2021年、第二四半期の業績発表が始まりました。
キックオフは米国の大銀行。
その業績発表見ました?
ドイツの銀行を
「束にしても」
足元にも及ばぬ
「あっ!」
と驚く経常利益。
どうやったら、犯罪を犯さないであんな大金が稼げるの?
しかるに株価は軒並み低迷。
雲行きが怪しくないですか?
ここは黒字株は売って利益を確保、
「悪天候を待つ戦略」
に変えた方がいい。
ただそれには、2~3日の好天気が欠かせない。
しかし肝心のドイツの株式市況DAXは、すでに全線で撤退中。
もう時遅しか?
この記事の目次
DAX 最高値更新 力尽きでほぼ全線で撤退中!
今週、DAXはなんと三度も過去最高高値を更新!
もっとも更新したのは、わずか数ポイント。
それも終値ではなく、商い中の一瞬の出来事です。
そして最高値を更新する度に、力尽きて全線で撤退。
大きく上げた銘柄は少なく、株価低迷で目立った銘柄が多かったです。
ゴールド マンサックスの絶対買い銘柄 RWE
3週間前、ドイツ最大の電力会社、RWEの株を買いました。
電力会社なんて
「金のなる木」
に水をやるだけ。
退屈で金の儲かる商売です。
ゴールドマン サックスも、
“convichtion buy list”(絶対買い銘柄リスト)に載っているRWEをコンファーム。
この1週間、株価は
下がる一方です。
このままでは、戦術予備を確保する前に修正が来ちゃう!
まだ黒字の今が、最後のチャンス?
泣く泣くオープン時の31ユーロで売却オーダー。
ところがこの日も2%下げて、オーダー完遂せず。
誰かが株を空売りしてる。
案外、ゴールドマン サックスかも?
ジーメンス ガメザ 業績下方修正
世界第四位の風量発電パークの(製造)会社が、ジーメンス ガメザです。
世界中のグリーンデイールで、大型受注が止まらない!
なのに今週、業績を下方修正して、
「赤字になりそうだ。」
と発表。
株式市場の反応は、はっきりくっきり。
会社の言う、
「材料費が高騰したため。」
は、マネージメントの間違いを誤魔化すために使う言葉の常套句(*1)
「安い!」
と、買うのは辞めた方がいいです。
今、100年に一度来るか来ないかの、風力発電ブーム。
なのに赤字を出す会社に、1セントも投資しては駄目。
ジーメンス エナジー 親会社も同罪なり
ジーメンス ガメザの親会社、正確にはシェアホルダーが、ジメンスエナジーです。
今年、DAX30銘柄に出世したばかり。
総元のジーメンス(*2)が、
「マージンが低い事業は、本社から切り離す。」
として誕生した会社です。
子会社のガメザの業績下方修正は、親会社にも影響があります。
株価、しっかり下がりました。
そもそもお母さんのジーメンスが、
「この娘は出来が悪い。」
と、里子に出すくらい。
DAXに昇格しても、
「買わないよ~。」
と決めてました。
これが正解でした。
総元ジーメンスにも影響あり
子会社の子会社が業績を下方修正すると、総元にも影響ありです。
ジーメンスの株価も下げました。
ただし!
ジーメンスはいい会社。
でも何をしているのか、日本人は誰も知らないんだよね~。
ドイツ人でも知っている人は少ない。
詳細は今度、ジーメンスが大きなニュースになったときに紹介。
ノルデックス 同業者有罪
ジーメンス ガメザが業績を下方修正するなら、
「マージン率2%」
のノルデックスはもっとしんどい筈!
ノルデックスも同業者同罪で、株が売られました。
1週間前、何処かのアナリストが、
「ノルデックス買い!株価目標25ユーロ!」
と発表。
これに騙されて株をかった投資家は少なくない。
投資家を騙して増資するのがノルデックス。
こんな会社の株を買ったほうが悪い。
自業自得。
ゲレスハイマー 業績が予想を上回る!
デュッセルドルフにある
「包装専門」
の会社がゲレスハイマー/Gerresheimer。
皆さんが接種するコロナワクチンの入っている
「瓶」
を製造しています。
「作っても作っても、在庫が溜まらない。」
と嬉しい悲鳴をあげているコロナの勝者。
つい先月、
「製造能力を20%増やす。」
と発表、イケイケドンドンの会社です。
今週、業績を発表。
売り上げ、利益共にアナリストと去年の値を上回りました。
で株価は?
大きく下げました。
なにゆえに?
それはマージン。
利益率が1.6%下がり、22.8%だったんです。
投資家はマージンの低下をペストのように嫌います。
でも、22.8%の利益率なんて、夢!
ノルデックスのマージンは2%ですよ、風力発電パークを数年がかりで建設して!
ゲレスハイマー、配当率は悪い。
でもコロナは来年も、再来年もお付き合いするので、持ち株に加えておきたい銘柄です。
緊急事態宣言が出ると、
「あ、終わった」
の悲鳴が、
「これで株が上がるぞ!」
と、嬉しい悲鳴に変わります。
電力会社の株が売れたら、買おうかな。
修正時の購入候補
修正が来た際、真っ先に買うのは、
「イケイケドンドン」
で、上昇していた株です。
3週間して修正が終わったら、
「真っ先」
に上昇します。
そこで株価を大きく上げた、
「修正時の購入候補」
を挙げておきたいと思います。
最高値更新中 ツォープルス
真っ先はコロナ禍の勝者、ツォープルス。
ペットの 餌 & 用品を販売してる会社です。
アナリストも
「買い!」
とお勧めして、また最高値更新。
ほぼ300ユーロ。
主に国内向けのペット用品の販売で、世界で販売しているアデイダスと同じレベル。
日本でもアディダスは有名だが、ツォープルスなんて誰も知らないでしょ!
さらには配当金ゼロ。
よく買うよね~。
SGL カーボン 死を宣告されれた者は長生き?
ヴィースバーデンの街に、
“SGL Cabon”
という会社があります。
何を作っているか、説明が不要です。
こういう会社名はいいよね~。
カーボンファイバーと言えば、車や航空業界がメインかと思いますよね。
SGL カーボンは、ちょっと違うんです。
勿論、車部品も製造していますが、メインは
- アパート構造物
- 車のバッテリー製造
- チップ製造
に必要なカーボン製品を生産しています。
折からの
- 不動産ブーム
- 電気自動車ブーム
- 半導体不足
でいきなり大忙し!
業績予想を上昇修正すると、株価上昇が止まらないっ!
10年前、株主のBMWが他社に部品の製造を依頼するなど、製品に問題がありました(*3)。
「将来は暗い。」
と言われて早10年。
予想していなかったカムバック!
それだけに驚きも大きい。
ドイツには、
“Der Totgesagte leben länger.”
「死を宣告された者は長生きする。」
なんて言い回しがあるんです。
まさにSGL カーボンにピッタリ!
注釈 – DAX 最高値更新 力尽きでほぼ全線で撤退中!
*1 為替レートを業績悪化の理由にするのも、人気の方法。
*2 日本ではシーメンス。魚みたいな名前じゃない?(それはシーラカンス。)
*3 BMWを所有しているのはクアント一家。その娘がSGLカーボンの大株主。