日本でも大流行のロマンス詐欺。
現役の警察官が
「カナダの医師」
になりすまし、中年女性からお金をだまし取るほど。
が、これまでのケースでは被害者は中高年層。
今、ドイツで若者をターゲットにしたロマンス詐欺が流行っている。
一体、どうやっているのだろう?
この記事の目次
何故、中高年層はロマンス詐欺に弱い?
毎日とは言わないが、ほぼ毎週、お茶の間を賑わすロマンス詐欺。
その被害者はいつも決まって中高年層。
何故、中高年層はロマンス詐欺にこんなに弱いのだろう?
上述の警察官がなりすました
「カナダの医師」
や、
別の件で発覚した
「ガザ地区の医師」
だろうが、すばらしく流暢な日本語を話す。
「おかしい?」
とは思わないのだろうか?
“Love is blind.”(恋は盲目)
これは
“Love is blind.”(恋は盲目)
を利用した心理トリック。
一人暮らしの中高年は寂しい生活を送っているので、
「好き!」
と言われたら免疫がない。
ちょうど初期のコロナに誰も免疫がなく、
「唾」
がかかっただけで、バタバタ死んだのと同じ。
50代、60代になってから人生で初めて恋を告白されると、日本語が流暢なカナダ人という
「危なっかしい肩書」
でさえ疑う事をしない。
これが80代になるともう警戒心などはなくなり、子供ように言われたことを全部、信じてしまう。
「頂き女子りりちゃん」
のマニュアルを買って詐欺を働いた名古屋の女子大学生曰く、
「世の中には一度も女性と付き合ったことがない、キモイ中高年男性が一杯いる。」
という。
これでは将来もロマンス詐欺はなくならないだろう。
そこでてっきり、
「ロマンス詐欺にかかるのは中高年だけでしょ!」
と思っていたら、ドイツでは若者をターゲットにしたロマンス詐欺が流行。
一体、どうやっているのだろう。
新手のロマンス詐欺登場!今度の標的は若者!
若者をターゲットにしたロマンス詐欺はSNSを利用する。
若者は
「ばずる投稿」
に腐心しており、何の警戒もせず個人情報を公開している。
詐欺師にとってSNSはお宝箱。
片っ端に
「いいね!」
を送り、
「お友達」
申請をする。
勿論、ネットで盗んできた美男美女のプロファイルで。
さらにはお金持ちというオマケ付き。
言うのは
「だた」
ですからね。
しらじらしくスポーツカーの前で
「白い歯」
を見せて微笑む写真は詐欺師の
“must”
です。
とりわけお金をもってない若者は、
「お金持ち」
という言葉に弱い。
お金持ちの美男美女からお友達の申請を受けて、
「こんな奴、嫌!」
と拒絶できる若者は少ない。
若者をターゲットにした詐欺の手口
一度、お友達になってしまうと次のステージは
「好き好き攻勢」
だ。
「君は綺麗だ。」
とか、
「こんな綺麗なひと(女性)に遭ったことはない。」
などと、女性なら一度は聞いてみたい言葉を大盤振る舞い。
親近感を持たせたら、
「本題」
に入る。
お金持ちのボーイフレンドは、銀行のサービスを比較して顧客に勧める仕事をしている。
勿論、でっちあげだが、これを疑う女性(男性)はいない。
そこで
「僕の代わりに〇〇銀行に口座を開設してくれないか。」
と頼まれる。
「自分の名前だと素姓がばれているんだよ。」
と一応、理由を言う。
これを聞いて、
「いいわよ。助けてあげる。」
と人生経験の浅い若者は答えてしまう。
おカネもかからないし。
クライマックス
銀行口座を開設後、すっかり美男のお金持ちに恋した若者は銀行のアクセスデータを
「スポーツカーの前で白い歯をのぞかせて微笑んでいる男性」
に渡してしまう。
「口座にお金はないし、害はない。」
というわけだ。
これが
”weit gefehlt”(大きな勘違い)
だ。
ロマンス詐欺師はあなたの名前でクレジットカードを取得して、限界まで使い込む。
さらに!
あなたの名前でクレジット(借金)まで申請する。
でも銀行口座データをすべて渡しているので、当の本人には悪事がわからない。
気が付くのは
”Inkassofirma”(借金取り立て合法マフィア)
から高額な請求が来てから。
この時点で
「スポーツカーの前で白い歯をのぞかせて微笑んでいる男性」
に問い合わせるも、返事が届くわけもなし。
警察に
「詐欺に遭いました。」
と届け出ることはできるが、銀行口座を開設したのはあなた自身。
これを他人に与えるなど、
“grobe Fahrlässigkeit”(過度の落ち度)
もいい所。
銀行に
「知りませんでした。」
「騙されました。」
と言っても、
「ああ、そうですか。」
とはならず、払う義務がある。
払えなければ自己破産。
女性は
「スポーツカーの前で白い歯をのぞかせて微笑んでいる男性」
には注意!
「お金がないから、私は詐欺に遭わないわ。」
なんて油断していると、奈落の底に落とされます。