院しており、残り数ヶ月~1年の余命と診断されていたからだ。
余命宣告を受けた患者で実験
そもそもメタドンは(ドイツでは)癌患者の苦痛を和らげる処方として実用されていたので、法律上、何も問題もなかった。学者は患者の了解を取った上で、患者にメタドンを与えてみた。
するとこれまでは”Chemotherapie”(放射線治療)に対して効き目を見せなかった腫瘍が、みるみる小さくなっていった。中には腫瘍がほとんど姿を消したので病院を退院、ほぼこれまで通りの生活に戻る患者まで出てきた。
メタドンの人体実験で確かな効果を確認した化学者は、がん患者を対象にした正式な臨床実験をするように申請したが、大学はこれを拒否した。というのも癌に効果があることがわかっている治療薬、”Avastin”は2万5千ユーロ(およそ300万円)もする。
メタドンなら街角の薬剤師が混ぜることができて、3か月分の「お薬代」が30ユーロで済む。30ユーロで効く癌の特効薬なんぞ見つかってしまうと、製薬会社には大赤字だ。製薬会社からお金(研究費)をもらっている大学は、「そんな薬が見つかった日には、研究費を削られる。」と、臨床実験を認めなかった。これがもう10年近くも昔の話だ。
Hospizでメタドン投与
ドイツには癌末期の患者が威厳のある最後を迎えることができるように、”Hospiz”という施設がある。ここで死を待つ患者を診察していた医者が、痛みを和らげる目的でがん患者にメタドンを処方した。
すると不思議なことに患者の余命が、他のメタドンを処方してない”Hospiz”よりも、はっきりと伸びることに気がついた。他の”Hospiz”で働く医師との意見交換の末、メタドンは癌治療に効果があると確信、以降、自身の診療所にやってくる癌患者にはメタドンを処方した。
もっとも癌の特効薬としてではなく、痛み止めとしてだ。ドイツでは(世界中でも同じ)まだメタドンが癌に及ぼす臨床実験がなく、薬として認めてられていない。だから痛み止めとして処方することになる。
この医師はメタドンががん治療に効果があることを健康保険に報告、臨床実験をするように薦めたが全く相手にされなかった。国民健康保険にとってメタドンは薬物中毒者に与える代用の安い薬物としか考えておらず、その薬物を癌治療に用いるべきだと主張する頭のおかしい医師が、医師試験に合格したことを疑った。
メタドン治療で完治した例
ここでもメタドンを使用した癌治療は、闇に葬られた。ところがネットが発達した今、完全に闇に葬ることはできなかった。この医師の噂を聞いたがん患者は、ドイツ中からこの診療所に押し寄せた。
その中に、「余命数ヶ月」と診断された女性が居た。放射線治療をしたのに効果がでなかったのだ。そこで必死になってネットで代わりになる治療を検索して、メタドンを使った治療を読むことになった。この診療所でメタドンを処方してもらい、再び放射線治療を始めると、これまでは変化のなかった腫瘍がみるみるうちに縮小して、数ヶ月には黒い影を残すだけとなった。
この女性がテレビのドキュメンタリーに出演した。かかりつけの大学病院の医師の診断ではとっくに死んでいる筈なのに、元気にスポーツジムに通っている姿が報道された。
薬剤ロビーの抵抗
このドキュメンタリーに出演した上述の化学者は、「がん細胞は抵抗力が高く、放射線治療をしても薬剤を受け付けないことがある。しかしメタドン治療を同時に施すと、癌細胞は薬剤に対しての抵抗を失い、放射線治療が効果を発することがわかった。」と発言した。お陰で上述の医師とこの化学者は、一晩にしてがん患者のヒーローとなった。
ところが製薬会社が黙って数億の儲けになる機会を逃す筈もない。癌治療で権威のあるハイデルベルク大学の教授を使って、「そんな臨床実験もされてない、あやしげな治療に希望をいだくべきではない。患者が副作用に悩むだけだ」。と主張した。
臨床実験
化学者が研究しているウルム大学さえ、「メタドンは癌の治療薬薬でなない。その効果も確認されてない。」とネガテイブキャンペーンに加わった。ところががん患者その家族からの反響は絶大で、医学会はこれを無視できなかった。やむなくベルリンのシャリテー病院にて第一回目の臨床実験が27人の被験者に対しておこなわれた。
この実験では心配されていたメタドンの副作用を確かめるのが目的だったが、ハイデルベルク大学病院の教授が示唆していたような毒物による健康障害、極度の発汗、あるいは心臓への負担などの副作用は現れなかった。
この実験から、「メタドンを与えても、メタドンを与えられなかったコントロールグループと大差がない。」という結果がでた。ただし被験者の数が少ないので、「一般的な副作用の有無はまだ確定してない。」という注意はあったが。
本来は被験者の数を増やして引き続き副作用の検査、そして人体への投与となる筈だが、医学会からの抵抗が大きく、臨床実験は全く進んでいない。それどころか患者から取り出した脳腫瘍にメタドンと癌治療剤を与えても、メタドンにより効き目が増加される効果が見られなかったという報告も出ている。
参照元 : Daz Online
これに対してウルム大学の学者は実験の方法が間違っており、彼女が指示している方法で実験をすべきだと反論している。ドイツ癌協会はこの学者が出した実験を拒否しており、未だに、そして近い将来も頼りになる臨床実験は行なわれそうにない。
お急ぎの場合、、
メタドンの効果がわからないので、メタドンを治療薬をして投与することはできない。しかしドイツでは、町医者がメタドンを痛み止めとして処方することができる。他に希望がない場合は、これをかかりつけの診療所で処方してもらい、服用するこrとはできる。
上述の医師と化学者の話では、とりわけこれまでは治療法がほとんどなかった白血病に対して、「とりわけよく効く。」という。上述の通り、メタドン治療は放射線治療と一緒に行うと効果を高める効果があるので、メタドンだけ取っても効果は薄い。
又、ベルリンのシャリテー病院を含めて、僅かながらメタドンを癌治療として採用している病院もあるので、メタドン治療の臨床実験の結果を待つまでもなく、すでにメタドン治療を受ける事ができる。少なくともドイツでは。
がん患者の方、そのご家族に迷惑をかけたくないので、この記事に関するお問い合わせは、お受けいたしかねます。さらに記事の内容、信憑性に関しても責任は取りかねます。何卒、ご了解くださいませ。興味のある方は、”methadon”、”krebs”と入れてググってください。ここで紹介した以上の情報が出てきます。