無線キーは危険です
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ドイツで流行の詐欺を一挙紹介! – 無線キーの落とし穴
“Keyless Go”と呼ばれる車の起動システムが人気だ。昔のように鍵を差し込まなくても、鍵が発信する無線を車がキャッチして車の持ち主と判断、ドアの取っ手のあるボタンを押すだけでドア開錠したり、”go”ボタンを押すだけでエンジンが始動する。ところが便利さにはいつも危険が伴うもので、“Keyless Go”を備えた高級車の盗難があとを絶たない。
無線キーは、車の持ち主がアパートで眠ってるときでも、常に無線を発信している。泥棒はこの無線を測定器でキャッチすると無線を増強すると車を開錠、エンジンをかけて「あっ!」と言う前に闇の中に消え去ってしまう。
この方法でBMW、メルセデス、アウデイなどの高級車が、いとも簡単に盗めてしまう。盗難を防ぐには、鍵をアルミホイールで包み、「海老せんべい」などの入っていた金属性の容器に保管するか、冷蔵庫に保管する。すると電波が弱くなりすぎて、盗難が不可能になる。メーカーはなんという間抜けなシステムを導入したのだろう。
曲がったままのハンドル
次のテーマも車、それもBMWだ。BMWは一部の車両に”Aktivlenkung”というシステムを導入してる。車のハンドルを切ると、前輪はハンドルを切った方向に向きを変えるが、BMWのような後輪駆動の車では、駆動軸の後輪は前輪の向かう方向に追随するだけだ。
これが理由で車を縦列駐車する際は、切れがいいバックで止める。BMWは前進するときも縦列駐車する際の快適なハンドル操作を可能にするため、ハンドルを切ると、後輪まで一緒に連動して向きが変わるシステムを開発、これを”Aktivlenkung”と呼んでいる。
そこまでは良いのだが、技術に欠陥がありハンドルを切った状態から戻らないトラブルが多発している。車は直進しているのに、ハンドルは曲がった方向を指しているのだ。BMWはバッテリーに原因があるとしてこれを交換するが、問題は一向に改善されてない。
すでに10年近くこの問題が存在してるのに、未だにエラーを見つけ出すことができていない。ハンドルが斜めになっている状態では車検が降りない可能性もあるので、BMWを購入される方は要注意。
ドイツで流行の詐欺を一挙紹介! – 商品券詐欺
次は日本人も大好きな旅行に関する詐欺だ。ドイツでも便利なオンライン旅行代理店を使用する人が増え続けており、支店式の旅行代理店は苦戦を強いられている。将来も売り上げガ伸びる可能性があるのは、オンライン代理店だ。そこで今、オンライン旅行代理店の天下争いが激化している。「競争が激化すると値段がさがって、消費者にはいい事ばかり。」と思えそうだが、値段の面では大きな差が出ないのが安価なパッケージ旅行だ。
そこで一部の旅行代理店は、「今日、旅行を予約すると100ユーロの商品券を進呈!」という宣伝方法を考案した。本当に旅行を購入すると、旅行後、100ユーロが現金で口座に振り込まれるというのだ。この宣伝はドイツ人の「少しでも節約したい。」というハートを直撃、絶大の支援を受けた。「えっつ、そうなの?私も100ユーロもらいたい!」と思われた方、あなたは騙されやすいので要注意。
「休暇が終わっても、一向に約束されたお金が支払われません!」との客からの苦情で消費者庁は、この旅行代理店を違法な宣伝で警告した。この会社が運営するホームページ、”Ab in den Urlaub.de”, “Fluege.de”,”Reisen,de”などは数年前から怪しげな方法で集客することで有名。「今申し込むと、100ユーロ割引!」という誘いに惑わされないようにしよう。
ドイツで流行の詐欺を一挙紹介! – モデル詐欺
