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バス運転手 ライプチッヒ空港 ドローンテロ を阻止!

投稿日:2026年8月12日 更新日:

バス運転手 ライプチッヒ空港 ドローンテロ を阻止!

今回は日本でも報道された ドローンテロ 未遂事件を取り上げます。

というのも日本の報道は

「大まかは合っている」

ももの、細部が全く出鱈目。

加えて

「前後関係」

を全く無視。

あんな記事でお金が稼げるんだから、いいよね~。

そこでドイツの達人が、前後関係も含めてこのテロ未遂事件を解説します。

バス運転手 ライプチッヒ空港 ドローンテロ を阻止!

事の始まりは8月4日の真夜中。

ライプチッヒ空港で働くバス運転手が、

「低空飛行をしている飛行物体」

を発見。

バスを止めると足でドローンを確保(*)、空港の連邦警察に通報したのが23時42分だった。

出動要請を受けた警察が現場に到着すると、そのドローンは

「腹の部分」

に何かを抱えていた。

こういうときには

  1. 空港を閉鎖
  2. 爆破物処理班が出動

というマニュアルがある。

爆発物処理ロボットがドローンを検査すると、爆発物が検知された。

ロボットでは信管を除去できない為、処理チームが出動、無事信管を確保した。

その後の調査で搭載されていた爆発物は、プラスチック爆弾であることがわかった。

又、幸運な事に

爆弾の信管はすでに爆弾から外れていた。

 

この為、バス運転手が足で押さえつけても、爆発しなかった。

参照 : welt.de

ボーテン湖の上で乗馬

ドイツには有名な

„Ein Ritt über den Bodensee“(ボーテン湖の上で乗馬)

という戯曲がある。

真冬に騎士が雪で覆われた雪原を渡り、村落に到着。

「ボーデン湖は何処に?」

と聞くと、

「あんたが歩いてきた雪原だよ。」

と言われ

「驚きのあまりショック死した。」

というものだ。

きっとバス運転手も同じ気持ちだったに違いない。

何故、ライプチッヒ空港が狙われた?

と聞けば、

「何故、ライプチッヒ空港が狙われた?」

と聞きたくなりますよね。

ライプチッヒ空港は欧州一の

「航空貨物集積のハブ」

として知られている。

ここからウクライナへの軍事援助もアントノフで届けられる。

そしてまさにドローンが捕獲された数十メートル先には、軍事援助物資を積んだアントノフが駐機していた。

誰が何のために、ドローンテロを計画したのか、わざわざ説明する必要もない。

にも拘わらずドイツ政府(内務大臣)は

「”fremde Mächte”(外国勢力)によるテロである。」

と声明、ロシアを名指して非難することは避けた。

参照 : tagesschau.de

 

質問
何故?

 

「ロシアの仕業だ!」

と言っても証拠がない。

証拠がないと逆に、

「無責任な発言の責任を取れ!」

と揚げ足を取られるからだ。

事あるごとに中国政府にいわれのない非難をされる日本人なら、よっく知ってますよね。

ドイツ病

外国勢力によるテロ未遂が発覚した後、

「ドイツで起きた議論」

が、いかにもドイツらしい。

どんな議論だか想像が付きますか?

なんと

空港でのドローンテロはどの部署の管轄か?

 

という議論が始まった。

というのも

「外国勢力によるテロ」

“Bundesanwaltschaft”(検察庁)

の管轄になる。

しかし!

テロの記録・証拠を集めるのは事件が起きた

“LKA Sachsen”(ザクセン州警察 )

の管轄である。

しかしこのドローンはドイツのSIMカードを搭載していたので、IT関連の犯罪捜査は

“Zitis in München”

である。

 

さらに!

空港での犯罪は

“Bundespolizei”(連邦警察)

の管轄である。

まだまだ続くよ!

空港周辺での飛行物体の取り締まりは、

“Landespolizei”(地方警察)

の管轄である。

なんとまだ終わりじゃない!

