公式には先週始まった株式市場の修正。
今週で2週目に突入。
未だ激しく乱高下中。
ただ、
「悪材料は出尽くした感」
があり、月曜日に記録した最安値は更新されず。
早速、
「2月は回復ラリーだ!」
という楽観的なアナリストが登場。
心情は同調したいものの、心配なのはウクライナ危機。
この記事の目次
株式市場 修正2週間目
ドイツの株式市場は月曜日、
「今年最悪の日」
を迎え、3.8%下落。
ただし!
15000高地は死守。
又、修正の限定な規格である
「最高値から10%下落」
を採用するなら14661ポイントまで下落する
「必要」
があります。
その意味では、ドイツの株式市場はまだ修正突入前。
さらに!
株式市場は火曜日以降、回復基調にあります。
1週間チャートで見ると、下落幅はたったの1%。
これで2022年最初の修正は終わり?
200日平均とデスクロス
DAX1年チャートです。
「修正は終わった。」
と宣言するには、200日平均(緑色)を
「はっきり」
超える必要があります。
金曜日に
「大幅上昇」
すれば、修正は終わり。
もし金曜日に
「大きく下落」
すると、上から50日平均(赤色)が200日平均が交差して、
「デスクロス」
というヤバイ チャート上の転換点です。
金曜日の日経平均を見る限り、もう心配しなくてもいい?
いやいや、そうは問屋が卸さんです。
ウクライナ危機
問題を複雑にしているのは、ウクライナ危機。
もっとも、
「ロシアが勝手にウクライナを脅しているだけ」
なのに、ウクライナ危機という表現には違和感があります。
個人的には、
「ロシアのウクライナ侵略不安」
と呼びたいです。
日本では、
なんて能天気な報道が多く、
「日本は幸せな国だな~。」
と感心したり、あきれたり。
だからこそ、
「北方領土返還」
なんてお伽話を信じられるんだよね~(*1)。
そんな質問をする人は、
を学んでください。
理由は同じです。
皆まで言えば、
「ロシア人は国境の両側に軍を駐留させないと、安心できない。」
という過去のトラウマが起因しています。
侵攻に適した日付は?
軍事侵攻には天候が大事です。
3月、4月はロシアやウクライナは雪解けで、軍事行動ができません(*2)。
ウクライナ軍制圧に1ヶ月かけるなら、
「遅くても2月始め」
がデッドライン。
ちょうどいいことに、2月は冬季オリンピック。
お祝い騒ぎに気を取られている際に、軍事行動をするのが定石(*3)。
このため、ロシアがウクライナに侵攻するなら、
「ここ1週間~10日間」
がデッドラインです。
それ以降は作戦に十分な時間がありません。
もし2月7日になっても日本のテレビ局が呑気に、
「ロシアはウクライナに侵攻するのか。」
と報道していれば、一安心です。
という微妙な状況で注目を浴びた銘柄を紹介します。
ジーメンス ガメザ 業績下方修正
まずは先週、書けなかった銘柄から。
風力発電の大手、ジーメンスガメザ。
早くも業績を大幅下方修正。
株価は14%も下げました。
サプライチェーンの問題で、材料費が高騰したのが原因です。
その同じ銘柄が1週間後、リバイバル。
ほぼ暴落前の株価に復活。
私のVarta株もこんなに復活してくれればいいのに、、。
原因は、
「親会社のジメンスエナジーが、ガメザの吸収を計画」
という報道です。
同じことをしている会社なら、ひとつにまとめたほうがコスト削減できます。
Aareal Bank 投資家がオファーを上乗せ
マインツにある不動産融資専門の銀行、Aareal Bank。
29ユーロの買収オファーを受け、
「身売り」
が確定していました。
が、株主が
「オファーが低すぎる。」
と株を売り渡さないんです。
投資ファンドは、
「オファーは絶対に上げない。」
と言ってんですが、
「十分な株が集まらない。」
ので、オファーを31ユーロに上乗せ。
なのに株価が全然、上がっていません。
理由は不明。
投資家は屍に群がるハゲタカのようなもの。
なのに何故、集まらない?
何か理由があるのかもしれません。
ドイツ銀行 10年振りの大幅黒字
日本では未だに、
「ドイツ銀行は破綻した。」
なんて世界の終焉を唱える予言者が跋扈しています。
そのドイツ銀行、木曜日に四半期の、ひいては2021年度の決算発表。
予言とは裏腹に10年振りの大幅黒字を達成。
税金と社債の利子を払った後に、19億ユーロの利益が残りました。
去年は1,1億ユーロの黒字だったので、17倍。
今年は配当金も払うそうです。
でもたったの20セント。
でも自社株の買う戻しも発表、
「2022年6月までに終える。」
との事。
アナリストは米国の銀行の芳しくない業績発表を見て、
「ドイツ銀行、赤字だぞ。」
と期待していたので、株価が上昇。
マージン率8%達成なるか?
好成績の発表でゼービング頭取は、
「2022年の目標、マージン率8%を達成する。」
と豪語。
もっともアナリストは大方、否定的。
というのも2021年は
「大幅黒字達成」
したのに、マージン率は3.8%。
「これでどうやって8%達成する?」
というわけです。
しかし!
