
EU は6年前、第五世代戦闘機 FCAS を開発する計画を発表した。
が、EU の発表の多くが、
「こけおどし」
で終わるように、この計画も見事にとん挫した。
しかし!
これは日本にとって絶好のチャンス!
まあ、日本の政治家に期待するだけ無駄だろうが、夢だけでも描いてみたい。
この記事の目次
第五世代戦闘機って何?
まずは
というテーマから始めた方がいいだろう。
簡単に言えば、
その第五世代戦闘機は世界に
- 米国の F-22& F-35
- ロシアの SU-27
- 中国の J-20
の4機種しか存在してない。
なれば次には
と聞きたくなるだろう。
印パ紛争 中国製ミサイルの優秀性
2025年4月にインドとパキスタンの間で
「また」
軍事衝突があった。
どっちが勝ったと思います?
なんと
インド空軍が有していたのは、おフランス産の”Rafale”。
勿論、ステルス性能なんぞ、有していない。
その
「おフランスの誇り」
が、中華製の空対空ミサイルで次々に撃墜された。
ボコボコに叩かれたインド空軍は、これ以上の被害を出す前に停戦に応じた。
お陰でたった5日間で紛争は終結。
それほどまでに戦力の違いは明確だった。
皆まで言えば、パキスタン軍が有していたのは性能を下げた
「廉価版 中華製 空対空ミサイル」
だった。
その廉価版の中華ミサイルが、おフランス製の最新戦闘機を撃墜した。
それもなんと
フランス機にはステルス性能がない為、レーダーに映った時点で勝ち目がなかった。
自衛隊が有するF-15, F16 など、イチコロだろう。
FCAS とは?
2019年、EU が
「我々も独自の第五世代戦闘機を開発する。」
と大風呂敷を広げた。
その第五世代戦闘機が
“Future Combat Air System“(略称 FCAS)
なんである。
計画が発表されたのが、6年前の2019年。
今、どれだけ計画が進んでると思います?
これがなんとゼロなんです。
独仏主要戦車共同開発計画同様に、
「計画倒れ」
になっているんです。
FCAS EUの夢 第5世代戦闘機は計画倒れ?
と聞けば当然、
と聞きたくなるだろう。
問題はパキスタン軍にボコボコに叩かれた”Rafale”の製造元
“Dassault Aviation”
なんです。
フランス人は
「わが社で計画・製造するから、エアバスとその他は言われた部品だけ納入すればいい。」
と主導権を主張して、一歩も引かないんです。
エアバスは勿論、
「その他」
とまで言われたスペインの航空会社、
“Indra Sistemas”
は怒り心頭です。
そう、”FCAS”計画発表から6年間、
メルツ首相は
「言い争ってる時期じゃない!」
とはっぱをかけていますが、フランス人には
「どこ吹く風」
で一向に回心する様子がない。
FCAS 代案 CA-1
奇跡が起きて”FCAS”製造で同意に達したとしよう。
しかし6年間の無駄の代償は高く、
「完成は2050年に前後なる。」
と言われている。
おまけに製造コストは、過去6年間のインフレでうなぎのぼりだ。
2050年にFCASが完成しても、高くておいそれと装備できる代物ではない。
ところがである。
と言う通り、ロシアによるウクライナ軍事侵攻でドローン技術が開花した。
ドイツを代表するドローンのスタートアップ
“Helsing”
は、戦闘(機)ドローン計画
“CA-1”
を発表した。
なんと2027年には処女飛行、
「2029年には大量生産に入れる。」
という。
かっての日本の夢、三菱の日の丸旅客機を上回る開発スピードだ。
ドローン戦闘機の利点
今の時代、何も無理して人名を危険にさらす必要はない。
CA-1 ならパイロットを節約できる。
パイロットが要らないと、
- 小型化
- 軽量化
- 安価な製造
- 群れでの行動
が可能になる。
小型化されれば、レーダーに映りにくい。
F-35が13tを超えるのに、CA-1 はたったの3~5t。
パイロットが居ないので、安価に製造できる。
加えて群れで作戦行動でき、作戦地域での制空権を確保できる。
そして言うまでもなく、スレルス性能を有している。
あとはドイツの家族会社、
「デイール有限会社」
が製造する空対空ミサイルを搭載するだけ。
残念ながら中国製の空対空ミサイルに匹敵する
「長距離空対空ミサイル」
は持ってない。
しかし航続距離200Kmの対艦ミサイル
“RBS15”
を開発済み。
これを対空用に改造すれば事は足りる。
日本にチャンス到来!
とは言っても、
「Helsing 社のドローンだけ」
に任せるのは危険。
リスクを減らす必要がある。
そこでメルツ首相は
「フランス人を外してイギリス人を計画に迎え入れればよい。」
と言っている。
ここでいう
「イギリス人」
は
“BAE Systems”
の事。
ところがである。
「イギリス人」
は、日本・イタリアと第六世代戦闘機の共同開発にサインしている。
この計画にドイツ(エアバス社)を取り込めば、
- 開発費を広く分担でき
- 戦闘機の単価を安くでき
- 税金を節約できる
というウイン・ウインの構造だ。
ドイツにしても、
「2050までに完成するであろう第五世代戦闘機(FCAS)」
よりは、
「2035年完成を目指す第六世代戦闘機」
の方がありがたい。
是非、日本の右翼首相、もとい新首相にはドイツを説得してもらいたい。