標的になったウクライナの輸送機は、NATOから輸送任務を受けていた。

Nato の任務ならドイツ軍の管轄になる。

誰も管轄を明け渡しくない為、延々と

何処の管轄だ?

と議論が始まった。

これをドイツ病と言います。

ちなみにドイツで今年導入された給油割引法

給油割引法 今度は本当にガソリンが安くなる?

ガソリンスタンドは法令を無視。

なのに誰も罰せられなかった。

質問
何故?

 

どこの管轄なのか、わからなかったからです。

馬鹿ですね。

ドローンテロ vs. 平和国家

さらに!

2025年には何度もドローンが空港に襲来、何時間も空港が閉鎖された。

重要・防衛インフラにドローン襲来 どうする?

そこで法律を変えて、

「未確認飛行物体」

を打ち落とすことが法律上可能になった。

ところがである。

肝心のドローン探知装置がまだ空港に設置されていなかった。

 

もっとも今回テロに使用されたドローンには

「軍事用 ステルス仕様」

になっていた。

この為、探査装置が設置されていても、検知できたかどうか、そこは疑問が残る。

皆まで言えば、今回のテロに使用されたドローンは

「母船」

に繋がれて飛行、目標付近で単独飛行していたことも判明。

母船はDHLの貨物機と衝突して、木端微塵。

警察がその破片を捜査している。

さらに!

2024年、中国人がライプチッヒ空港で軍事物資の輸送経路をスパイして、逮捕されていた。

判決はなんと執行猶予刑。

ドローンテロの為の情報を収集していたのに、この甘さ。

イギリスなら終身刑です。

ドイツは甘すぎ!

ドローンテロ 未遂の教訓

内務大臣は今回のドローンテロ未遂事件を受けて、

  1. 空港のテロ対策は”Bundespolizei”(連邦警察)の管轄
  2. ドローン対処部隊の人員を300人に倍増する
  3. ドローン研究施設の設置

の決定を発表した。

参照 : zdfheute.de

 

それは間違っていないのだが、対策が毎回

「後手に回っている」

のが気になる。

日々、ウクライナで市民がロシアのドローンテロで殺されているを見ていて、

「わが身に起こるまでは、対策は必要なし」

と考えているところが、いかにも平和国家。

さらに!

スウエーデンで粉われたNATOの軍事演習に参加したウクライナ兵、

「軍事演習と言いながら、コーヒー休憩ばかり」

と、ショックを受けていた。

今回のドローンテロ未遂事件でも、

「対策を決めただけ。」

で、何も変わってない。

明日、同じドローンがやってきたら、アントノフは爆破されてしまう。

やはり平和国家は死人が出るまで、何も変わりそうにない。

編集後記

8月25日、空港及びその近辺の調査で、

「警察は計3機のドローンを発見していた。」

と報道された。

参照 : tagesschau.de

 

一機はドローンを運んできた母船。

二機は爆発物を積んだ攻撃用ドローン。

不思議なことに双方のドローンが、通信不良で落下していた。

二機目のプラスチック爆弾の信管の

「具合」

については報道なし。

なんという幸運だろう。

* 注釈

当初は、

「バス運転手がドローンを蹴った際に、信管が外れて爆発しなかった。」

との英雄報道がされていた。

話としては面白いが、事実は異なる。

まず

「ドローンを蹴った。」

という部分だが、実際には

「低空飛行、あるいはすでに地上に落ちていたドローンを足で捕獲した。」

と、修正報道されている。

又、警察の発表では

「そもそも信管は最初から外れていた。」

となっている。

そもそも

「蹴れば信管が外れる。」

なら、自爆ドローンは攻撃武器として使用できない。

バスの運転手をヒーローにするのは間違いでないが、

「枝葉を付けて報道する風潮」

に苦言を呈したい。

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執筆者:

nishi

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