ドイツ銀行は2021年、銀行の改造費に15億ユーロを出費。
会社の純利益に匹敵する額を、
「退職金」
などに使ってます。
2022年はこの改造費用がなくなります。
単純計算でも利益が、
19億ユーロ + 15億ユーロ = 34億ユーロ
になり、マージンは7%を超えます。
さらに!
退職で人件費は大幅減少。
さらに!
2022年は金利値上げ。
追い風でマージン率8%を達成できるかも?
ドイツ銀行株、2022年は遂にリターンなるか?
DWS 過去最高益を大幅更新!
ドイツ銀行の大幅黒字に貢献したのは、
「銀行大改造」
だけではありません。
子会社のDWSが、過去最高益を大幅更新したものその原因です。
2020年比でDWSの利益は40%増。
なんと7億8200万ユーロ。
親会社の利益の1/3を大きく超えます。
アナリストがとりわけ
「驚いた」
のは、お金持ちが過去3か月にDWSに
「お願いすます。」
と、預けた資産額。
アナリストは70億ユーロ増を予想。
実際にはその倍、150億ユーロ増。
売り上げの目玉商品はよりによって去年の夏、
「グリーンウオッシング」
の非難を受けた
「環境に優しい投資商品」
だったんです。
この結果を受けてアナリストは、
「お金持ちにはグリーンウオッシング疑惑は、どうでもいいらしい。」
と結論。
ここ数日、
「修正」
を続けていた株価も少し回復。
配当金が2ユーロも出るので、配当銘柄です。
「まだ投資してないよ!」
という方はご一考を。
SAP Fintechを買収
ドイツで一番資産価値の高い会社がSAP。
ザップではなく、エス アーペーと読みます。
前代の社長は買収マニア。
次から次に買収したので、会社の業績も一見すると右肩上がり。
株価も上昇して、
「よかでしょう。」
だったんですが、買収による成長には限界が。
又、
「買収すればいい。」
と、事業に関係ない分野の会社まで買収。
トヨタ自動車が、海運事業を買うようなものです。
「そんなもん、買ってどうする?」
です。
2019年10月に社長交代。
新社長は、前任者が買収した会社をSAPに取り込むのに大忙し。
3年経っても、まだ終わってません。
当然、業績が停滞。
「これはマズイ」
と新社長、”Fintech”と呼ばれる金融関連のスタートアップを買収。
株主がこの取引をどう考えているか、株価の動きを見れば一目瞭然。
この日の最低パフォーマーでした。
RWE 業績大幅改善
ドイツで一番デカイ電力会社、RWE。
日本政府のエネルギー政策、
「原子力 & 石炭が発電の事業の柱」
を字で行く会社でした。
「恐竜賞」
を受賞したことも、日本と酷似。
環境保護への世論の高まりで、
「再生エネルギー発電の先駆者」
に早変わり。
世論には会社をここまで変える力があるんですね~。
ただし!
「風が吹かなかった。」
「ロシアからガスが送られてこない。」
「大洪水」
などで、株価は一時大きく下落。
転換点はエネルギー価格の高騰。
今週、四半期 & 2021年度の業績発表がありました。
予想では(良くても)14億ユーロまでの最終利益。
実際には、15億7000万ユーロの最終利益。
予想を10%以上超える業績に加えて、
「株価目標64ユーロ!」
とのアナリストの
「お勧め」
で株価が大きく上昇。
私が所有していた頃は31ユーロだったのに、売ったら37ユーロ。
く~。
もうちょっと我慢すればよかった。
RWEを売って新たに買ったのが、Vartaです、、。
Varta 株価ボロボロ
月曜日の大安売りで大きく売られたのは、よりによってVarta株。
この前、108ユーロで
「追加買い」
していたのに、今度は87ユーロ!
一時、12%もの暴落。
最高値の181ユーロから半額以下!
一体、何処まで落ちる?
下落を招いたニュースはなし。
ヘッジファンドが空売りすると、
「雪崩式」
に売り注文が拡散したのが原因です。
く~。
ドイツ帰国費用を回して、また買い足さないと!
また帰国が延びる~😢
デリバリーヒーロー 社長の失言
でも下には下が!
Vartaよりひどい目に遭ってる銘柄もあるんです!
それがコロナ禍の寵児、デリバリーヒーローです。
最高値から55%下落。
見てください、ここ半年の株価の動きを。
社長がツイッターで
「子会社を上場するかも?」
「ソフトバンクによると〇〇億ユーロの価値がある。」
と、いい加減な書き込み。
ウソがばれて、売りが加速されました。
まだまだ落ちるよ~。
来週の株価動向予想
来週の株価動向は?
月曜日にまた、
「クラッシュ」
する可能性大。
そしてリカバリー火曜日。
週末に向けて徐序に株価が安定。
が、希望のシナリオです。
Varta株を買い足す資金を送金して、すでにオーダー済。
もっともロシアがウクライナに侵攻すると、すべては水の泡。
来週はどうなる?
注釈
*1 皆までいえば、拉致問題解決も同じ範疇。
*2 寒波がくれば、3月中旬でも軍事作戦可能。
*3 ヒトラーは毎回、議会がお休み中の日曜日に侵略を開始。