
今回は重要・防衛インフラへのドローン襲来を取り上げます。
というのも9月以降、ドローンが北欧の空港に襲来。
お陰で空港は何時間も閉鎖。
その後、ドローンがドイツの空港に襲来。
私は、
「ドイツは準備万端でしょ!」
と思ってたんです、、
この記事の目次
重要・防衛インフラにドローン襲来 どうする?
2025年9月、オスロとコペンハーゲン空港に
「由来不明」
のドローンが複数機襲来した。
そのドローンは
「これみよがし」
に空港上空を飛び続け、電池がなくなる前にとやっと去っていた。
その間、空港は航空機との衝突を恐れて、4時間も閉鎖しなくてはならなかった。
由来不明とは書いたが、裏で誰が
「糸を引いている」
のか、言わなくてもいいだろう。
ドローン襲来 準備万端?
北欧の空港を標的にした
「由来不明のドローン襲来」
は、ほぼ一ヶ月続いた。
なれば素人でも、
「次はドイツが標的になる。」
とわかりますよね?
そして案の定、10月になってドローンはミュンヘン空港にやってきた。
私はてっきり、
「一ヶ月の告知期間があったから、準備万端に違いない!」
と思ってました。
どうなったと思います?
そう、ドローンが居なくなるまで空港閉鎖。
何度も、何度も。
それからやっと
という論争が(やっと)始まった。
そう、ドイツの政治家は
「ドイツの空港にドローンが襲来する。」
と考えていなかったんです。
なんとナイーブな、、、
警察、それとも軍?
そもそも民主国家では
「国内での軍の出動」
には制限があります。
それがドイツでも、日本でも。
以前、働いていた伊丹の駐屯地に、
「工事中に不発弾が出た。」
と通報があったんですが、出動できんのです。
そのまま出動すると
「5.15事件の教訓を学ばず!」
とメデイアに叩かれ、戒告処分をくらいます。
下手すれば懲戒免職で払い込んだ年金もパー。
自衛隊の出動には
- 地方自治体が県知事にFAXで自衛隊の覇権を要請
- 県知事が自衛隊に出動要請
- あるいは防衛大臣が自衛隊に出動命令
という手順を踏む必要があるんです。
ドイツでも
「似たり寄ったり」
です。
すなわち!
なのに内務大臣が
「軍が撃ち落とせ!」
と言い出したので、論争が白熱化。
法改正議論
その後、内務大臣は法務大臣から
「法律上、不可。」
との指摘を受け
「じゃ、法律を変えればいい!」
と法改正議論に展開。
しかし!
法改正なんぞ、早くても半年かかる。
今、ドイツの空港にドローンが襲来しているのに、半年も
「指を咥えて待ってる」
事態じゃない!
ドローン襲来 どの警察が対応?
やっとここで、
「じゃ、警察がやれ!」
という事になったんですが、これが
「新たな管轄問題」
の始まり。
ドイツには米国のFBIのように、
「県境」
を越えて捜査をする
“Bundespolizei”(連邦警察)
と県内での操作をする
“Landespolizei”(地方警察)
があります。
そう、
という問題が出て来たんです。
と言うのも、空港は連邦警察の管轄です。
が、ドローンが空港の敷地を出ると、地方警察の管轄です。
さらに!
警察にはドローンを撃ち落とせるノウハウがない!
「じゃ、やっぱり軍の出番?」
と議論は頭からやり直し、、
この議論をオスロやコペンハーゲンの空港が閉鎖になっている間に始めていたら、まだわかります。
なのにドイツでは、
家が火事なってから火災保険を探す、この無能振り!!
あきれてものが言えない!
とどのつまり
ドローン襲来が
「収まって」
から、政治家は
「連邦警察内に対ドローン対策班」
を設置する事で
「意見の一致」
を見ました。
が、これがまた新しい問題の始まり。
対ドローン対策班の人員は130人。
これでドイツ全土を守れないのは、言うまでもなし。
加えて軍の施設へのドローン襲来では、誰が対応するのか?
まさか軍が連邦警察に出動要請をするなんて、あり得ない。
だったら何のための軍?
数年前からウクライナでドローンが
「攻撃の主役」
になっているのに、ドイツでは
「ドローン防御」
の準備が全くできていないっ!
まあ、日本も一緒ですけどね。
迎撃ドローン
政治家がドローン襲来への対応で
「二の足を踏んでいる」
一方で、
「商売のチャンス」
を見逃さないスタートアップは、迎撃用ドローンをすでに開発済み。
特筆すべきは
「ドローン大国」
に変身したウクライナの迎撃ドローン。
プロペラ駆動ながら、最高速度440km/hを記録する
「世界最速」
の迎撃ドローンだ。
数多くのロシア製ドローンを撃墜した実績がある。
是非、海上自衛隊にはウクライナ製の迎撃ドローンを導入して、中国人が護衛艦を我が物顔で撮影するのを止めて欲しい。
一方、ドイツ軍はドイツのスタートアップを集めて調達局が
「迎撃ドローン 性能テスト」
を行い、
”Tytan Technologies”
“Helsing”
それに
“Quantum Systems”
との迎撃ドローンの共同開発を決めた。
とりわけ”Quantum Systems”の迎撃ドローンは、時速400Km/hに達する。
3つもあれば、どれかが開発に成功する可能性が高いから。
コロナワクチン開発と同じ戦略です。
あの時も政府が三社の株式を取得して財政支援。
お陰でドイツの会社が、世界最初のワクチン開発に成功しました。