今週のテーマは 株の格言
“Sell in May & go away.”(5月に売っておさらば。)
です。
多分、
「誰でも知ってる」
有名な格言。
本当なの?
この記事の目次
株の格言 “Sell in May & go away.” 本当なの?
2週連続で
「お金の話」
で強縮ですが、来週はもう6月。
なので先に伸ばせませんでした。
そもそもですよ。
1年を
- 11月~4月
- 5月~10月
に分けて、
「どちらの期間により株価が上昇したか?」
比較すると、はっきりと11月~4月の勝ち。
この傾向は、
「19世紀の英国ビクトリア王朝時代から確認できる。」
そうです。
だからと言って、
「毎年当たる。」
ものではない。
私の経験では
- まだ1月なのに株価が下落を始めたあ!
- もう11月なのに下落が止まらない!
ということもありました。
今年のように
「5月になって過去最高値更新」
はかなり稀。
でも確かに11月後半~2月は、
「硬い」
という印象があります。
又、夏は確かに株価が落ちることが多い。
“Sell in May”
は
「おおよその傾向」
としては合っているようです。
2024年はどうなる?
投資家の一番肝心な点は、
「2024年はどうなる?」
だと思います。
ごく稀に、
「今年は大きな修正がなかった。」
という
「当たり年」
があります。
確か2016年はそんな年。
「ひょっとしてこのまま株価が上がり続けるんじゃ?」
と思い始めたら
「しっぺ返し」
が来ました。
2017年はすでに1月末から株価暴落。
ひ~。
文字通り、
「倍返し」
でした。
すなわち!
株価の修正は必ずやってくる。
来ない年があれば、翌年の修正はもっと激しい。
台風と同じです。
「来たら困る。」
と抵抗するだけ無駄。
だからこれを計算に入れて投資計画を建てましょう。
わからないのは修正が来る正確な時期。
ここで役立つのが株の格言
“Sell in May & go away.”
です。
2024年は6月~10月に修正が来る確率大。
奇しくも台風と同じ。
だって11月は米国で大統領選挙。
「トランプが優勢!」
となれば、株価が下がる(筈)!
加えて商用不動産の問題もある。
もっともアナリストは
「大統領選挙の年はイケイケドンドン」
と言ってます。
判断はあなたご自身で。
株の格言 コストラーニ
ドイツで有名な株の達人コストラーニ氏。
若き頃、教習所で車の運転を習ってました。
すると教官に、
「お前が車を正しく運転することはない。」
と言われたそうです。
“Wieso?”(なんで?)
と聞き返すと、
「ボンネットの先ばかりみて運転するからだ。300m先を見て運転しろ。」
と言われたそうです。
まあ、
「300mは遠すぎじゃない?」
という気がしなくもありませんが。
その時、若きコストラニー氏は、
「株も一緒だ!」
と悟ったそうです。
流石、達人。
「株価が今日、明日どうなる?」
ではなく、
「半年、1年後、株価はどう動く?を分析して投資せよ!」
との事。
言い換えれば
「目先の利益を追わず、長期的な戦略で株を買え!」
というわけです。
これを真に受けて、
「夏に来るだろう修正」
に備える事に。
Außer Spesen nichts gewesen?
仮に
「6月以降、修正が来る。」
と仮定します。
必要なものは?
そう、
”Bargeld”(キャッシュ)
です。
そこで今週の月曜日、
「含み益」
が、たんまりとあった株を売りました。
もっとも銀行株はまだ
「伸びしろ」
がありそうなので、保持。
売ったのは2/5程度。
すると、
「ブログで挙げると、税務署から監査が来るよ!」
と心配された方、ご安心あれ。
ドイツで利益が出た株を売ると、
「ほぼ20%の税金」
が自動的に差し引かれます。
市民がちゃんと税金申告するなんて、国は最初から期待してません。
なので上述の額は税金を払った後の
「手取り」
です。
皆まで言えば、ドイツの電池メーカー
“Varta”
が経営破綻。
人生最大の投資損を実現。
お陰で収支は
「とんとん」
です。
ドイツ人に言わせると、
“Außer Spesen nichts gewesen.”(あんなに努力したのに旅費だけ。)
というわけです。
投資はそんなに甘くない!
でもこれでキャッシュを準備。
修正よ、いつでも来い!
準備は出来ている。
狙っている銘柄
折角なので、
「ケチケチ」
しないで、
「修正が来たら買うぞ!」
と狙っている銘柄も紹介。
ただし!
私はそもそも
「イケイケドンドン!」
という株は買わない。
一度だけ流行りのVarta株を買ったら、痛い目にあったからです。
私が買うのは
「落ち目」
の株。
落ち目だと安い。
そして業績が回復したら、株価がロケット上昇します。
先日売った、ビルフィンガー株のように。
これがTournaraoud投資。
欠点。
一度、落ち目になった株は1年や2年では回復しません。
業績回復には通常5年かかる。
ビルフィンガーは売れるまで9年もかかった~。
その間は配当金でしのぐのが、この投資方法の味噌。
メルセデス ベンツ
最初はメルセデスベンツ。
電気自動車が売れない。
中国市場で売れ行き不振。
さらには
「中国政府内燃エンジン車の関税を15%から25%に値上げか?」
との報道で、株価は落ち目。
65ユーロが最初の抵抗線。
ちょうど200日平均を割り込んだので、ここで持ち直す可能性は低い。
次は62ユーロ。
ここでも持ち直さないと、60ユーロを割り込みます。
仮に62ユーロで買ったとしましょう。
メルセデスは今年、5.20ユーロの配当金を払いました。
62ユーロで買うと配当率、8.3%です。
質問
でも株価が復活するのに、15年かかったら?
簡単です。
メルセデスは20年後でも潰れてないだろうから、15年後には配当金で投資金を取り戻せてしまう!
フリーネット
お次は
「配当金の真珠」
と呼ばれるフリーネット。
今年からケーブルテレビ自由化で、テレビ宣伝攻勢。
これが業績を悪化させて、株価低迷。
23ユーロはフリーネット株のマジノ線。
強固な防衛線です。
一度、ここで下落株が跳ね返ってます。
もしこれを割り込むと、次の抵抗線は22ユーロ。
仮に22ユーロで買ったとしましょう。
フリーネットは今年、1.77ユーロの配当金を払いました。
22ユーロで買うと配当率8.0%。
質問
でも株価が復活するのに、15年かかったら?
簡単です。
フリーネットは、私が自分の会社を作る前からあった会社。
25年前、会社の最初のホームページをフリーネットサーバーに挙げました。
20年後でも潰れてないだろうから、15年後には配当金で投資金を取り戻せてしまう!
株の格言 まずは痛み それから金
株の達人コストラーニ氏によると、株で儲けた金は
「痛み金」
だそうです。
「株は最初、思い描いた動きと反対の動きをする。」
のが鉄則。
買った銘柄が低迷。
睡眠薬を飲んで眠れない夜を過ごし、希望を失いかけた頃、株がやっと思った方向に動き始める。
このようにまずは
”Schmerzen”(痛み)
が来て、それからお金がやってきます。
逆じゃない!
それも運が良ければです。
私のVatra株では痛みだけ。
上述の
「狙っている株」
でも同じ。
「株を買いさえすれば、痛みなしにすぐに儲かる。」
と思っている人は、投資ではなく定期預金を。
今なら4%貰えて、夜もぐっすり眠れます。
[…] 株の格言 “Sell in May & go away.” 本当なの? […]