今、ドイツで流行っているのがモデル詐欺。テレビでモデルを探す番組が大ヒット、高視聴率を誇っている(らしい)。テレビを見ていると、「私だって捨てたものじゃない。」と思えるらしく、「私がモデルになれなかったのは、発見されなかっただけ。」と中学生から60代の高齢の女性、さらにはお腹がでっぷりでたおじさんまで、モデルになる夢を描き始めた。
このドイツ人の心理に見事に訴えたのが、自称モデル事務所で、「あなたもモデルになってみませんか。」と大々的に宣伝を始めた。
入れ食い状態
その反響は絶大で、週末にはホテルの会議室を借り切って、「モデル説明会」を開催している。「えっつ、そうなの?私もモデルになりたい!」と思われた方、あなたは騙されやすいので要注意。実際には、「登録料」として、毎月100ユーロ程度の手数料が取られる仕組みだ。契約期間は24ヶ月。すなわちモデルを夢見るおじさん、おばさん、そして「わが子は世界で一番かわいい。」と確信している両親から2400ユーロも、払ってもらえるわけだ。
それでもモデルの登録をするために、列を作って並んでいるほどの大盛況。「一体、それの何処が詐欺なの?」とまだわかってない方のために説明すると、このモデル事務所、モデル事務所でもなんでもない。お金を払ったら、この事務所から話しを聞くとは二度とない。
ATM詐欺
最後にはATMの奇抜なトリックを紹介しよう。これまでは偽の操作画面を貼り付け、カードのデータを読み込み、あとは隠しカメラで客の暗証番号を盗む手の込んだ詐欺が主だったが、コピーされたカードではお金が下ろせないように銀行が対応した。そこでこれに代わる実に簡単、かつ効果的な詐欺が登場した。ATMにカード入れ、暗証番号を押し、引き下ろしたい額を打ち込み、コンファーム。普通なら紙幣が数えられる音がした後、受け取り口が開いて現金を取り出せる。
ところが紙幣を数えている音はするのだが、紙幣の受け取り口が開かない。「故障かな。」と思い銀行員に、「現金が出てきませんでした。」と報告すると、「あなたの口座をチェックしてみます。」というので、カードを差し出す。するとちゃっかり200ユーロ引き下ろされている。「現金が出てきませんでした!」と叫んでも、「ちゃんと引き下ろされています。」と行員。これが今、流行のATM詐欺だ。一体、どんな手を使ったのだろう?
詐欺の手口は?
この手口は驚くほど簡単。紙幣の受け取り口に、偽のカバーを装着するだけ。このカバーの裏には、両面テープが貼ってある。ATMが紙幣を「吐き出す」と、紙幣はカバーでブロックされてテープに張り付く。何も知らない客は受け取り口が開かないので現金を取り出すことがでず、故障だと思ってしまう。
苦情を言うべく客がその場を離れたその隙に、チャンスをうかがっていた詐欺師が銀行に入ってきて、偽のカバーと、これにくっついている紙幣を回収するわけだ。客が銀行員と一緒に戻ってくる頃には、細工をした後も、現金もなくなっているというわけだ。誰が考えたか知らないが、奇抜で効果的といわざるを得ない。ドイツに限らず、欧州で現金を引き下ろす際はご注意ください。
エイズワクチン発見
おまけにひとついいニュースも紹介しておこう。世界中の科学者、研究所が30年以上研究しても成功しなかったエイズ(後天性免疫不全症候群)の特効薬を、よりによってドイツの研究所で発見、それとも製造?することに成功した。エイズに感染すると人のDNAにそのコードを書き込むので、ワクチンなどで効果を上げることができない。
ドレスデン工科大学の研究チームは特殊な酵素を開発、この酵素はエイズによって書き換えられた(付け加えられた)DNAをまるで鋏のように切断、切断後は健康なDNAの両端を結合する。切断されたエイズの原因となったDNAは、自然に死滅する。この為、副作用が発生しないというまるで魔法の酵素だ。
動物実験で成功、そこで今、人体実験、もとい治験の申請をして、許可もおりている。「いつ、結果が出るんですか。」と早く結果を知りたいが、これがまだしばくかかりそうだ。というのも研究所は薬品の開発に向けて、まずは投資家を探している。十分なお金が集まってから、治験が始まるそうだ。